不動産を売却しようと考えたとき、最初に直面するのが「自分の家はいったいいくらで売れるのか?」という疑問です。

不動産には定価がないため、売却計画を立てるためには「査定」が欠かせません。

しかし、初めての方にとっては「しつこい営業電話がかかってくるのでは?」「査定額はどうやって決まるの?」といった不安も多いはずです。

特に2026年現在の不動産市場は、金利の動向やエリアごとの価格二極化が進んでおり、適切な査定と信頼できるパートナー選びがこれまで以上に重要になっています。

本記事では、不動産査定の基本から具体的な流れ、見られるポイントをわかりやすく解説します。

さらに、査定申し込み時に役立つおすすめ一括査定サイトもご紹介します。

これから査定を受けようと考えている方はもちろん、まずは自分の資産価値を知りたいと考えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

不動産査定とは?

不動産査定とは?のイメージ

不動産査定とは、あなたが持っているマイホームや土地が「今、いくらで売れそうか」という予測金額を算出することをいいます。

中古車やブランド品をリサイクルショップに持ち込む際、まず「買取価格」を出してもらう手順と似ていますが、不動産の場合は少し性質が異なります。

不動産査定で提示される金額は、あくまで過去の売却事例や周辺の相場などをもとにした「売却時の目安の金額」に過ぎず、その金額での成約を保証するものではありません。

不動産市場は変動しやすいため、査定時の金額が実際の売却価格と異なるケースも多々あります。

そのため、査定額が「現時点で売却した場合のおおよその目安」として捉えておくのが賢明です。

最終的な売り出し価格については、査定の結果を参考にしながら、売主自身で決めることになります。

もちろん、相場からかけ離れた高値をつけても必ずしも買主が現れるわけではありません。

納得のできる価格設定を行い、スムーズな取引を実現するためにも、1社だけでなく、複数の不動産会社に査定を依頼して、慎重に価格を決めましょう。

不動産会社が無料で査定を行う理由

不動産査定は、どの不動産会社に依頼しても無料で行うことが可能です。

しかし「後から請求されるのでは?」「無料って怪しい」と不安に思う人もいるかもしれません。

ここでは、不動産会社が無料で査定を行う理由について解説します。

不動産会社が査定を無料で行う理由には、「仲介手数料」が関係しています。

これは、売買が成立した際に売主や買主が不動産会社に支払うもので、いわゆる「成功報酬」にあたるものです。

売買が成立しなければ、不動産会社は当然この手数料を受け取ることができません。

また、法律上で不動産売買を行う際に不動産会社が請求できる費用は、仲介手数料のみと定められており、他の業務に対して別途費用を請求することはできません。

不動産会社は、これを得るために売主や買主と媒介契約し、最終的に売買成立させなくてはなりません。

そのためには、まず無料で査定を行い、顧客との信頼関係を築き、自社をアピールする必要があります。

つまり、不動産会社にとって査定は、営業活動の一環として位置づけられています。

査定は複数の不動産会社に依頼することができますので、査定額だけでなく、対応や提案を比較し、信頼できる会社を選びましょう。

【2026年最新】今、査定を受けるべき市場動向

不動産の価値は、物件のスペックだけでなく外部の経済環境にも大きく左右されます。

特に2026年現在は、歴史的な低金利政策の転換や、エリアによる価格の「二極化」が鮮明になっており、査定を受けるタイミングとして非常に重要な局面を迎えています。

昨今の市場では、都市部の駅近物件や再開発エリアの価値が高騰し続ける一方、郊外や築古物件は買い手のローン借入能力の変化により価格が調整局面に入っています。

注目すべき動向は下記の通りです。

・金利動向の影響
住宅ローン金利の先行き不安から、早めに購入を決めたい「駆け込み層」と、様子見をする層に二極化しています。

・省エネ性能の重視
住宅の省エネ基準適合が義務化されたことで、断熱性能などが査定額に反映されやすくなっています。

数年前の相場観で判断すると、売り時を逃したり、安く売りすぎたりするリスクがあります。

最新の市場動向を反映した査定を受けることで、今、自分の資産が市場でどう評価されているのかを正確に把握することが、賢い売却の第一歩となります。

不動産査定の3つの方法

不動産査定の3つの方法 簡易査定 所在地・築年数 近隣の成約情報などをもとに価格を算出する 結果が出るまでの期間:即日~数日 訪問査定 担当者が直接現地を訪問して細部までチェックして価格を算出する 結果が出るまでの期間:1~2週間 AI査定 ネット上で情報を入力するだけでAIが自動的に算出してくれる 結果が出るまでの期間:数分

