マンション売却時には、できるだけ高い価格で売却して利益を確保したものです。しかし、売却益には税金がかかります。そこで、売却時の所得計算や課税される税金、節税に役立つ特例などについてお伝えしましょう。また、高く売れるマンションの特徴なども紹介します。

マンション売却時にかならずかかる税金とは?

マンション売却時に、必ずかかる税金として印紙税登録免許税があげられます。

印紙税
◇印紙税は国税
※契約書や覚書などの一定の要件を満たした書面に課税する税金

マンション売却時には、売買契約書を作成することになり売買金額に応じた印紙税の負担が発生します。

納税方法は、契約書に印紙を貼付し消印する方法です。印紙を貼らないと、罰則が課せられる場合がありますので貼り忘れに注意しましょう。

登録免許税
◇登録免許税は国税
※登記に関わる手数料のような税金
※建物を新築した場合の表題部登記以外の目的で登記を行う場合は登録免許税を支払う必要がある

マンション売却に関する登記は抵当権の抹消登記
手数料

税金ではありませんが、マンション売却時にかかる可能性があるコストとして、一括繰上返済手数料があります。

マンション売却時に、住宅ローンが残っている場合は残債すべての返済が必要です。すべてを繰り上げ返済することを、一括繰上返済といいます。一部繰上返済に関しては、手数料無料としている金融機関もありますが一括繰上返済については、原則として繰上手数料がかかります。

事前に、いくらかかるか調べておくことをおすすめします。

マンション売買で利益が出た場合にかかる税金とは?

マンション売却によって利益が出た場合

所得税や住民税、復興所得税などの譲渡所得税

の負担が生じます。

税法上、マンションなどの不動産を売却したことによって生じた所得は譲渡所得に該当します。

譲渡所得の課税方式
ほかの所得とは合算せずに税額を計算する分離課税方式

■譲渡所得
売却価格-(取得費+売却費用)

売却価格は、売買契約で合意した価格ですので簡単に把握できるはずです。

所得費と売却費用

所得計算のポイントは、取得費と売却費用を理解することです。

売却費用
登記に関わる登録免許税司法書士への報酬
◇印紙税
◇売却時の仲介手数料などが含まれる
取得費
マンションの購入金額+購入仲介手数料+購入時登記費用-減価償却費(リフォーム代や修繕費を加算できる場合もある)

減価償却費

減価償却費とは、マンションが取得時からの時間経過によって価値が減少した分のことです。マンションの土地以外の建物部分については時の経過によって価値が減少しますので、取得時の金額から減価償却費の累計額を控除することで中古価値を求めます。減価償却費の計算方法は税法で決められており、例えばマンションは47年で価値がゼロになるとして減価償却費を計算することになっています。

マイホームの売却なら3000万円の特別控除が適用に

3000万円の特別控除に関して解説していきます。居住用のマンション売却で所得が生じた場合は、譲渡所得から3000万円を控除できる特例があります。この特例を利用すれば、譲渡所得が3000万円までであれば税金はかかりません。特例の利用にあたっては条件が定められていますので、その条件を満たすことが必要です。

主な条件
  1. 自己の居住用家屋の売却か家屋とともに行う敷地の売却であること 賃貸マンションの売却には適用できない
  2. 居住用財産に関係するそのほかの特例を利用していないこと 居住用財産にはさまざまな特例が用意されているが、原則として併用はできない この特例は何度も利用することができるが、前年・前々年に適用を受けている場合は利用できない
  3. 一定の親族への売却ではないこと 身内への売却は、売却価格が恣意的に決められる可能性があるため、税法上対象外とされ ている
  4. 収用等の特別控除などの居住用財産以外の適用も受けていないこと
  5. 売却時期の要件で、原則として住まなくなった日から3年が経過した年末までに売却 を完了させる必要がある

マンション売却で利益が出なかった場合の税金は?

マンション売却で、利益が出なかった場合は税負担は生じません。そのため、確定申告をしなくても大丈夫です。

ただし、損失の場合でも節税できる可能性があります。居住用マンション売却による譲渡所得が損失だった場合、あえて確定申告をすることで損失を

翌年以降3年間にわたって繰越控除

できます。


売却損が1000万円の場合
翌年の給与所得400万円と相殺

翌年の税負担はゼロ

2年後も給与所得が400万円であれば同じく税負担は生じない

3年後は相殺しきれなかった200万円の損失を給与所得400万円と相殺
給与所得200万円だけが課税対象となる

売却価格よりも、新たに購入したマンションの価格の方が高い場合は、仮に売却益が生じている場合でも、買換え特例を利用することによって課税を繰り延べできることを知っておきましょう。

売却しても利益にならない不動産の特徴とは?

マンション売却して、利益を確保したと思っても条件によっては高い利益を望めない場合があります。売却しても、利益が出にくい物件の特徴は主に3つです。

築年数が古く最寄り駅から遠い

築年数が経過している中古物件は、売却価格が安くなる傾向があります。取得時からの経過年数が長くなると、売却時にはさらに古くなりますの

で売却価格はかなり下がってしまい、損失が生じやすいでしょう。

駅から離れている物件も、購入希望者が減少する可能性が高いですので、有利な価格で売却することが難しくなるのがデメリットです。

周辺エリアが発展する予定のない立地の地域

過疎化が進んでいる地域の物件や、新たな開発が行われる予定がない地域の物件は、その将来性を考慮して購入希望者が少なくなり売却価格が上がらない可能性があります。

事故物件

売却時には、原則として事故物件であることを開示しておくことが求められます。売却時にはデメリットになる可能性が高いでしょう。

高く売却できるマンションの特徴とは?

5つのポイントをおさえると、高い価格で売却できる可能性を高められます。

駅から近い

駅から近いマンションは、売却時に高く売れるでしょう。駅からの近さは代表的な利便性判断の基準となりますので、駅近マンションは売却時に有利に働く可能性が高いです。

駅近マンションは有利

人気エリア

人気のエリアにあるマンションを、保有していれば売却時に高く売れることにつながります。人口が増加している地域や、都市開発が計画されている地域などは、将来的に人気が出て有利な条件で売却できる可能性が高いでしょう。

人気エリアのマンション

タワーマンション

タワーマンションは、根強い人気があるといわれています。価格が下がりにくい特徴があるため、タワーマンションに住んでいれば高く売却できる可能性があります。

根強い人気のタワーマンション

日当たりの良さ

南向きの角に面しているマンションは、日当たりが最もよくなります。日が当たりにくいマンションよりも、高く売れる可能性が高いです。

日当たりの良いマンション

しっかりとしたメンテナンス

築年数が古くても、しっかりメンテナンスされているマンションです。マンションにはそれぞれ修繕計画があり、その計画に沿ってメンテナンスされています。計画がしっかりしていて計画通りに修繕が行われていること、修繕積立金に不足がないマンションに住んでいる人は高い価格での売却が期待できるでしょう。

まとめ

マンションを売却する場合は、税負担についても考慮することが大切です。所得計算の方法や課税方式を理解して、売却時の税金を把握できるようにしておきましょう。また、居住用財産の課税の特例を利用することによって、税負担を減らすこともできます。

そのため、特例による節税についても正しく理解しておくことをおすすめします。