「家を売りたいけれど、何から手をつければいいのかわからない」と不安を感じている方は少なくありません。
一般的な不動産売却は、査定から契約、そして物件の引き渡しまで、およそ5〜6ヶ月ほどの期間がかかります。
これらの手続きをよりスムーズに進め、納得のいく条件で完了させるには、事前対策が非常に重要です。
本記事では、不動産売却の流れや、手続きをスムーズに進めるためのコツについて詳しくご紹介します。
全体像を正しく理解し、自信を持って売却活動をスタートさせましょう。
この記事の目次
不動産売却の流れや手順を7ステップで解説
不動産売却は、一般的に以下の図解のように7ステップに沿って進められます。

これらの流れで進められる場合、不動産売却にかかる期間はおよそ5~6ヶ月とされています。
目安としては、相場を調べたり査定を依頼し不動産会社と媒介契約を結ぶまでに約2週間~1か月程度、売却活動を行い買主と売買契約を締結するまでに約3か月程度、引き渡しが完了するまでには約1~2か月程度かかります。
また、ここで紹介するのは不動産仲介会社に依頼した際の流れであり、不動産買取会社を利用する場合や個人売買をおこなう場合には、一部の手順が省略されることがあります。
ここからは、各ステップで具体的にどのようなことをおこなうのかを詳しくご紹介していきます。
ステップ①周辺相場を調べる
本格的に不動産会社に依頼する前に、まずは売却予定の不動産の周辺相場を調べましょう。
周辺相場を把握することで、実際に売却した際の予想価格をつかむことができます。
不動産会社に査定を依頼すると、多くの会社が周辺相場に基づいた根拠のある査定額を提示します。
しかし、中には契約を取りやすくするために、高額な査定額を最初に提示し、契約後に売主に値下げを求める悪質な業者も存在するのが実情です。
事前に相場を理解しておくことで、こうした悪質な不動産会社に付け込まれるリスクを避けることができます。
また、売却できる価格の目安を早めに知ることで、今後の資金計画を立てやすくなるでしょう。
不動産の周辺相場を調べるには?
不動産の周辺相場を調べる際は、次のサイトを活用すると良いでしょう。
|
REINS Market Information (REINS TOWER内) |
指定流通機構が運営しているサイトで、実際に成立した不動産取引情報を閲覧できる 近隣の成約事例から相場を調べることが可能 |
|---|---|
|
(国土交通省運営) |
不動産の取引価格や地価公示など不動産に関する情報を閲覧できる 地図から不動産の取引価格を調べることも可能 |
これらのサイトでは売り出し価格ではなく、過去に実際に成約した価格が確認できるため、より正確な周辺相場を知ることができます。
また、これらのサイトだけでなく、SUUMOやHOME'Sなどの不動産ポータルサイトや折込チラシからも価格情報を入手できます。
さまざまな媒体から情報を集めて、売却価格のイメージをつかみましょう。
ステップ②不動産会社に査定を依頼する
相場を確認した後は、具体的な売り出し価格を決めるために不動産会社へ査定を依頼しよう。
不動産の査定は、どのくらいの価格で売り出すのかを決めるため、売却へのスタートラインとも言えます。
価格設定が高すぎると売れ残る恐れがあり、逆に安すぎると手元に残るお金が減ってしまいます。
損をせず納得感のある取引をするには、適切な価格を見極める慎重さが求められます。
そのため、納得のいく売却価格を設定するためにも慎重な査定が欠かせません。
このとき、1社だけで決めるのではなく、必ず複数の会社に依頼するのが鉄則です。
各社の査定額や担当者の提案内容を比べることで、自分の物件と相性が良く、信頼できるパートナーが見つかりやすくなります。
査定を依頼するには?
