土地の売却を検討し始めた際、まず無料査定を依頼するべきか悩む方は多いかと思います。
しかし、「本当に無料なのか?」「個人情報を入力しても安全なのか?」「査定額は正確なものなのか?」といった不安も尽きないものです。
こちらの記事では、土地の無料査定の仕組みから、依頼方法、流れ、そして査定額を左右する評価ポイントについてご紹介します。
事前に土地の査定の全体像を把握しておくことで、損をしない安全な売却活動の第一歩を踏み出すことができます。
この記事の目次
土地の無料査定は本当に無料?

一般的に、不動産会社が行う土地の査定は無料で受けられます。
「無料で査定してもらえるなんて、後から高額な請求をされるのではないか」と不安に思う方もいるかもしれませんが、これには不動産業界特有の理由があります。
不動産会社が無料で土地査定を行うのは、査定を通じて顧客と接点を持ち、自社の仲介によって売買取引が成約した後に受け取る「仲介手数料」で利益を得るビジネスモデルだからです。
そのため、無料査定は不動産会社にとって宣伝活動の一環となります。
ただし、中には有料となる査定も存在します。
それぞれの違いを以下にまとめました。

国家資格を持つ「不動産鑑定士」による査定は、遺産相続時や離婚時の財産分与、法人間の不動産取引など、公的な証明が必要な場合に用いられます。
これに対し、個人が土地を売却する際の目安を知る目的であれば、不動産会社の無料査定で十分なケースが大半です。
なお、査定結果をまとめた「査定書」も無料で受け取ることができ、作成には数日から1週間程度かかります。
土地の無料査定に個人情報を入力しても安全?

一括査定などを利用して、無料査定を申し込む際は、氏名・年齢・住所などの個人情報を入力する必要があります。
そのため、「もしかしたら悪用されるのではないか?」「しつこい営業の電話があるのではないか?」と不安になる方も少なくありません。
安心して申し込むためには、以下の点を確認しておくことが大切です。
・運営サイトのプライバシーポリシーページ(個人情報保護方針)を確認する
・プライバシーマーク(Pマーク)を取得しているかチェックする
・信頼できる大手企業や実績のあるサイトを選ぶ
また、不動産会社によってはしつこい営業の電話がある可能性もゼロではありません。
特に、人気エリアの土地なら不動産会社も利益を得やすいため、営業の電話がくるかもしれません。
もし、断っているのに何度も連絡がくるような事態が不安な場合は、株式会社じげんが運営する一括査定サイトの「イエイ」の利用を検討してみてください。
イエイでは、不動産会社へのお断り連絡を代行する「お断り代行サービス」を実施しています。
直接断りづらいという方でも、安心して査定依頼ができる仕組みを整えています。
ご相談の詳細については以下のページをご確認ください。
土地の無料査定で受け取る査定額は正確?

基本的に、土地の売却活動において不動産会社の無料査定があれば十分な判断材料となります。
しかし注意すべきなのは、査定価格はあくまで参考値であり、必ずしもその価格で売却できるわけではないという点です。
査定額は不動産会社がデータをもとに3ヵ月以内で売れるであろう価格を予測したものになります。
景気、金利、近隣の競合物件の状況によって常に変動するため、実際に売りに出すと売却価格が下がる可能性もあります。
また、不動産会社が持つデータや得意不得意により、数十万~数百万円の差が出ることもあります。
こうした背景があるため、実際に売り出した後に価格を調整せざるを得ないケースも珍しくありません。
1社のみの査定結果だけを信じて売却活動をスタートしてしまうと、相場より安く買い叩かれたり、逆に高すぎて売れ残ったりするリスクがあります。
必ず複数社に依頼をし、提示された査定価格の「根拠」を比較することが大切です。
土地の無料査定を依頼する4つの方法

