この記事でわかること
・戸建ての査定時に必ず見られる11個のポイント |
住み替えなどをきっかけに戸建ての売却を検討する方もいるでしょう。
戸建てを売却する際は、まず不動産会社に査定を依頼することが一般的です。
しかし、査定の依頼を検討している方の中には、「査定時にはどのようなところを見られているのか?」「査定額はどのように決まるのか?」などと疑問点を抱えている方もいるのではないでしょうか。
また、戸建ての査定額をできるだけ高くするためにも査定時に見られているポイントをしっかり押さえることが重要です。
本記事では、戸建て査定の流れや査定時に見られるポイント、さらに査定額の決まり方についてもご紹介します。
査定の知識をしっかり身につけ、戸建ての売却への準備を進めていきましょう。
この記事の目次
戸建て査定の流れを押さえよう
戸建て査定とは、戸建ての売却活動を始める前に売却価格を把握するためにおこなうものです。
売却価格を把握することにより、いくらで売却活動をおこなうべきか検討することができるので、これから戸建ての売却を進める際の重要な作業となります。
査定は以下の流れに沿って進められます。
1.査定方法を選択する
戸建て査定の方法には、「AIによる査定」と「不動産会社による査定」があります。
中でも「不動産会社による査定」は、「机上査定」と「訪問査定」の2種類に分けられます。
これらの査定方法には、以下のようにメリット・デメリットがあります。
査定方法 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
AI査定 | インターネットで査定したい物件情報を入力するだけで簡易的に査定結果を出せる方法 |
・24時間いつでも利用でき数秒で結果が出る ・個人情報を入力しなくていい ・不動産会社から営業の電話がこない |
時勢などは考慮しないためおおまかな価格となる |
机上査定 |
不動産会社が物件情報や過去の成約事例、市場動向などをもとに簡易的に査定する方法 |
・不動産会社のホームページから依頼することができる ・査定結果を即日~5日程度で知ることができる ・AI査定より正確な情報を得られる |
・訪問査定よりも査定精度が劣る ・不動産会社によっては精度が大幅に変わることがある |
訪問査定 | 不動産会社の担当者が実際に現地に訪問して査定する方法 |
・担当者が細かい箇所まで調査をして査定するため精度が高い ・不動産会社の担当者の対応を直接確認できる |
・査定結果が出るまでに1~2週間程度かかる ・査定時当日は立ち会わなければならない |
戸建てはマンションなどと違い、間取りや内装、劣化状況やリフォーム状況などもそれぞれの物件によって異なります。
そのため、戸建ての売却を本格的に決めているのであれば、精度の高い「訪問査定」を依頼することをおすすめします。
不動産の査定についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
2.不動産会社へ査定を依頼する
査定方法を把握したら、次は不動産会社へ査定の依頼をしましょう。
査定は、不動産会社によって査定額が異なることがあるため、複数の業者に依頼して結果を比較することをおすすめします。
この際、1社ずつに申し込むのも良いですが、同じ情報を何度も複数の不動産会社に伝えるのは手間になるでしょう。
できるだけ効率良く査定依頼をするためにも、「不動産一括査定サイト」を利用することをおすすめします。
不動産一括査定サイトを利用することで、一度物件情報等を入力するだけで複数の不動産会社に同時に査定依頼を出すことができるので、ぜひ活用してみましょう。
また、戸建ての査定は、間口、接道状態、前面道路の種類なども査定時によく見られるため、物件調査に慣れた不動産会社を選ぶようにしましょう。
この際、不動産会社のサイトに掲載されている売却したユーザーの声や、顧客満足度、口コミなどを参考にしてみるのもおすすめです。
3.訪問日を決めて、事前準備をおこなう
査定を依頼する不動産会社が決まったら、訪問日を決めて事前準備をおこないます。
訪問日までにしっかりと準備をしておき、査定当日はスムーズに進められるよう心がけましょう。
事前準備については、「戸建ての査定を受ける前にやっておきたい5つの準備」を参考にして進めていきましょう。
4.査定当日
不動産会社と取り決めた訪問日を迎えたら、いよいよ査定です。
査定にかかる時間は1〜2時間程度であることが一般的です。