不動産の査定を依頼する際は、まずどの査定方法で依頼するか決めましょう。
査定には、次の3つの方法があります。
- 机上査定:過去の取引事例などをもとにしたデータを使って査定する方法
- 訪問査定:担当者が実際に現地を訪れて査定する方法
- AI査定:インターネット上でAIが自動的に査定する方法
それぞれの所要時間とどんな人におすすめかをまとめました。
| 査定方法 | 所要時間 | 精度 | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| AI査定 | 数秒〜数分 | 過去の膨大なデータに基づいた標準的な相場感を確認できるが、物件ごとの個別事情は反映されない | ・誰にも知られず、今すぐ価格を知りたい ・検討のごく初期段階 |
| 机上査定 | 当日〜翌日 | 不動産会社の担当者が周辺事例や市場動向を加味して算出するため、AI査定より一歩踏み込んだ精度となる | ・まずは概算を知りたい ・売却を検討し始めたばかり |
| 訪問査定 | 1週間程度 | 実際に現地を訪れて建物の状態や周辺環境を詳細に確認するため、成約価格に最も近い高い精度となる | ・売却を本格的に決めている ・より正確な売出価格を知りたい |
また、これらの査定方法の詳細や、査定時に必要な書類・注意点については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ぜひ参考にし、自分のニーズに合った方法を選んでみましょう。
査定方法が決まったら不動産会社に依頼しますが、全国には数多くの不動産会社があるため、その中からどこの会社に頼むべきか迷う方も多いでしょう。
そのような場合でも、気軽に不動産会社に査定を依頼できる手段として「一括査定サービス」を用いる方法が挙げられます。
一括査定サービスでは、売却したい不動産の住所や面積、築年数などの情報を一度入力するだけで、複数の不動産会社に査定依頼を出すことができます。
査定額だけでなく、担当者の人柄や対応も比較検討することができるので、効率良く不動産会社を選ぶことが可能です。
当サイトが提供している不動産一括査定サービス「イエイ」では、1,700社以上の優良な業者が揃っており、安心して依頼できる会社を見つけやすいので、ぜひご活用ください。
ステップ③不動産会社と媒介契約を締結する
査定を経て売却活動を依頼する不動産会社が決まったら、次に不動産会社と媒介契約を締結します。
媒介契約とは、不動産会社が売主と買主の間に介入し、取引をスムーズに成立させるための契約のことです。
この契約により、不動産会社が売却のサポートをおこなうことが正式に依頼される形となります。
媒介契約の種類
媒介契約には、「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
| 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
|---|---|---|---|
| 媒介契約の期間 | 3ヶ月以内 | 3ヶ月以内 | 基本的に3ヶ月以内 |
| 複数の不動産会社との契約 | × | × | ○ ※1社も可 |
| レインズへの登録義務 | 媒介契約締結の翌日から7日以内に登録必須 | 媒介契約締結の翌日から5日以内に登録必須 | 義務なし ※登録は可 |
| 売買活動の報告義務 | 2週間に1回以上 文書もしくはメールで報告 |
1週間に1回以上 文書もしくはメールで報告 |
義務なし |
| 自分で買主を見つけての取引の可否 | ○ | × | ○ |
| 向いている人 | ・親戚や知人が購入する可能性がわずかでもある ・1社に任せることで積極的な売却活動を期待しつつ、自分でも買主を探せるような適度な自由度を確保したい方 ・無理のないペースで状況を把握したい方 |
・自分での買主探しは一切行わず、プロのネットワークと営業力に売却活動のすべてを委ねたい方 ・媒介契約の中で最も拘束力が強いため、不動産会社側に広告予算や人員を優先的に割り当ててもらい早期売却を目指したい方 ・内覧の反応や問い合わせ状況を常にリアルタイムで把握して戦略を立てたい方 |
・人気エリアの築浅マンションなど、放っておいても買い手がつきそうな物件 ・複数の会社を競わせ、少しでも高い条件を引き出したい ・自分で見つけてきた親族や知人に売る可能性がある |