土地の無料査定を依頼するには、自分の目的や状況に合わせた方法を選ぶことが重要です。
主な依頼方法としては以下の4つの選択肢があります。
・不動産一括査定サイト
・不動産会社の公式サイト
・AI査定・匿名査定
・不動産会社への直接来店
不動産一括査定サイト
インターネットを用いて、一度の入力で複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できるサービスです。
複数の会社の査定額を同時に比較できるため、相場観を掴みやすく、最も効率的な方法といえます。
各社の対応を比較することで、信頼できる担当者を見極めやすいのもメリットです。
「まずは幅広く比較したい」という方には最適です。
株式会社じげんが運営する「イエイ」の一括査定では、安心して取引ができる多くの不動産会社を揃え、サービスを提供しているので、ぜひご活用ください。
不動産会社の公式サイト
特定の不動産会社に直接依頼する方法です。
既に依頼したい会社が決まっている場合に有効です。
一括査定サイトを通さないため、その会社独自のサービスや詳細な情報を得やすい一方で、他社との比較がしにくいという側面もあります。
AI査定・匿名査定
個人情報を伏せたまま、AI(人工知能)が瞬時に概算を算出する方法です。
「まずは誰にも知られずに価格だけ知りたい」「営業電話を一切受けたくない」という検討初期段階の方に向いています。
ただし、土地の個別事情(形状や境界の有無など)が考慮されないため、他の方法に比べて精度が低くなる点に注意が必要です。
不動産会社への直接来店
地域の不動産会社に直接来店して、相談しながら査定を申し込む方法です。
地元の市場に精通した担当者から、地図や対面ならではの深い情報を得られるのが強みです。
まずは営業所に電話をして、査定を受けたい旨を伝え、来店日時の調整を行いましょう。
その際、登記簿謄本や測量図などの資料を持参すると話がスムーズに進みます。
【自分でもできる】土地の相場を調べる4つの指標

不動産会社に査定を依頼する前に、自分でも大まかな相場を把握しておくことは、悪質な業者に騙されないための防衛策になります。
土地の価値を測る指標には、主に以下の4つが存在します。
実勢価格
実際に市場で取引された価格のことです。
国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」などを利用すれば、周辺で実際にいくらで土地が売買されたかの履歴を確認できます。
最も現実に即した指標となります。
公示地価・基準地価(公示価格)
国や自治体が公表する、標準地の1平方メートルあたりの価格です。
主に、国土交通省が発表する1月1日時点の価格を「公示地価」、各都道府県が発表する7月1日時点の価格を「基準地価」と呼びます。
土地の適正な価格形成の指標となるもので、エリア全体の地価の上昇や下落を知るのに役立ちます。
路線価
毎年7月1日に公表される道路に面した宅地の1平方メートルあたりの評価額です。
主に相続税や贈与税を計算する際の基準として国税庁が公表します。
一般的に、前述した「公示価格」の8割程度が目安とされているため、路線価を0.8で割ることで公示価格を求めることができますが、実勢価格とはかけ離れている場合があります。
路線価は、国税庁が提供する「路線価図・評価倍率表」で調べることが可能です。
固定資産税評価額
固定資産税を計算するために、各市区町村が決定する評価額です。
3年に一度評価替えが行われ、毎年送られてくる「固定資産税納税通知書」で確認できます。
実勢価格の7割程度が目安とされており、最も手軽に確認できる自己査定の材料となります。
これまで紹介した4つのデータを用いた土地の相場の調べ方は、以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもご参考ください。
土地の無料査定で評価されるポイント