物件の状態によっては時間がかかってしまう場合もあるため、余裕を持っておくことをおすすめします。
少しでも査定時間を短縮したい場合は、上記で説明したように事前準備を徹底しておくとスムーズに進めることができるでしょう。
また、査定当日は不動産会社の担当者と直接やり取りができる機会です。
疑問点や相談事がある場合は伝えて、担当者が信頼できるか確認しましょう。
5.査定結果の受け取り
査定が完了したら、不動産会社から査定結果を受け取ります。
先述した通り、AI査定や机上査定の場合は、短時間で査定結果を得られますが、訪問査定の場合は、結果を受け取るまでに1~2週間程度かかります。
査定結果を受け取り、査定額に納得できれば不動産会社と媒介契約を締結し、売却活動を進めていきます。
査定を受けた後の流れについては「戸建ての査定を依頼した後の流れ」で紹介しているので、こちらの流れもしっかり把握しておきましょう。
戸建ての査定で絶対見られる!11個のポイント
戸建ての査定では以下のポイントを見られ、査定額が決まります。
これらのポイントが具体的にどのようなことなのかをご紹介します。
事前に見られるポイントを押さえ、しっかり対策をしましょう。
・不動産の所有者 |
不動産の所有者
訪問査定の際、売主と登記事項証明書(登記簿謄本)の所有者が同じ人物かの確認がおこなわれます。
相続などにより登記事項証明書の所有者が異なる場合は、事前に所有権移転登記をおこないましょう。
また、2024年4月1日から相続登記が義務化され、相続で不動産を取得した場合、取得を知った日から3年以内に申請する必要があります。
これは、2024年4月以前に相続した不動産も対象で、相続登記がされていない場合は、2027年3月31日までに申請しなくてはならないため要注意です。
もし申請を怠ってしまった場合は、10万円以下の過料が科される可能性があるので忘れずにおこなうようにしましょう。
築年数
鉄筋コンクリート造の多いアパートやマンションに比べて、木造の戸建ては築年数が古いほど評価額が下がる傾向にあるため重要視されるポイントです。
以下は、国土交通省が公表した中古住宅の市場価値が経年によりどれくらい下がるかを表したグラフになります。
こちらのグラフから読み取れる通り、建物の価値は築年数が古くなるほど下がる傾向にあります。
戸建ての査定では、こちらのグラフの築年数を基準にして以下のように評価されます。
築年数 | 評価 |
---|---|
築10年 | 新築物件の半分程度の評価 |
築15年 | 新築物件の3割程度の評価 |
築20年 | 新築物件の1割程度の評価 |
築22年~築30年 | 「古家付きの土地」と評価されて、建物自体の価値はほとんどなくなる |
築22年を超えると建物自体の価値はなくなってしまうため、マイナスの印象を与えますが、全く需要がなくなるわけではありません。
土地自体は経過年数の影響は受けず価値が残り、築浅の物件に比べて中古戸建ては安く買えるため築25年までは需要が高く売りやすい傾向にあります。
また、リフォームやリノベーションを考える方もいるかと思いますが、購入希望者の中には「あえて古い状態の戸建てを購入して自分好みにカスタマイズしていきたい」と考えている方もいます。
こうしたニーズもあることから、そのまま査定をして売り出した方が早く買主が見つかる場合もあるでしょう。
境界や越境の確認
訪問査定の際は、境界が確定されているかを確認されます。
境界とは、自分の所有する土地と隣接する他人の土地や道路などの境目を指します。
戸建てを取引する場合は、この境目がどこなのかを明確にさせなくてはなりません。
境界が確定されている場合は「地積測量図」が発行されるため、こちらの写しを不動産会社に提出しましょう。
また、隣地所有者との間で境界について合意をとった「筆界確認書」がある場合や境界が未確定の場合も忘れずに不動産会社に伝えましょう。
境界の確認と合わせて、越境の状態も査定時に確認されます。
越境とは、自分や隣人の所有地内に木の枝やブロック塀などが侵入している状態を指します。
こちらを事前に知らせていないと、売買契約の成立後に契約不適合責任に問われる可能性もあるので注意が必要です。
樹木などの対処可能な越境に関しては事前に解消しておき、ブロック塀などの対処が難しい越境に関しては事前に所有権を明確にさせておきましょう。
外観の様子
戸建ての訪問査定では、建物の外観もよく確認されます。