複数の不動産会社と契約できる一般媒介契約に対し、専任媒介契約や専属専任媒介契約は1社のみと契約する点が大きな違いです。
例えば、人気がある物件を売却する場合、一般媒介契約を選択することで、複数の不動産会社が競争する形になり、売却が早く進む可能性があります。
ただし、一般媒介契約には報告義務がないため、不動産会社の活動状況を把握したい場合は、自分で問い合わせしなくてはなりません。
一方、専任媒介契約や専属専任媒介契約では、1社に絞ることで手厚いサポートや綿密な報告を受けられます。
このように契約によって違いがあるため、媒介契約を締結する際は、不動産の特性や自身の状況に考慮して慎重に判断しましょう。
以下の記事では、3種類の媒介契約をさらに詳しく比較しています。
選択時の参考にしてくださいね。
ステップ④不動産会社が営業活動をおこなう
媒介契約を締結した後、不動産会社が売却に向けた営業活動を開始します。
具体的には以下の流れに沿って進められます。
1.販売戦略の打ち合わせ
活動を始める前に、担当者と売り出しの方針を相談します。
以下の情報をしっかり共有しておくことが大切です。
- 売却する不動産のアピールポイント(例:物件の特徴、周辺環境など)
- 売却する理由(例:買い替え、相続など)
2.広告宣伝活動
打ち合わせた戦略をもとに、不動産会社が広告宣伝活動をおこないます。
主な広告手段は次の通りです。
- 自社サイトや大手不動産ポータルサイトへの掲載
- ダイレクトメールやチラシ配布
- 住宅情報誌への掲載
これらを通じて、売却する不動産の情報を広く周知します。
3.内覧準備と対応
広告を見た購入希望者を対象に内覧をおこないます。
内覧をおこなう前には不動産会社が購入希望者と内覧日時を調整し、その情報を売主にも共有します。
そして、内覧当日は、一般的に売主、不動産会社、購入希望者の三者で進めていきます。
この際、購入希望者の質問へ誠実に回答するなど、安心感や良いイメージを持ってもらうことが大切です。
その他にも、売主自身が「買主の視点」で準備をおこなうことで、成約価格やスピードが劇的に変わります。
具体的には、第一印象を左右する「玄関の整理」と、生活臭を消す「水回りの清掃」は必須です。
可能であれば、プロによるハウスクリーニングを検討しましょう。
また、日当たりの良さをアピールするために全室の照明を点灯させ、カーテンを開けておくといった細かな配慮が、買主の「ここに住みたい」という決断を後押しします。
ハウスクリーニングの必要性や相場など、より詳しい情報は以下の記事にまとめてるのでチェックしてみてください。
4.購入希望者との交渉
内覧が終わったら、購入者との価格交渉、条件に関する交渉、引き渡し時期の相談が進められます。
チャンスを逃さないよう、相手の希望にも柔軟に耳を傾けながら合意を目指しましょう。
ステップ⑤買主との売買契約を締結する
購入希望者との交渉が成立し買主が決定したら、売買契約を締結します。
締結時は、売主と買主、双方の仲介業者との四者間で集まり、次の流れで進めていきます。
- 重要事項説明書を確認する
- 売主と買主が売買契約書に署名・押印する
- 買主が売主に手付金を支払う
また、売買契約をする際には、次の書類が必要となるのであらかじめ準備をしておきましょう。
- 登記済権利証または登記識別情報通知
- 運転免許証などの本人確認書類
- 印鑑登録証明書
- 実印または認印
- 収入印紙
ステップ⑥不動産の決済・引渡しを実行する
決済が完了次第、引渡しが実行されます。
決済・引渡し時の流れは具体的に以下の通りです。
- 登記関連の書類を確認する
- 買主から残金を受け取る
- 不動産会社に仲介手数料の残金を支払う
- 抵当権抹消登記をおこなう
- 物件・鍵の引渡しをおこなう
また、住宅ローンが残っている場合、買主から残金を受け取ったタイミングで支払いや返済をおこないます。
その後、抵当権抹消登記の準備を進めましょう。
抵当権抹消の必要な書類は、融資先の金融機関へ問い合わせれば準備してもらえます。
さらに、買主へ不動産を引き渡す前には、隣地との境界や土地の面積を確定するために、土地の確定測量も必要になる場合があります。
測量は義務ではありませんが、不動産登記簿謄本の記載面積よりも狭いと、買主とのトラブルに発展する可能性があるので、リスクを軽減させるためにも実施を検討しましょう。
ステップ⑦翌年に確定申告をおこなう