不動産の査定方法には、AI査定簡易査定(机上査定)、そして訪問査定の3つがあります。

これらはそれぞれ精度や結果が出るまでのスピードが異なるため、自分の状況に合わせて選ぶことが大切です。

ここでは、それぞれの特徴と選び方のポイントについて解説します。

AI査定

AI査定は、不動産会社の担当者が査定を行うのではなく、AI(人工知能)が膨大な物件データをもとに自動で査定額を算出する方法です。

専用サイトのフォームに、物件の広さや構造、築年数、地域などの情報を入力することで、AIが過去の取引データを参考に査定額を即座に算出してくれます。

申し込みから結果確認までわずか数分で完結する圧倒的な早さが、最大のメリットといえるでしょう。

多くのサービスでは個人情報を入力せずに済むため、「まずは誰にも知られずに相場を調べたい」という方に最適です。

ただし、AIは建物の傷み具合やリフォーム済みの内装状態など「個別のコンディション」までは判別できません。

査定額はあくまで目安として参考にする程度にとどめておくのが良いでしょう。

簡易査定(机上査定)

簡易査定(机上査定)とは、不動産会社が物件や周辺状況の情報をもとに、価格を算出する査定方法のことです。

Webサイトの入力フォームや電話、メールなどで必要な情報を送るだけで、簡単に依頼でき、結果も早ければ即日、遅くとも数日以内に得られるのが特徴です。

簡易査定を行う際は、所在地や築年数、間取りに加え、最新の市場動向などをもとに算出します。

そのため、AI査定よりも精度の高い結果を得られることが多いです。

ただし、担当者が実際に物件を確認するわけではないため、実際の売却価格と差が生じる可能性もあります。

簡易査定は「とりあえずおおまかな価格が知りたい」という場合に利用するのがおすすめです。

訪問査定

訪問査定とは、不動産会社の担当者が直接物件に訪問して、現地の状況を詳しく確認した上で査定額を算出する方法です。

建物や室内の状態、広さ、近隣物件との境界、周辺環境など、多岐にわたるポイントを細かくチェックするため、3つの中で最も精度の高い結果を得られます。

ただし、査定結果が出るまでに1~2週間程度要することが一般的です。

そのため、すぐに査定額を知りたい場合には向いていないでしょう。

しかし、本格的に不動産売却を検討している場合には、訪問査定を必ず行わなければなりません。

まず簡易査定で複数の不動産会社を比較し、信頼できそうな会社を数社選んで訪問査定を依頼する流れが最も効率的です。

【比較表】自分に合った査定方法はどれ?

3つの査定方法の違いを一覧表にまとめました。
今のあなたの状況に最適なものはどれか、比較してみてください。

項目 AI査定 簡易査定 訪問査定
精度 △(あくまで目安) ○(AI査定より精度高い) ◎(正確)
スピード 即時~数分 即日~数日 1~2週間程度
主なメリット 誰にも知られない 相場観がわかる 売却価格の目安を知れる
おすすめの人 検討初期段階の人 会社を比較したい人 売却する意思が固まった人

どの方法から始めても問題ありませんが、「まずはAI査定や簡易査定でおおまかな価格を知り、次に訪問査定で具体的な概算を聞く」というステップを踏むことで、納得感のある売却準備が進められます。

不動産一括査定サイトのおすすめ5選

不動産一括査定サイトのおすすめ5選のイメージ 黒板に星がたくさん書かれている

効率的に複数の不動産会社を比較するには、一括査定サイトの利用が欠かせません。
しかし、数多くのサイトが存在するため「結局どこを使えばいいの?」と迷う方も多いでしょう。

ここでは、利用者数や提携社の質、独自の強みを基準に、中立的な視点で厳選した5つのサイトをご紹介します。
あなたの物件や希望する売却スタイルに合うものを選んでみてください。