具体的には、以下の箇所に着目して査定が進められます。
・屋根や瓦に破損がないか
・外壁や基礎にヒビが生じていないか
・塗装が剥がれていないか
・ドアや窓、雨戸がスムーズに開閉できるか
・シロアリ被害がないか
特にシロアリ被害が生じている場合については、マイナス評価となる可能性があるため注意が必要です。
室内の様子
戸建ての訪問査定では、上記で紹介した外観だけでなく、室内もよく見られるポイントです。
具体的には、以下の箇所を見られます。
・キッチン・浴室・洗面台・トイレなどの水回り
・給油設備
・床暖房などの冷暖房設備
・クローゼット、押し入れなどの収納設備
こちらの箇所の壁や床、住宅設備の元々の品質と劣化具合を確認し、修繕の必要がないかをチェックしていきます。
間取りに関しては、個性的な間取りよりも生活上の導線が良いかなどの住みやすさを重視して評価されます。
日当たり・眺望・風通し
戸建ての訪問査定では、日当たりや眺望、風通しについても確認されます。
日当たりは、道路に面している向きがポイントです。
南、東、西、北の順番に評価が高く、角地の場合は南東の角が一番高い評価を得られます。
また、高い場所にある建物など、眺望が良い場合は、将来的に損なわれないかどうかも加味しながら評価されます。
さらに、風通しの良い構造や立地の物件も評価が高くなる傾向があります。
騒音・振動・臭い
戸建ての訪問査定では、騒音や振動、臭いもチェックされます。
騒音や振動、臭いは、「快適に生活できるかどうか」に関わるため、査定額に大きく影響します。
例えば、線路や道路に面している物件は騒音や振動が気になることが多く、近くに工場などがある場合には臭いの問題が生じることがあります。
ただし、窓ガラスやサッシの性能が高かったり、防音性に優れていたりなどアピールポイントがあればマイナス評価を覆せる可能性があります。
雨漏りや建物の傾き
建物に雨漏りや傾きがある場合は「瑕疵(かし)」に該当するため、売主は買主に対してこうした欠陥があることを伝えなくてはなりません。
もし雨漏りや傾きがあることを隠してしまった場合は、契約不適合責任に問われ、最悪の場合、売主が損害賠償や契約解除などの責任を負うことになってしまいます。
また、瑕疵は評価額を大きく下げる原因ともなってしまうので、査定に出す前に修繕をしておきましょう。
土地の面積や地形、傾斜・擁壁・地中障害物の有無
戸建ての訪問査定では、その建物の土地の面積や地形についてもよく見られます。
土地の面積は広いほど評価額が上がり、地形も正方形や長方形に近いほど評価額が高くなります。
しかし、三角地、台形地、旗竿地、1辺が長すぎる細長い土地などは建物を建てる際に難易度が増すため評価額が下がりやすいでしょう。
擁壁(ようへき)とは、土砂が崩れるのを防ぐために設けるコンクリートやブロックからなる壁のことをいいます。
設置状況が法律を満たしているか、十分な強度があるかなどの状態も事前に確認しておきましょう。
また、昔の建物の地下室や貯水槽などの地中障害物の有無も確認されます。
地中障害物は、物件の瑕疵に該当します。
もし瑕疵があることを隠して売却してしまうと契約不適合責任に問われる危険性がありますので、地中障害物がある場合は必ず不動産会社に伝えましょう。
周辺道路
戸建ての査定では周辺道路の状況も見られ、特に土地が接している道路が法律上の規制を満たしているかどうかをチェックされます。
建物を建てられる土地には「幅員4m以上の道路に対して間口が2m以上接していなければならない」という条件が建築基準法によって定められています。(接道義務)
しかし、この条件を満たしてない土地にも建物が建てられていることがあります。
道路の幅員が4m未満の土地に建てられている場合は、建て替えの際に道路との境界線を敷地側に後退させる「セットバック」をおこなわなくてはなりません。
また、間口が2m未満の場合は、今建っている建物を取り壊してしまうとその土地に建物を再建築できなくなる可能性があります。
周辺環境
査定時には、建物や土地だけではなく周辺の環境もよくチェックされます。
周辺環境は、生活に必要となる施設が近くにあるほど高い評価を得られます。
例えば、以下の施設が近隣にあると良いでしょう。
・駅
・バス停
・役所
・郵便局
・学校
・銀行
・医療・福祉施設
・商店街
・スーパーマーケット・コンビニ
こうした施設の有無だけではなく、距離や位置も調査します。
戸建ての査定額はどう決まるの?