不動産を売却して利益が出た場合、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告をおこなう必要があります。
ここで得た利益は「譲渡所得」と呼ばれ、住民税や所得税(総称して譲渡所得税)が課税されます。
また、不動産売却時には、譲渡所得にかかる税金を節税できる特例が設けられています。
この特例を適用する場合も確定申告が必要ですので、忘れずに申請しましょう。
主な特例は以下の通りです。
| 特例の種類 | 概要 | 特例の詳細 |
|---|---|---|
| 居住用財産の3,000万円特別控除 | マイホームを売却して得た譲渡所得から最大で3,000万円控除できる制度 | 「マイホームを売ったときの特例」-国税庁ホームページ |
| 10年所有軽減税率の特例 | 10年以上所有した不動産を売却した際の譲渡所得税の税率を軽減できる制度 | 「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」-国税庁ホームページ |
| 相続空き家の3,000万円特別控除 | 相続した空き家を売却して得た譲渡所得から最大で3,000万円控除できる制度 | 「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」-国税庁ホームページ |
| 特定の居住用財産の買換えの特例 | マイホームを買い替えた場合、譲渡益に対する課税を繰り延べできる制度 | 「特定のマイホームを買い換えたときの特例」-国税庁ホームページ |
| マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例 | 譲渡損失をその年の他の所得から控除することができる制度 | 「マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき」-国税庁ホームページ |
また、確定申告は不動産売却時の状況によって申告方法や必要書類が異なります。
詳しくは以下の記事で解説しているのでこちらも参考にしてみてくださいね。
また、購入時よりも売却価格が下がり、損失(譲渡損失)が出た場合でも、確定申告をおこなうことで「損益通算」という大きな節税メリットを受けられる可能性があります。
これは、不動産売却で出た赤字を、その年の給与所得などの他の所得から差し引くことができる制度です。
さらに、その年で引ききれない場合は、翌年以降3年間にわたって繰り越して控除を受けることも可能です。
こちらの特例を利用するには条件があるので、国税庁ホームページ「No.2250 損益通算」を参考にしてください。
不動産売却をスムーズに進める3つのコツ

不動産売却にはさまざまな工程があり、初めておこなう方にとってはつまずきやすい部分もあります。
しかし、事前準備をしっかり整えることで、初めての方でもスムーズに取引を進めやすくなります。
不動産売却をスムーズに進めるために押さえておきたいコツは以下の3つです。
- 不動産を売却する方法を把握する
- 売却時にかかる費用を把握する
- 売り時のタイミングを見計らう
これらのポイントを事前に確認し、査定前に準備しておくことで、査定後の工程をスムーズに進めることができます。
まずは、この3つのコツをしっかり押さえましょう。
①不動産を売却する方法を把握する
不動産売却の方法には、仲介以外にも不動産会社が直接買い取る「買取」や、個人間で取引する「個人売買」といった方法があります。
それぞれの具体的な特徴は以下の通りです。
| 売却方法 | 特徴 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|
| 仲介 | ・不動産会社が売買活動をサポートし、買主候補を探してくれる ・相場に近い価格で売却できる可能性が高い ・仲介手数料が発生する |
1円でも高く売りたい方 |
| 買取 | ・不動産会社に直接不動産を買い取ってもらえる ・仲介よりも売却価格が安くなる傾向がある ・最短数日で現金化でき、内覧対応や契約後の保証も不要 |
早期売却や手間を省きたい方 |
| 個人売買 | ・自分で買主を探さないといけない ・仲介手数料が発生しない ・知識が不十分だとトラブルが生じるリスクが高い |
専門知識があり親族間で売買する方 |