サイト名 特徴 提携会社数
(2026年現在)
同時査定依頼数 対象の物件種別 対応エリア
SUUMO売却査定 店舗数・情報量業界トップクラス 約2,000社(約10,350店舗) 10社 一戸建て、アパート、マンション、土地 全国
LIFULL HOME'S 匿名査定が可能、地方にも強い 4,999社 10社 一戸建て、マンション、土地、倉庫・工場など 全国
HOME4U NTTデータグループ運営の老舗 約2,500社 6社 一戸建て、アパート、マンション、土地、ビル、店舗・事業所・倉庫など 全国
すまいValue 大手不動産6社が共同運営 6社(835店舗) 6社 一戸建て、アパート、マンション、土地、ビルなど 全国※一部地域除く
イエイ 「お断り代行」で電話も安心 約1,700社 6社 一戸建て、マンション、アパート、土地、ビル、工場、倉庫、店舗、事務所、農地、山林など 全国

SUUMO売却査定

圧倒的な知名度を誇る「SUUMO」は、提携店舗数が約10,000店舗超と業界最大級です。
大手不動産会社はもちろん、地元に根付いた地域密着型の店舗まで幅広くカバーしています。

最大10社まで同時に査定依頼が可能で、多くの選択肢の中から比較したい方に最適です。
サイト内では、実際に売却した人の口コミや各会社が得意とするエリア情報を詳細に確認できるため、事前に担当者の雰囲気や実績を把握した上で依頼できる安心感があります。

LIFULL HOME'S

「LIFULL HOME'S」は、提携社数が4,500社を超え、特に地方の物件にも強いのが特徴です。
独自の審査基準で優良な不動産会社を厳選しており、担当者の顔写真や店舗の紹介など、情報の透明性にこだわっています。

また、個人情報を開示せずに概算価格を知ることができる「匿名査定」機能も備えています。
「まずは営業電話を気にせず相場だけ把握したい」という方にとっても、非常に使い勝手の良いサイトとして評価されています。

HOME4U

「HOME4U」は、2001年に日本で初めて開始された日本最古の不動産一括査定サービスです。
運営元がNTTデータグループであり、長年の実績に基づいた強固なセキュリティと個人情報の保護体制に定評があります。

提携社数は約2,500社と厳選されており、悪質な業者を排除する独自のパトロール体制が敷かれています。
歴史があるサイトだからこそ、初めての売却で「信頼性を第一に考えたい」という慎重派のユーザーに根強く支持されています。

すまいValue

「すまいValue」は、三井のリハウス、住友不動産販売、東急リバブルなどの国内大手6社が共同で運営する一括査定サービスです。
他の一括査定サービスと異なり、日本の不動産流通のシェアを大きく占める大手のみに絞って依頼できるのが最大の特徴です。

全国に広がる店舗網と豊富な成約データに基づき、精度の高い査定が期待できます。
これにより、71.3%の高い売却成約率と、平均2.6ヵ月という早い売却を実現しています。
ブランド力や売却サポートの充実度を重視し、「大手不動産会社に確実に査定してもらいたい」と考えている方にとって、外せない選択肢といえるでしょう。

イエイ

当サイトが提供する「イエイ」は、利用者数400万人超の実績を誇る日本最大級の査定サービスです。
最大の強みは、ユーザーの「営業電話への不安」を解消する「お断り代行サービス」です。

万が一、しつこい営業電話に困った際や、契約に至らなかった会社への断り連絡が億劫な際、イエイがあなたの代わりに連絡を止める手続きを行います。
また、独自に設けた掲載基準により、誠実な対応を行う優良会社のみを紹介しています。

不動産売却時の査定の流れ

不動産売却における査定は、下記の4つのステップで進められることが一般的です。

不動産査定の流れ STEP1 不動産会社に査定を依頼する STEP2 簡易・AI査定の結果確認後 訪問査定を依頼 STEP3 訪問査定を受ける STEP4 査定額を確認する

