この記事でわかること

  • 家の相場は築年数が最も大きく影響する
  • 首都圏のエリアごとの平均売却相場をご紹介
  • 自分で家の売却相場を調べる方法をご紹介

家を売却したいけれど、実際にいくらぐらいで売れるのか、相場を知りたいという方もいるのではないでしょうか?

ですが実際に相場を知るとなると、どのような方法で調べればいいのか、分からないという方も多いと思います。

本記事では、築年数やエリアごとの売却相場自分で相場を調べる方法などをご紹介しています。

また、実際に売却する際の適切な売出し価格を設定するポイントもご紹介していますので、ぜひご覧ください。

築年数ごとの相場 

築年数ごとの相場についてのイメージ画像

家を売却する際の相場は、様々な条件によって決まります。

例えば、築年数や購入した時の価格、物件が建っているエリアなどです。

中でも築年数は、年数が経過するごとに家の状態も悪くなるので、価値や相場も徐々に下がっていきます。

ここでは、築年数ごとの相場をご紹介していきます。

築5年以内の売却相場  

築5年以内であれば、物件の状態もかなり良く、新築より買いやすく人気が高いのが特徴です。

また、築5年以内となると、売却する人がそもそも少ないため物件数も多くなく、比較的高値で売却する事が可能です。


下落率:約5〜10%

一戸建て 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

5,236万

東京

6,828万

千葉

4.363万

埼玉

3,407万

神奈川

4,943万

 マンション 首都圏 平均売却相場 

エリア

平均売却相場

首都圏

8,170万

東京

9,940万

千葉

5,327万

埼玉

5,604万

神奈川

5,803万

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))

築5年未満で売却する際は税金に注意

築5年未満の家の売却を考えている方は、税金が多くかかるという点に注意が必要です。

家を売却した際に得た利益は【譲渡所得】として譲渡所得税が発生します。

この譲渡所得税の税率ですが、短期譲渡所得と長期譲渡所得があり、不動産の所有期間が5年を超えるかどうかで変わってきます。

短期譲渡所得(所有期間が5年以内の場合)

所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%=合計39.63%

長期譲渡所得(所有期間が5年を超える場合)

所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=合計20.315%

 短期譲渡所得と長期譲渡所得では、約2倍も税率が違ってくるので、5年未満で家を売却する場合は注意が必要です。

譲渡所得税に関しては、下記の記事で計算方法などを詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。

不動産売却でかかる税金は2つある!節税対策や注意点などを徹底解説!

築6年~10年の売却相場 

築6〜10年の場合築5年以内と同様に、購入時から大きな相場の下落はありません。

家の状態がよいことも多く、大きな修繕が必要ないので需要が高いためです。

また、築6〜10年以内の家は成約率も高いので、売りやすいタイミングでもあります。

下落率:約17%

一戸建て 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

5,067万

東京

6,590万

千葉

3,691万

埼玉

3,584万

神奈川

4,781万

マンション 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

7,279万

東京

8,472万

千葉

4,694万

埼玉

4,688万

神奈川

5,955万

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))

築11年~15年の売却相場  

築11〜15年になると、相場としては徐々に下がり気味となってきます。

一般的にキッチンやお風呂などの水回りは15〜20年程で、交換が必要と言われています。

そのため、築11〜15年頃は故障や不具合が出始め、相場も下がり気味となるのです。

下落率:約24%

一戸建て 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

4,678万

東京

5,751万

千葉

3,737万

埼玉

3,283万

神奈川

4,597

マンション 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

6,702万

東京

7,797万

千葉

4,482万

埼玉

4,518万

神奈川

5,319万

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))

築16年~20年の売却相場 

築16年以上経過している家は一度修繕をしている家も多くあります。

大体築15年を過ぎると、水回りや、外壁、屋根など修繕が必要な箇所が多々出てくるからです。

既に修繕された綺麗な状態の家が多いので、築年数がある程度経っていても需要が高く相場としても、それほど下がってはいません。

下落率:約30%

一戸建て 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

4,429万

東京

5,874万

千葉

3,018万

埼玉

3,009万

神奈川

4,098万

マンション 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

5,965万

東京

6,973万

千葉

3,862万

埼玉

3,594万

神奈川

5,454万

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))