戸建ての査定では、土地は「取引事例比較法」、建物は「原価法」という方法を用いて査定額を別々に算出します。
そして、これらの査定額を合算し、地域の特性や需要を踏まえて調整をおこない査定額を確定します。
ここからは、それぞれの査定額の算出方法についてご紹介します。
土地の査定額の算出方法「取引事例比較法」
「取引事例比較法」とは、売却したい土地と類似する取引事例を参考にして査定額を算出する方法のことです。
例えば、査定したい土地と同じ地域にある土地の相場が1坪60万円であれば、その土地も60万円くらいの価値とされます。
また、土地の坪単価は景気によっても変動するため、査定を依頼する時期によっても査定額が大きく異なる可能性があります。
そのため、「以前査定した際は価格が低かった」という場合でも、再度査定を依頼することで、価格が上がっていることもあるので、改めて査定依頼してみるのも有効です。
取引事例比較法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください。
建物の査定額の算出方法「原価法」
「原価法」とは、所有する建物を再建築した場合に発生するコストを計算し、そこから経過した築年数に応じて減価修正をおこない、査定額を算出する方法です。
原価法で査定額を算出する際は、以下の計算式を用います。
査定額=坪単価×総面積×(耐用年数-築年数)÷耐用年数 例えば、面積が30坪、築10年の木造一戸建てで、再建築した際のコストが坪60万円の場合は以下の通りです。 60万円×30万円=1,800万円 ※木造住宅の法定耐用年数は22年。 |
原価法の計算についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
戸建ての査定時にやっておきたい5つの事前準備
先述した通り、査定時には事前準備をしっかりやっておくことで査定をよりスムーズに進めることができます。
ここからは、戸建ての査定時にやっておきたい事前準備について5つご紹介します。
査定を受けることを検討している方は、必ず準備を進めておきましょう。
1.必要書類を準備する
戸建ての査定を依頼する際は、以下の書類を準備しておきましょう。
必要書類 | 内容 | 入手方法 |
---|---|---|
登記済権利証もしくは登記識別情報 | 登録名義人がその土地や建物の所有者であることを証明する書類 | 法務局窓口、もしくは法務局のHPにて入手可能(各種証明書請求手続) |
固定資産税・都市計画税納税通知書 | 不動産にかかる固定資産税や都市計画税の税額や納付時期などが記載された文書 | 所有する土地・家屋の所在地の市町村から毎年4~5月に発送される |
建築確認通知書・検査済証 | 法の定める規定に基づいて建築していることを証明する書類 建築確認通知書は建築前に発行され、検査済証は建築完了時の検査後に発行される |
建物の建築時に依頼先の建築会社が保管しており、引渡し時に購入者に渡される |
測量図・建物図面 | 測量図は、土地の実測結果を製図したもの 建物図面は建物の位置や形状等を製図したもの |
法務局へ行く、もしくは法務局のHPにて入手可能(各種証明書請求手続) |
印鑑証明書 | 印鑑を公的に認める書類 | 役所や証明サービスコーナーの窓口、もしくはコンビニのマルチコピー機で発行可能 |
本人確認書類 | 運転免許証やマイナンバーカードなどの公的な身分証明書 |
査定を依頼する不動産会社によっては、上記以外にも書類が必要となる場合があります。
どんな書類が必要なのか、不動産会社の担当者にも問い合わせすることをおすすめします。
2.自分で相場価格を調べておく
不動産会社の査定価格が適切か見極めるためにも、実際に査定を依頼する前に自分でも相場価格を調べておくと良いでしょう。
相場価格は、以下のサイトを用いることで調べることができます。
サイト名 | 概要 |
---|---|
REINS Market Information (REINS TOWER) |
国土交通省指定の不動産流通機構が運営している不動産情報サイト。過去の成約価格を確認することができる。 |
不動産情報ライブラリ | 国土交通省が運営している不動産の取引価格、地価公示等の情報を閲覧できるサイト。 |
財産評価基準書 路線価図・評価倍率表 |
国土交通省が公表している路線価図等が閲覧できるサイト。 |
これらのサイトを用いた詳しい計算方法については、以下の記事に紹介しているのでこちらをご参照ください。
また、当サイトが運営している不動産一括査定サイト「イエイ」のホームページでも各地域の不動産種別ごとの売却相場を紹介しています。
ぜひご活用くださいね。
3.家の掃除をする
査定を受ける前に家の状態を綺麗にしておくことで、高く評価されることに繋がります。
不要なものは処分して、物件の状態を隅々まで確認しやすい状態にしておきましょう。
また、水回りなどが劣化していたり、汚れていたりすると査定価格が下がってしまう原因になることがあります。
少しでも綺麗な状態にしてから査定を受けるようにしましょう。
以下の記事では、査定時のほか、内覧時の掃除について解説しています。
こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。
4.住宅ローン残高を確認する