各段階でどのような準備が必要か、また注意すべきポイントは何かを事前に把握しておくことで、スムーズに売却活動をスタートさせることができます。

ここでは、申し込みから査定額の確認までの具体的な手順を詳しく解説していきます。

1.不動産会社に査定の依頼をする

まずは、不動産会社に査定の依頼をしましょう。

最初のステップとしては、手軽に試せる簡易査定(机上査定)やAI査定を利用するケースが一般的です。

不動産会社の案内に従って、Webサイトの入力フォーム、電話、メール、LINEなどから申し込みを進めます。

ここで多くの方が不安に感じるのが「査定後の営業電話」ですが、これを防ぐには申し込み時の「備考欄(自由記入欄)」の活用が有効です。

下記のような一文を添えるだけで、不要な連絡を大幅に減らすことができます。

・「仕事中につき、連絡はすべてメールでお願いします」
・「相場把握が目的のため、現段階での電話連絡は控えてください」

依頼する際は1社だけでなく、複数の不動産会社にするのがおすすめです。

各社の査定額だけでなく、連絡の速さや丁寧さもチェックしておきましょう。

複数の会社に査定を申し込む際は、「不動産一括査定サービス」の活用も検討してみてください。

不動産一括査定・売却なら【イエイ】

2.簡易査定やAI査定の結果を確認し、訪問査定を依頼する

簡易査定の場合は、早ければ即日、遅くても数日以内に結果を確認することができます。

一方、AI査定の場合は、数分で査定の結果がわかります。

届いた結果を比較する際は、単に金額を見るだけでなく、なぜその価格になったのかというコメントの有無も確認しましょう。

ただし、これらの結果は、物件情報や過去の成約情報をもとにして算出された参考価格にすぎません。

実際の状態は反映されていないため、実際の売却金額と大きく異なる場合もあります。

より正確な売却価格を知るためにも、次のステップである訪問査定を依頼しましょう。

訪問査定を依頼する際は、簡易査定の対応が誠実だった会社を2~3社程度選ぶのがベストです。

3.訪問査定を受ける

訪問査定を依頼する不動産会社が決まったら、日程調整をして実際に現地を見てもらいます。

訪問査定では、建物の外観だけでなく、室内の状態や設備の状況、さらには依頼主からのヒアリング内容など、さまざまな要素を細かくチェックします。

査定にかかる時間は1時間程度が目安です。

この際、リフォームの履歴や日当たりの良さ、近隣の利便性など、住んでいるからこそわかるアピールポイントをしっかり伝えましょう。

逆に、雨漏りやシロアリ被害などの不具合も正直に伝えることが重要です。

後から問題が発覚するとトラブルの原因になるため、この段階で情報を共有することが、正確な査定額を算出する近道となります。

4.査定額を確認する

訪問査定を受けてから、1~2週間程度で不動産会社から査定結果が届きます。

これにて査定のステップは終了です。

「売却予定は未定だけど金額だけ知りたい」という場合は、ここで活動を止めても問題ありません。

本格的に売却を検討している場合は、査定結果をもとに媒介契約を結ぶ会社を慎重に選びます。

ここで注意すべきは「査定額が高い会社=良い会社」とは限らないという点です。

媒介契約を取るために意図的に高い金額を提示する会社もあるため、必ず「なぜその価格で売れるといえるのか」という根拠を確認してください。

納得のいく説明があり、最も信頼できると感じたパートナーを選ぶことが、最終的な売却成功へのカギとなります。

不動産売却時の査定で見られるポイント

不動産売却時の査定で見られるポイントのイメージ

査定では、さまざまな項目が評価されます。

不動産会社は、主に下記の5つのポイントに着目してその物件の価値を判断していきます。

・築年数と構造
・室内の設備や外装の状態
・土地の状況や接道状況
・周辺環境や立地
・住宅ローンの残債

それぞれの項目で「どこがチェックされているのか」を正しく把握し、自分の物件の強みや弱みを整理しておきましょう。

築年数と構造

まず築年数が見られるポイントの一つとして挙げられます。

不動産の価値は、下記のグラフの通り築年数によって大きく変動します。

中古戸建住宅の価格査定の例(国土交通省) 住宅の市場価値は、経年により減少 戸建住宅の場合、築後20年で価格はほぼゼロに。出典:「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」-国土交通省

特に木造の戸建て住宅は、築年数が経過すれば経過するほど価値が下がり、法定耐用年数である20年を超えると建物の価値はほぼゼロになってしまうのが一般的です。

一方、マンションの場合は鉄筋コンクリート造(RC造)が多く、戸建てに比べて価値が落ちにくい傾向があります。

20年経過しても新築時の約半分の価値が残るケースも少なくありません。

また、査定時には「耐震基準」「断熱性能」もチェックされます。

特に2026年現在は、省エネ性能が高い物件への評価が厳格化しているため、構造の特性を理解しておくことが重要です。

室内の設備や外装の状態

訪問査定では、室内の設備や外装の状態を細かくチェックされます。

例えば室内の場合は、下記のポイントを重点的に見られます。

・壁や床が劣化していないか、汚れやシミがないか
・水回りの設備の状態は良いか
・雨漏りやシロアリの被害がないか
・最新設備があって問題なく使うことができるか など