不動産売却をする際は、それぞれの特徴を把握し、自分に合った売却方法を選びましょう。
また、それぞれの詳しいメリット・デメリットについては、以下の記事で解説しているのでこちらもぜひチェックしてみてくださいね。
②売却時にかかる費用を把握する
不動産の売却時には、利益を得るだけでなく、さまざまな費用が発生します。
事前にどれくらいのお金が手元に残り、どのような費用が差し引かれるのかを把握しておくことが大切です。
主にかかる費用については以下の通りです。
| 費用の種類 | 項目と概要 |
|---|---|
| 税金 |
|
| 諸費用 |
|
特に、印紙税と仲介手数料は仲介業者に依頼する場合は必ず発生し、その他の費用については売却時の状況や条件によって変動します。
不動産売却時にかかる費用の詳しい内容については、以下の記事で紹介しているのでこちらもぜひ参考にしてください。
③売り時のタイミングを見計らう
納得のいく取引をするためには、売り出す時期を見極める視点が欠かせません。
不動産の価格は常に変動しており、タイミング次第で最終的な手元に残る金額に大きな差が出ます。
「とりあえず」と急いで進めて損をしないよう、あらかじめ計画を練っておきましょう。
売却のタイミングを判断する際は、特に以下のポイントをチェックしてみてください。
1. 市場相場と金利の動向
国土交通省が公表する「不動産価格指数」を確認し、市場全体が上昇傾向にあるかを見極めることが大切です。
また、住宅ローンの金利が低い時期は買主の購入意欲が高まるため、高値で売却しやすい絶好のチャンスとなります。
2. 築年数の節目
不動産の価値は築年数とともに下落しますが、特に「築10年」「築15年」「築20年」といった区切りは買主が検索条件で設定しやすいため、価値が大きく変動します。
特に戸建ての場合は、一般的に建物価値がゼロに近づく「築20年」を一つの目安として、早めに売却を検討するのが望ましいでしょう。
3. 所有期間による税率の違い
売却益が出た場合にかかる税金(譲渡所得税)は、物件を所有していた期間が「5年」を超えるかどうかで税率が約2倍(約39%から約20%へ)変わります。
売却する年の1月1日時点で5年を超えているかを確認し、手残り金を最大化できる時期を選びましょう。
4. 需要が高まる時期とライフスタイル
1月〜3月や9月〜10月は引越しシーズンに伴い、成約件数が飛躍的に増える時期です。
こうした市場の活発な時期に売却活動を合わせつつ、ご自身の結婚、出産、お子様の入学といったライフスタイルの変化を優先して計画を立てることで、無理なく売却活動をおこなうことができます。
不動産売却の流れをつかむためのポイント

先ほど紹介した、不動産売却をスムーズに進めるコツを最大限に活かすには、手続きの全体図を頭に入れておく必要があります。
流れが不透明なままだと、業者のペースに惑わされたり、大事な局面で判断を誤ったりしかねません。
ここでは、複雑な売却流れをシンプルに捉えるための2つの要点をまとめました。
手順が多くて整理がつかないと感じているなら、まずこのポイントを確認してみてください。
流れをざっくり理解しておく
上記で紹介した不動産売却の流れを全て理解するのは、複雑で難しいと感じるかもしれません。
無理に覚えようとしてしまうと、「実際の売却時に混乱してしまい、納得できる取引ができなかった」といった事態に陥る可能性もゼロではありません。
こうしたリスクを避けるために、まずはざっくりとした流れを把握しておくことが大切です。
以下の図面で、もう一度不動産売却の流れを確認してみましょう。

細かい流れを無理やり詰め込む前に、大まかな段取りを頭に入れておきましょう。
そうすることで心に余裕が生まれ、安心して取引を進めることができるに違いありません。
わからないことがあったら専門家に聞く
不動産売却の手順は非常に複雑なもので、いくら流れを把握していても、途中で疑問が生じることも十分に考えられます。
その際は、インターネット上で調べて解決できる場合もありますが、不動産の売買では税金や法律も大きく絡むため、専門家に相談するのも一つの手です。
例えば、売却全般の進め方なら不動産会社の担当者、税金の特例については税理士、相続や登記の手続きは司法書士といったように、内容に合わせて適切なプロの力を借りましょう。
以下の記事では、お悩みの内容に応じた「最適な相談先の選び方」を詳しく紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