査定時には、住宅ローンの残高をチェックされることもあるので、事前に確認しておきましょう。
住宅ローンの残高を確認することで、売却後に手元にどれくらいのお金が残るのか、また、追加での料金が発生しないかを把握することができます。
また、残高を確認することは、売却の時期や条件を検討するうえでも役に立つでしょう。
住宅ローンの残高は、以下の方法で確認することができます。
・金融機関に確認する
・住宅ローンの返済表や契約書を確認する
・住宅ローンの返済シミュレーションを活用する
これらの方法を用いて査定前に確認しましょう。
5.修繕履歴やアピールポイントをまとめる
修繕した箇所があれば、内容や時期や費用をまとめておくと良いでしょう。
まとめる際は、以下のような取り組みをおこなうことをおすすめします。
・修繕に関する書類や領収書を用意する
・修繕前後の写真を用意する
また、物件のアピールポイントをまとめることも重要です。
例えば、「日当たりが良く洗濯物が乾きやすい」「湿気がこもりにくいのでカビが生えにくい」など、その物件ならではのアピールポイントを集めておきましょう。
さらに、建物のアピールだけではなく、「徒歩で大きめのスーパーに行けるから便利」「小中学校が近くにある」など周辺環境や立地の情報も含めるといいかもしれません。
アピールポイントをまとめる際は、プラスになる点だけでなく、マイナスな面も隠さず伝えることで、後々「契約不適合責任」に問われるトラブルを回避することができます。
戸建ての査定を依頼した後の流れ
戸建ての査定を受け、査定額に納得できたら、不動産会社と媒介契約を締結し、売却活動へと進みます。
査定を依頼した後は、以下の流れで進めていくことが一般的です。
売却する戸建ての状態などによっても異なりますが、成約するまでに3~6ヶ月程度かかることが一般的です。
媒介契約を締結し、成約するまでの詳しい流れについては、以下の記事で紹介しているので、売却することを検討している方は参考にしてみてください。
戸建ての査定時によくある質問
ここからは、戸建ての査定時によくある質問についてご紹介していきます。
戸建ての査定は無料でできる?
不動産会社がおこなう戸建ての査定は、無料で依頼できます。
どこの不動産会社に依頼しても無料ですので、複数の業者に依頼して査定額を比較してみることをおすすめします。
査定が無料で受けられる理由は、以下の記事で解説しているのでこちらも参考にしてみてください。
戸建ての査定は匿名でできる?
不動産会社によって異なりますが、匿名で査定を依頼することも可能です。
上記でも紹介した「AI査定」であれば、物件情報の入力のみでAIが自動的に査定額を算出してくれます。
ただし、机上査定や訪問査定と比較すると精度が低くなる傾向があるため、正確な査定額を求めている場合には向いていません。
そのため、「売却する予定はないけど、所有している戸建ての査定額が知りたい」などといった場合に利用してみると良いでしょう。
不動産鑑定士による有料査定との違いは?
先述した通り、不動産会社がおこなう査定は無料で受けることができます。
しかし、査定には有料のものも存在します。
有料査定は、国家資格を持つ「不動産鑑定士」がおこないます。
有料査定での依頼が推奨されるケースは以下の通りです。
・法人間で不動産取引をおこなう場合
・裁判を伴うトラブルがある場合
したがって、「家を売却したい」などと個人での不動産売買を考えている場合は、無料査定で十分です。
無料査定と有料査定の違いをより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
売却予定がないけど査定だけ受けることはできる?
戸建ての査定を依頼する方の中には、「売却する予定は今のところないけど現時点での価値を知っておきたい」と考えている方もいるでしょう。
そのような場合であっても、査定だけを依頼することは可能です。
実際に売却するつもりで査定の依頼を受けたけど、思ったより査定額が低くて売却を諦めたというケースもよくあることです。
また、複数の業者に査定を依頼して、そのうちの1社だけと媒介契約を締結することもあり得る話です。
すなわち、売却予定がなくても査定だけ受けることは可能なので、所有している戸建ての価値を知りたいと考えているのであれば一度依頼してみると良いでしょう。
ポイントをしっかり押さえてから戸建ての査定を依頼しよう
戸建ての査定を依頼する際は、事前に査定の流れや見られるポイントを把握し、対策をとることで評価額アップへと繋がります。
また、査定をスムーズに進めるために事前準備をしっかりおこなうことも大切です。
さらに、査定の依頼は1社だけでなく、複数の不動産会社に依頼するようにしましょう。
不動産会社の担当者によって査定額の決まり方が左右されますので、いくつか業者を比較したうえで、売却するかどうかを決めるようにすることをおすすめします。
そして、納得のできる査定額を得ることができたら、売却活動への一歩を踏み出しましょう。
株式会社じげんが運営する不動産一括査定サイト「イエイ」では、運営実績15年の中で独自に設けられた掲載基準に則った、安心して取引できる複数の不動産会社から一括査定を受けられます。
これから初めて査定を依頼する方、査定を依頼する不動産会社が決まらない方は、ぜひ「イエイ」をご活用ください。