外観の場合は、下記の点が見られます。

・壁が割れてないか
・建物が傾いていないか
・塗装が劣化していないか、建材が破損していないか など

また、査定時は「定期的にメンテナンスをしている」「防虫対策を行っている」といった情報を不動産会社に積極的に伝えましょう。

手入れが行き届いていることが伝われば、担当者も「売り出しやすい物件」と判断し、前向きな査定額を算出しやすくなります。

土地の状況や接道状況

不動産の査定では、土地の広さや形状も大きく影響されます。

下記のような特徴を持つ土地であれば、査定時に高評価を得やすいです。

・正方形や長方形の土地
・入口(間口)が広い土地
・建物の前面・背面が道路に面している二方路地
・角地

ただし、土地は広ければ広いほど高額で売却できるわけではありません。

広い土地であっても、周辺に需要が少ないエリアや、交通の便が悪い地域にある場合は、坪単価が安く査定されてしまう可能性があります。

また、前面道路の種類や幅員(道路の広さ)といった「接道状況」も重要な評価指標です。

道路の状態によって再建築の可否が変わるため、査定前におおまかな土地の状況を把握しておくと良いでしょう。

周辺環境や立地

査定時には、建物や土地そのものだけでなく、周辺環境や立地も重要なポイントとなります。

例えば、下記のような施設が周辺にある場合は、高評価につながりやすいです。

・スーパーマーケット
・商店街
・病院
・学校 など

特に共働き世帯の増加により、子育て環境や買い物の利便性は重視される傾向にあります。

一方、下記のような施設が周辺にある場合は、購入希望者から敬遠され、査定額が下がる傾向があります。

・工場
・墓地
・パチンコ屋
・ごみの集積場 など

また、立地に関しては最寄り駅からの距離だけでなく、急行停車駅であるか、複数の路線が利用可能かといった点も評価を左右します。

エリアの再開発予定など、将来的な価値向上につながる情報があれば、査定時に担当者へ共有することをおすすめします。

住宅ローンの残債

査定時には、物件や周辺環境に加え、住宅ローンの残債も必ずチェックされます。

原則として、不動産を売却する際は住宅ローンを完済し、抵当権を抹消しなくてはなりません。

そのため、査定額がローンの残債を下回る「オーバーローン」の状態でないか確認する必要があります。

オーバーローンとは?の図解 売却金額よりローンが多いこと。(通常の手段で売却ができない。別の手段を検討)

査定を依頼する際は、住宅ローンがどれくらい残っているかを把握し、正直に伝えましょう。

もし売却利益だけで返済が難しい場合は、手持ちの資金を充てるか、状況によっては「任意売却」という選択肢を検討することになります。

査定額をベースに、仲介手数料や諸費用を差し引いた「手残り金額」でローンが返済可能か、慎重に計画を立てることが大切です。

任意売却については、下記の記事で詳しく解説しているのでこちらも参考にしてみてください。

査定で損をしないために!事前にやっておきたい4つの準備

査定で損をしないために!事前にやっておきたい4つの準備のイメージ テーブルの上にチェックリストとルーペ、家の模型がある

査定をスムーズかつ有利に進めるには、事前の準備が欠かせません。

何も準備せずに査定に臨むと、本来の価値を正しく評価してもらえなかったり、売却活動に入ってからトラブルが発生したりするリスクがあります。

ここでは、査定を依頼する前に必ず確認しておきたい4つのポイントについてご紹介します。

査定に役立つ書類を事前にそろえる

簡易査定やAI査定の段階では必要ではありませんが、正確な金額を算出する訪問査定では書類の準備が重要です。

書類がそろっていると、不動産会社も詳細な調査がしやすくなり、査定の精度が上がります。

事前に準備しておくとよい主な書類は下記のとおりです。

書類の名称 書類の入手方法
登記簿謄本 法務局もしくはインターネットで入手する
登記識別情報通知(登記済権利証) 購入時に取得(紛失した場合は司法書士へ依頼する)
土地の実測図や境界がわかる書類 測量士・土地家屋調査士へ依頼する
越境物の覚書 隣人と協議して作成する
建物の設計図 購入時に取得(紛失した場合は不動産会社に依頼する)
建築確認済証や建築確認申請書 購入時に取得(紛失した場合は役所に依頼する)
検査済証 購入時に取得(紛失した場合は役所に依頼する)
固定資産評価証明書 毎年4~6月に郵送で届く
本人確認書類 運転免許証・マイナンバーカードなど