知っておきたい!不動産売却でよくある失敗例と回避策

手順通りに進めていても、思わぬところでつまずいてしまうことがあります。
あらかじめ失敗のパターンを知っておくことで、トラブルを未然に防ぎ、納得のいく売却を成功させましょう。
1. 査定額の高さだけで不動産会社を選んでしまう
もっとも多い失敗は、他社より数百万円も高い査定額を提示した会社と安易に契約してしまうことです。
相場からかけ離れた高値で売り出すと、結局誰からも問い合わせが来ず、最終的には相場よりも低い価格まで値下げせざるを得ない状況に陥ることがあります。
【回避策】
査定額の「高さ」ではなく、その価格で売れる「具体的な根拠」をデータで示してくれる会社を選びましょう。
2. 「囲い込み」によって売却チャンスを逃してしまう
不動産会社が自社で仲介手数料を独占するために、他社からの買主の紹介を意図的に断る「囲い込み」という行為が稀に発生します。これにより、本来であればもっと早く、あるいは高く売れたはずの機会を逃してしまうリスクがあります。
【回避策】
売却活動が始まったら、指定流通機構「レインズ」の登録証明書を受け取り、自分の物件が正しく公開されているか定期的に確認しましょう。
3. 売却後の「契約不適合責任」を見落としてしまう
物件を引き渡した後に、雨漏りやシロアリ被害などの隠れた欠陥が見つかり、買主から補修費用を請求されるトラブルです。
特に古い一戸建ての場合、現状を正確に把握して契約書に記載しておかないと、思わぬ出費に繋がります。
【回避策】
売却前に「インスペクション(建物状況調査)」を受けたり、瑕疵保険に加入したりすることで、売主様の責任範囲を明確にし、リスクを最小限に抑えましょう。
瑕疵保険は、売却後に雨漏りや構造上の不具合が見つかった際に修繕費用をカバーしてくれる保険です。
万が一欠陥が見つかっても、保険金で補修費用を賄えるため、自己負担を最小限に抑えることができます。
4. スケジュールに余裕がなく「売り急いで」しまう
「住み替え先への支払いが迫っている」「ローンの返済が苦しい」など、期限に追われて売却を急ぐと、買主からの値引き交渉に弱くなってしまいます。
結果として、本来の価値よりも大幅に安く手放すことになりかねません。
【回避策】
売却には平均して5〜6ヶ月程度の時間がかかります。
余裕を持ったスケジュールを立てるとともに、万が一に備えて「買取保証(期限までに売れなければ会社が買い取る制度)」を検討しておくのも有効です。
こんなときどうする?状況別によくある疑問点

不動産を売却する際、状況によって特有の疑問や不安が生じることがあります。
ここでは、よくある状況ごとの疑問点とその解決策について解説します。
以下のケースがあなたの状況に当てはまる場合は、ぜひ参考にしてみてください。
- 不動産売却時に住宅ローンの返済が残っているケース
- 離婚がきっかけで不動産を売却するケース
- 相続がきっかけで不動産を売却するケース
住宅ローンの返済が残っている場合の不動産売却の流れは?
売却する不動産の住宅ローンの返済が残っている場合、次のいずれかをおこなうことが一般的です。
- 預貯金などの自己資金で返済する
- 不動産の売却代金で一括返済する
不動産を売却するには、抵当権を抹消するために住宅ローンを完済する必要があります。
抵当権とは、金融機関が住宅ローンを回収するために設定している担保のことです。
これがついていると、不動産の売却はできないのでご注意ください。
実際に返済をおこなう前には、まず以下の金額を確認して自己資金から捻出する必要があるのか判断しましょう。
- 住宅ローンの残債
- 不動産の売却代金の見込み
- 売却する際にかかる諸費用
また、自己資金や売却代金で住宅ローンが完済できない場合は、次の方法で対処することができます。
- 住み替えローンを利用する ※新しく住宅ローンを組む方向け
- 金融機関の合意を得て任意売却をしてから残債を返済していく
任意売却とは、不動産会社を通じて売却後、残債を分割で返済していく方法です。
ただし、任意売却をおこなうには金融機関の合意を得る必要があります。
詳しい対処法については、以下の記事でも説明しているので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
離婚した場合の不動産売却までの流れは?