土地の査定額はさまざまな点で評価され決まります。
ここからは、具体的にどのような点が評価されるのか、主なポイントについてご紹介します。
ぜひ売却したい土地と照らし合わせて参考にしてみてくださいね。
土地の面積・形状
土地の面積や形状は、売却後の使用用途を左右する点になるため、重要な評価ポイントです。
正方形や長方形などの「整形地」は、建物を建てる際に敷地面積を有効活用しやすいため、査定価格が上がる傾向にあります。
反対に、三角形や台形といった「不整形地」は、面積や形状に制限や敷地内に傾斜があるなど、建築が制限されやすいため査定価格も低くなる傾向があります。
また、間口の広い土地ほど、車の出し入れや日当たりが確保しやすいためプラス評価となります。
周辺環境や利便性
生活の利便性に影響される周辺環境は、査定額に大きく影響します。
最寄り駅までの距離や、スーパーマーケットやコンビニなどの商業施設、役所、病院、学校といった生活に必要な施設や店舗が多い地域は、利便性が高いことから査定価格も上がりやすい傾向があります。
特に子育て世帯であれば、学校や公園が近くにある環境は大きな魅力となります。
また、高齢者にとっては、医療施設や商業施設へのアクセスが良いことが重要となるでしょう。
一方で、墓地、騒音の激しい工場、高圧電線といった「嫌悪施設」が近くにある場合は、騒音や振動、臭いなどの影響により、買主が避ける傾向にあるため評価額も下がりやすいです。
眺望・景観・日当たり
売却したい土地から見える眺望や景観、日当たりも評価されるポイントとなります。
良好な眺望を持つ土地は、心地よい生活空間を作り出す上で重要な要素です。
そのため、海や山、公園などの自然風景や、都市の夜景などを望むことができる土地は、特に市場で高い評価を受ける傾向があります。
また、住宅用途の土地においては日当たりの良さが生活に大きく影響するため、良好な日当たりの土地ほど良い評価を得ます。
反対に、隣接地に工場や高層ビルなどがある土地は、日当たりや視界が遮られるなどの問題があり評価額が下がりやすくなってしまいます。
接道状況と法規制
その土地に「どのような建物が建てられるか」を規定する法律面も評価の対象です。
・接道状況
接している道路の幅(幅員)が4メートル以上あるか。
・用途地域
一般住宅地域か、商業地域かなど。
・建ぺい率・容積率
敷地に対してどれくらいの大きさの家が建てられるか。
これらの条件が良いほど、土地の利用価値が高まり、査定額も上がります。
土地の状態(境界・埋設物)
地図上ではわからない「土地そのもののコンディション」も重要です。
・境界の有無
隣地との境界線が明確になっているか(境界標があるか)。
・地下埋設物
地中に古い建物の基礎やコンクリート片、古い配管などが埋まっていないか。
・土壌汚染
かつて工場跡地などで有害物質が含まれていないか。
特に「境界の確定」ができていない土地は、売却後のトラブルを防ぐために測量が必要になる場合があり、その費用分が査定額に影響することがあります。
告知事項の有無
告知事項とは、売却したい土地もしくはその周辺で、事件や事故、自殺などがあった場合に事前に告知する情報のことを指します。
告知事項は物件資料にも記載する必要があるため、嫌悪感を抱く人が多く、査定額が相場から大きく下がる恐れがあります。
告知事項に該当するケースは以下になります。
該当する場合は、必ず不動産会社に事前に相談しましょう。
・自殺、殺人事件、事故などがあった
・雨漏り、シロアリ被害、土壌汚染などがある
・周囲に異臭・騒音のある施設がある
・法令制限に違反している
土地所有者が知っておくべき最新の法改正

ここ数年、不動産の所有権や相続にまつわる法律が大幅に改正されました。
特に相続した土地を巡るルール変更は、査定額の判断だけでなく、将来的な所有コストにも直結します。
これらを知らないと、思わぬペナルティを受けたり、売却のチャンスを逃したりといった不利益を被るリスクがあるため、必ず確認しておきましょう。
相続登記の申請義務化【2024年から】
2024年4月から、不動産を相続したことを知った日から3年以内に相続登記を行うことが義務化されました。
正当な理由なく放置すると10万円以下の過料が科される可能性があります。
査定を依頼する前に、土地の名義が亡くなった親のままになっていないか確認し、必要であれば早めに登記手続きを済ませておきましょう。
2024年4月以前に相続した不動産でも、相続登記がされていない場合は義務の対象となります。
期限は2027年3月末ですので、忘れずに申請を行いましょう。
相続土地国庫帰属制度【2023年から】
「親から相続したが、自分は遠方に住んでいて使い道がない。でも売りたくても売れない」という土地を、一定の負担金を支払うことで国に引き取ってもらえる制度です。
ただし、どんな土地でも引き取ってもらえるわけではなく、境界が明確であることや、建物がないことなど厳しい条件があります。
「売却」か「国への返還」か、査定結果を見てから判断するのも一つの手です。
相続土地国庫帰属制度の詳しい概要については、以下の記事で解説しているのでこちらもご参考ください。
土地の無料査定における流れと必要書類

土地の査定方法は、「簡易査定(机上査定)」「訪問査定」の2種類です。
簡易査定(机上査定)は、不動産会社が直接現地に訪れることはなく、所在地や面積、形状などの土地の情報をもとに査定額を出す方法です。
一方、訪問査定は、不動産会社が直接現地に訪れ、土地を評価し査定額を出す方法になります。
地図上ではわかりにくい特徴なども調査することができるので、簡易査定(机上査定)よりも正確な価格を知ることができます。
こちらでは、簡易査定(机上査定)と訪問査定それぞれの流れをご紹介します。
簡易査定(机上査定)の流れ
簡易査定(机上査定)は、インターネットの一括査定などで情報を伝えて、データのみで概算を出します。
具体的な流れは以下のとおりです。