これらに加え、リフォームの履歴がわかる書類や、インスペクションの結果がわかる報告書、住宅設備の取扱説明書などを用意しておくと、物件のメンテナンス状況が正しく伝わり、プラス査定につながる可能性があります。

土地の境界を確認しておく

土地や戸建てを査定・売却する場合、隣地との「境界」が明確であるかどうかは極めて重要です。

境界が曖昧なままでは正確な面積が確定できず、査定額の根拠が弱くなるだけでなく、売却後に買主との間で深刻なトラブルに発展する恐れがあります。

査定を依頼する前に、境界標(杭など)が設置されているか、手元に確定測量図があるかを確認しましょう。

もし境界が不明確な場合は、依頼時にその旨を不動産会社へ伝えてください。

売却の引渡しまでには測量士による測量が必要になりますが、早い段階で問題を共有しておくことで、スムーズな売却スケジュールの提案を受けることができます。

物件の不具合(瑕疵)を正直に伝える

少しでも高く査定してほしいという心理から、物件の不具合を隠したくなるかもしれませんが、これは逆効果です。

正確な査定額を出してもらうためには、不動産会社に物件の状況を正直に伝えることも大切です。

例えば、雨漏り、シロアリ被害、給排水管の故障、過去の修繕箇所などは、その詳細をしっかり共有しましょう。

これらを隠して契約を進めると、売却後に「契約不適合責任」を問われ、損害賠償や修繕費の負担を求められる恐れがあります。

事前に伝えておくことで、不具合を考慮した「売却可能な現実的価格」が算出され、結果として無理のない確実な売却計画を立てることが可能になります。

自分でも相場を調べておく

不動産会社の提示する査定額が「妥当かどうか」を判断するためには、自分自身でもおおまかな相場を把握しておくことが不可欠です。
相場を知らないと、媒介契約を取りたいがために提示される「高すぎる査定額(釣り査定)」に騙されてしまい、結果として長期間売れ残る失敗を招くからです。

相場を調べる際は、下記のサイトを活用するのがおすすめです。

不動産情報ライブラリ
国土交通省が公表している実際の取引価格を確認できます。

レインズマーケットインフォメーション(REINS TOWER)
東日本不動産流通機構が運営しているサイトで、直近の成約事例を検索できます。

複数の不動産ポータルサイトで、自分の物件と「エリア・築年数・広さ」が似た物件の売り出し価格をチェックするだけでも十分な対策になります。
自分なりの「基準」を持った上で担当者と対話することが、損をしない売却の第一歩です。

不動産査定でよくある質問(FAQ)

不動産売却時の査定でよくある5つの質問のイメージ

不動産査定を依頼する際、多くの方が抱く共通の疑問があります。

「売らなくてもいいのか」「営業がしつこくないか」といった不安を解消しておくことで、より心理的なハードルを下げて査定に臨むことができます。

ここでは、不動産売却時の査定で特によくある5つの質問にお答えします。

査定額はどのようにして算出されるの?

不動産の査定額を計算する方法には、主に「取引事例比較法」「原価法」「収益還元法」の3つがあります。

不動産会社は、物件の種類や特性に応じてこれらを使い分けています。

査定額の算出方法のイメージ 「取引事例比較法」類似事例を参考にして査定額を算出する方法 取引事例が少ないと正確な金額の算出が難しい 「原価法」建物を取り壊し再建築した際にかかるコストをもとに査定額を算出する方法 以下の計算式で求められる 単価×総面積×(耐用年数-築年数)÷耐用年数 「収益還元法」該当の不動産が将来的に生み出せる利益をもとに算出する方法 投資物件の査定に用いられることが多い

・取引事例比較法
似た条件の成約事例をもとに算出。主にマンションや土地に使用。

・原価法
建物価格を再調達費用から算出。主に戸建ての建物部分に使用。

・収益還元法
物件が将来生み出す利益から算出。主に投資物件やオフィスに使用。

これらの計算方法で算出される査定額は、通常「3ヵ月以内で成約可能な価格」指します。

市場環境の変化により価格は変動するため、売却を急がない場合でも定期的に見直すことが大切です。

それぞれ計算方法について詳しく知りたい方は、下記の記事もぜひ参考にしてみてください。

査定前に掃除やリフォームは必要?