離婚をきっかけに不動産を売却する場合、一般的には次の流れで進められます。
- 不動産を売却する
- 離婚を成立させる
- 売却代金をわけあう
この流れは、離婚する前に不動産を売却する場合の流れを想定していますが、離婚後に売却することも可能です。
ただし、離婚前に全て終わらせたい、離婚後に相手との連絡を減らしたいと考えているのであれば、離婚前に終わらせることをおすすめします。
また、離婚をして不動産を売却する際は、財産分与のことも理解しなくてはなりません。
財産分与とは、婚姻中に築いた財産を公平に分け合う手続きのことです。
この手続きは、離婚前におこなうことも可能です。
しかし、婚姻中に財産を移転してしまうと贈与とみなされ、贈与税や不動産取得税が課税されてしまう可能性があります。
少しでも余計な税金をかけたくないのであれば、離婚後におこなうことをおすすめします。
財産分与は、原則として収入の格差などを考えずに財産を半分ずつに分けると考え、一般的に次の方法でおこなわれます。
- 夫婦の片方が不動産を所有し、もう片方に代償金を支払う
- 不動産を売却し、売却代金を半額ずつ分け合う
また、離婚をきっかけに不動産を売却したいけど、売却代金で住宅ローンを完済できない場合もあるでしょう。
こういった状態をオーバーローンと言い、その場合はローンの返済方法についても考えなくてはなりません。
詳しい返済方法については、以下の記事で紹介しているのでこちらを参考にしてみてください。
相続した不動産を売却する流れは?
実家など相続した不動産を手放す際は、通常の手続きに加えて権利の所在を確定させる必要があります。
主な手順をまとめると以下のようになります。
①遺言書の有無を確認する
②相続遺産を把握する
③遺産分割協議をおこない相続遺産の分け方について話し合う
④売却する方の名義に変更する相続登記をおこなう
⑤不動産会社に売却を依頼する
⑥相続税が発生したら申告と納税をおこなう
⑦売却益が出たら確定申告をおこなう
親族など複数の相続人がいる場合、全員の同意がなければ勝手に売却することはできません。
また、所有者と登記名義が一致していないと契約自体が進められないため、早めの名義変更が必須です。
なお、売却で利益(譲渡所得)が出た場合には課税対象となりますが、条件次第で負担を大幅に減らせる控除制度も存在します。
損をしないよう、事前に利用できる特例を以下の記事で把握しておくのがおすすめです。
不動産売却の流れを掴んだら不動産会社に査定を依頼しよう!

不動産売却の基本的な流れは、査定の申し込みからスタートし、会社選び、売買契約、そして最終的な引き渡しへと進んでいきます。
納得のいく結果を手にするには、事前に周辺の相場を調べて「物件の適正価格」をイメージしておくことが欠かせません。
あわせて、売却のやり方や必要なコスト、最適な時期などの知識を備えておけば、迷わずスムーズに手続きを完了できるでしょう。
これから売却をスタートさせる方は、今回解説した手順を一つずつ確認しながら準備を整えていきましょう。
また、パートナーとなる不動産会社選びは、売却を成功させるうえでとても重要です。
自分と相性が良く、誠実に対応してくれる会社を見つけましょう。
東証プライム上場企業の株式会社じげんが運営する「イエイ」なら全国1,700社を超える優良企業の中から、あなたの条件にぴったりの依頼先を簡単に見つけられます。
ぜひ「イエイ」を活用してみて、不動産売却の一歩を踏み出してみてくださいね。












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