手軽に複数の不動産会社の査定額を比較したい場合に活用しましょう。
訪問査定の流れ
訪問査定は、不動産会社の担当者が現地を訪れ、細部まで調査して価格を算出します。
具体的には以下の流れで進められることが一般的です。

査定依頼後、不動産会社の担当者より、メールや電話で訪問日の調整の連絡が入ります。
売却希望の土地が遠方にある場合や、日程調整が難しい場合は、必ずしも当日の立ち会いは必要ありません。
しかし、売却したい土地に建物が建っており、合鍵の受け渡しが必要な場合は、立ち合いが必要になります。
同行が難しい場合は、郵送で対応するなど担当者と事前に相談すると良いでしょう。
訪問査定の結果は、1週間でメールまたは書類で届きます。
査定依頼時に準備しておくと良い書類
査定の精度を上げ、担当者とのやり取りをスムーズにするために、以下の書類を手元に用意しておきましょう。

資料が揃っているほど、不動産会社も正確な査定を出しやすくなり、結果として「しっかり管理されている土地」というプラスの印象を与えることができます。
土地の無料査定における注意点

土地の無料査定には、いくつか注意点があります。
売却を成功させるためにも大切なポイントになるため、事前に把握しておき、査定を依頼するときに活かしましょう。
査定額を高く見積もる悪徳業者もある
一括査定サイトなどで複数の会社に査定を依頼すると、他社よりも高い金額を提示してくる業者に出会うことがあります。
しかし、これは「高値で売れる」という意味ではなく、「高い数字を見せて媒介契約を勝ち取る」ための手口である可能性があります。
契約後に「やはりこの価格では売れません」と大幅な値下げを要求されるケースも多いため、明らかに高すぎる数字には根拠を厳しく問い詰めましょう。
また、前述した「不動産情報ライブラリ」などを活用して、自分でも相場を調べておおよその価格を把握することも大切です。
成約価格は査定額よりも下がる可能性がある
査定額は、前述のとおりあくまで目安の金額にすぎません。
そのため、必ずしも成約価格が査定額通りになるとは限りません。
最終的な成約価格は、売主と買主の条件のすり合わせや、査定時期と売却時期のずれによっても変動します。
また、タイミングが悪く売れ残ってしまった場合、早く成約を取るために不動産会社から値下げを提案してくる可能性もあります。
高い査定額に固執しすぎてしまうと、せっかくの売却のチャンスを逃してしまうかもしれないので、希望の売却価格にはあらかじめ、ある程度の幅を持たせておくと良いでしょう。
地価の動向をチェックしておく
土地の価値は、面積や形・立地などの要素のみで決まるわけではありません。
住宅ローンの金利動向や、法律の改正、人口増減や都市開発などによっても査定価格は変動します。
査定を依頼するタイミングが「売り時」なのかどうかを判断するために、日頃から社会の動きや経済状況などにも目を向けておくと良いでしょう。
土地査定に関するよくある質問

土地の査定を進めるにあたって、多くの方が抱く悩みや疑問についてお答えします。
「こんなことを聞いても大丈夫かな?」と不安に思うような細かな点も、事前に解消しておくことで、不動産会社ともより納得感のあるコミュニケーションが取れるようになります。
査定だけ依頼して売却しなくても大丈夫?
全く問題ありません。
多くの不動産会社は「将来のお客さん」との接点として無料査定を行っています。
査定額を知った結果、「今はまだ売るタイミングではない」と判断して断ることは自由です。
ただし、検討外であることを丁寧に伝えるのがマナーです。
田舎の土地や古い家がある土地でも査定できる?
可能です。
古い家が建っている場合は「古家付き土地」として査定されます。
解体して更地にしたほうが良いのか、そのまま売ったほうが良いのかのアドバイスももらえるため、まずは現状のまま査定を依頼することをおすすめします。
匿名査定と一括査定、どちらがおすすめ?
目的によります。
「まずは概算を知りたい」なら匿名査定、「半年~1年以内に売る可能性があり、具体的なプランが欲しい」なら一括査定がおすすめです。
ただし、最終的な売却活動には必ず訪問査定が必要になるため、段階的にステップアップしていくのが一般的です。
一括査定サイトを利用して土地の無料査定を依頼しよう

土地の無料査定は、売却活動を成功させるための重要な工程です。
無料で査定を受けられる仕組みや、評価されるポイント、注意点を正しく理解した上で依頼することが大切です。
まずは1社に絞り込まず、複数の会社の査定結果を比較して、あなたの土地の「本当の価値」を見極めましょう。
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