結論からいうと、査定額を上げるために大がかりなリフォームを行う必要はありません。

不動産会社は物件の「構造」や「立地」を重視して査定するため、表層的なリフォーム費用を査定額で回収できるケースは稀だからです。

ただし、訪問査定の際の「掃除」は最低限行っておくことをおすすめします。

部屋が整理整頓されていると、担当者に「大切に扱われてきた物件」という好印象を与え、前向きな査定につながる可能性があります。

特に水回り(キッチン、風呂、トイレ)を清潔にしておくだけでも、担当者の評価をつける際の心理的なプラス材料になるでしょう。

査定だけ依頼して売らなくても大丈夫?

「売却はまだ考えていないけど、とりあえず今の価値を知りたい」という理由で査定を依頼してもまったく問題ありません。

実際に、査定結果を見てから「今は売り時ではない」と判断し、数年後に売却を再検討される方は多くいらっしゃいます。

不動産の査定は、売主にとっての「資産価値の確認」という側面があります。

複数社に査定を依頼したからといって、必ずどこか1社と契約を結ばなければならないという義務もありません。

まずは将来のライフプランを立てるための情報収集として、気軽に無料査定を活用してみるのが良いでしょう。

一番高い査定額を出した会社を選べばいいの?

最も注意すべきポイントですが、査定額の「高さ」だけで不動産会社を選ぶのは非常に危険です。

中には、自社と媒介契約を結んでほしいがために、相場を無視した「高すぎる査定額」を提示する会社が存在するからです。

高すぎる価格で売り出すと、結局誰にも見向きもされず、数ヵ月後に大幅な値下げを提案されることになります。

結果として、最初から適正価格で出していた場合よりも安くなってしまうケースも少なくありません。

大切なのは「なぜその金額なのか」という根拠が論理的であり、市場のデータに基づいているかどうかを見極めることです。

査定後の営業電話を止めるにはどうすればいい?

不動産会社からの営業がしつこくて困った場合は、曖昧な返事をせず「他の会社と契約したので連絡をやめてほしい」とはっきり伝えることが最も効果的です。

多くの会社は、脈がないとわかればそれ以上の連絡を控えます。

それでも営業が止まらない場合や、自分で断るのが苦手な方には、当サイトの不動産一括査定サービス「イエイ」が提供している「お断り代行サービス」の利用をおすすめします。

イエイの専門スタッフがあなたに代わって不動産会社へお断りの連絡を入れます。

これにより、心理的なストレスを感じることなく、自分に最適な不動産会社選びに集中することが可能になります。

【イエイ】のお断り代行サービス

【まとめ】信頼できるパートナーを査定で見極めよう

信頼できるパートナーを査定で見極めようのイメージ たくさんある人のイラストが描かれたブロックを1つ掴んでいる様子

不動産の査定には「AI査定」「簡易査定」「訪問査定」の3種類があり、一般的にはAI査定や簡易査定で相場を把握してから、訪問査定に進む流れが主流です。

査定は単に家の価格を知るための手段ではなく、大切な資産の売却を任せられる「信頼できるパートナー」を見極めるための貴重な機会でもあります。

査定時には、物件の築年数や土地の状況だけでなく、周辺環境や市場動向なども複雑に絡み合って金額が決定されます。

より正確な査定額を引き出すためには、物件の不具合などのネガティブな情報も正直に伝え、プラスのアピールとあわせて共有することが重要です。

不動産会社によって得意なエリアや物件種別は異なるため、最初から1社に絞り込むのではなく、必ず複数の会社に依頼して比較しましょう。

担当者の説明に納得感があるか、誠実に相談に乗ってくれるかを確かめながら、後悔のない売却活動をスタートさせてください。

株式会社じげんが運営している不動産一括査定サービス「イエイ」では、所有している物件の情報等を入力するだけで、厳選された優良な不動産会社にまとめて査定依頼ができます。

万が一の際の「お断り代行サービス」も完備しているため、営業電話が不安な方でも安心して最初の一歩を踏み出せます。

まずは「今の家がいくらになるのか」を確かめることから始めてみてはいかがでしょうか。