築21年~25年の売却相場 

木造戸建ては、耐用年数が22年とされており、築21年を超えると建物の価値はほとんどなくなります。

そのため、売却する価格のほとんどが土地の価格です。

土地の価格の変動が著しくない限りは、売却金額も大きく下がることはありません。

下落率:約36%

一戸建て 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

4,232万

東京

6,081万

千葉

2,591万

埼玉

2,644万

神奈川

3,932万

マンション 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

5,348万

東京

6,217万

千葉

3,741万

埼玉

3,787万

神奈川

4,466万

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))

耐用年数とは? 

耐用年数とは、「法定耐用年数」とも言われますが、「資産価値が帳簿上から消滅するまでの期間」を定めた年数を指しています。

家の場合年数が経てば経つほど、建物の経年劣化などが生じ、価値はだんだんと下がっていきます。

この価値が無くなるまでの期間が「法定耐用年数」です。

この「法定耐用年数」は国税庁が定めています。      

築26年~30年の売却相場 

築26年〜30年の場合、買い手がなかなかつかないため、相場も全体的に下がり傾向になります。

なぜなら築25年を過ぎてしまうと、家を購入する際の住宅ローンの融資が下りにくくなるためです。

なぜ、融資が下りにくいのかというと、下記のような理由があります。

  1. 中古戸建ての場合、「築年数30年以内」など申し込み条件を、設けているところがある。
  2. 住宅ローンの借り入れ可能額に関係してくる
    (住宅ローンの借り入れ可能額は、収入や、他の借り入れ状況を見て判断するが、購入する物件の担保評価額も入る。築年数が古いとこの評価額が低くなってしまうため)

下落率:約49%

一戸建て 首都圏(築26~30年)平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

3,421万

東京

4,791万

千葉

2,200万

埼玉

2,001万

神奈川

4,140万

 マンション 首都圏(築26~30年)平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

4,140万

東京

5,246万

千葉

2,376万

埼玉

2,722万

神奈川

3,429万

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))

築31年の売却相場 

築31年以上経っている場合、家の状態が悪くなっていることも多いので、相場もだいぶ下がってしまいます。

一度大規模なリフォームを行っているなど、状態がいい物件でなければ、建物の価値はほどんどつきません。

そのため、古家付きの土地として売り出しをしないと、中々売却できないという事もあります。

下落率:66%

一戸建て 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

2,572万

東京

4,151万

千葉

1,451万

埼玉

1,439万

神奈川

3,328万

マンション 首都圏 平均売却相場

エリア

平均売却相場

首都圏

2,439万

東京

3,296万

千葉

1,346万

埼玉

1,306万

神奈川

2,010万

参照:公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況(2024年6~9月))

自分で家の相場を調べる方法

家の相場を自分で調べる方法についてのイメージ画像  

家を売却する際は不動産会社に依頼することも多いと思いますが、自分で調べる方法もあります。

ここからは、自分で家の相場を調べる方法をご紹介していきます。

  1. 過去の事例から探す
  2. 売出し中の物件から調べる
  3. 不動産の匿名査定(AI査定)で調べる

1.過去の事例から探す

一つ目の方法は過去の事例から探すという方法です。

不動産情報サイトなどから、売りたい物件と条件の近い成功事例から、大体の相場を知ることが出来ます。

調べる際のポイントは一例だけで判断するのではなく、いくつか複数の事例を調べてみるということです。

サイトに記載の情報はあくまでも、自分の家と似たものなので、建っているエリアや、周辺施設などにもよって価格は変わってきます。

一例だけで判断するよりも、いくつかの事例を知る事で、大体の相場を把握することができます。

参考になる不動産情報サイトには、下記のようなものがあります。

不動産情報ライブラリ
国土交通省が運営する不動産情報サイト。
価格や周辺施設、都市計画など、不動産の取引の際に参考になる様々な情報を閲覧することができます。

レインズ・マーケット・インフォメーション
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理しているサイト。
実際に売買が行われた価格等の取引情報を検索することができる。

2.売出し中の物件から調べる 

2つ目の方法は売出し中の物件から調べるという方法です。

物件を購入したい方は、パソコンやスマートフォンから情報を得ると思いますが、この情報を参考に相場を調べることが可能です。

先ほどの過去の成功事例と同じように、自分の家と似たような物件を探すことで、大体の相場を知る事ができます。

ただこの方法は、売出し中の価格であるという事を覚えておく事がポイントです。

中々売れないと、価格は下がっていくので価格の変動が常にあるという事を把握しておきましょう。

3.不動産の匿名査定(AI査定)で調べる  

匿名査定(AI査定)とは、不動産会社のサイトから必要な情報を入力することで、過去の事例から似ているデータをAIが検索し、査定額を出してくれるというものです。

実際に家を売却するとなると、不動産会社に査定を依頼する方も多いと思いますが、この匿名査定であれば、不動産会社の担当者に会わずに気軽に査定をする事が可能です。

建物の種類や、構造、築年数を入力する事で直ぐに査定結果を知ることができます。

ただ、AI査定の場合、精度には差があるため明確な情報ではないという事を覚えておきましょう。

相場を知り適切な売出し価格を設定するポイント 

適切な売出し価格を設定するポイント

自分の家の大体の相場が分かったら、実際に売出し価格を設定し、売りに出したいという方もいると思います。

ここからは、適切な売出し価格を設定するためのポイントをいくつかご紹介します。

売出し価格の設定を誤ってしまうと、高すぎて中々売れなかったり、反対に低すぎて損をしてしまう事もあるのでしっかりとポイントをおさえておきましょう。

値下げがある前提で価格設定をする 

家を売却する際の、よくあるケースとして値下げ交渉があります。

値下げに応じれば、その分早く家を売却する事も可能です。

ただし、実際に予定していた金額よりも低い額で売却が成立してしまう恐れもあります。

そのため、あらかじめ値下げ交渉がある事を前提に、売却価格を少し高めに設定しておく事がポイントです。


最低価格を決めておく 

2つめのポイントとしては、最低価格を決めておくという事です。

長期間売却されない場合、最初の金額から値を下げる必要がありますし、先ほどご紹介した通り値下げ交渉が行われる事も考えられます。

そのような場合でも、やみくもに価格を下げるのではなく、最低でもいくらで売りたいかを決めておく事が大切です。

特に、住宅ローンが残っており、売却した資金で返済を考えている場合いくら以上で売却する必要があるのかなど、しっかりと考えた上で最低価格を決めておきましょう。

最低価格にしてもなかなか家が売れない場合は、広告や宣伝内容を変えてみたり、売却の時期を見直してみたり、または不動産会社を変更するなどの方法もあります。

下記の記事では、住宅ローンを売却時に一括返済できないときの対処法を紹介しています。

ぜひ、下記の記事も参考にしてみて下さいね。

住宅ローンを家の売却時に一括返済できないときの対処方法を徹底解説!

不動産会社に依頼し正確な価格を知る 

3つめは、不動産会社に依頼し適切な相場を知るという事です。

自分で相場を調べるとなると、あくまでも参考程度で、自分の家の正確な相場までは知る事ができません。

不動産会社に査定を依頼をすると、担当者が実際に訪問し、家の詳しい状況を判断した上で、査定額を出してくれます。

そのため、適切な売却価格を設定する事ができます。

不動産査定には、先ほどご紹介したAI査定や訪問査定など、様々な査定方法があります。

不動産査定に関して、もっと詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみて下さい。

不動産査定とは?依頼方法や売却を成功させる2つの注意点を解説

まとめ

家の売却相場は、エリアや築年数によって大きく異なります。

特に築年数が経過すればするほど、家の状態も悪くなっていくので、売却価格にも大きく影響してきます。

自分で手軽に、相場を調べる方法もありますが、より正確に相場を知りたい場合は、不動産会社に依頼する事もおすすめです。

当サイトが運営している「イエイ」は、日本最大級の不動産売却査定サイトです。

不動産売却や一括査定のことを知りたい時にはぜひ一度「イエイ」をご覧ください。