不動産買取とは？高く売るコツや失敗しないポイントも解説！

大切な不動産を売却するなら、「なるべく高く売りたい」「絶対に失敗したくない」と思いますよね。しかし、いざ売却するとなると、どの売却方法を選択したらいいか迷う人も多いのではないでしょうか。

本記事では、不動産の売却方法のひとつである「不動産買取」について、メリットやデメリットを含めて解説します。高く売るコツやスムーズな売却を目指すための方法も紹介するので、ぜひ売却方法を検討する際の参考にしてみてください。

不動産買取とは

不動産の主な売却方法には、「不動産買取」と「不動産仲介」の2つがあります。不動産買取とは、不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。対して不動産仲介とは、売主と買主の間に不動産会社が入って売買を進める方法です。

不動産買取で不動産会社が買い取った不動産は、リフォームやリノベーションをしてから再販売されます。売却の際は不動産会社との交渉が成立すればすぐに買い取ってもらえるため、スピーディーに売却を完了できるのが大きな特徴です。

不動産仲介との違い    

不動産買取と不動産仲介の違いは、次の通りです。

不動産買取は不動産会社に直接買い取ってもらうため、短期間で売却が完了します。売却価格は相場より安くなってしまうものの、仲介手数料がかからず内覧の対応も不要のため、安くても手間をかけずに早く売却したい人におすすめの方法です。

対して不動産仲介は、売主と買主の間に不動産会社が入って売買を進めるため、売却完了までに数ヶ月から半年程度かかる場合が多いです。購入希望者が現れない場合は、希望する期間内に売却が完了しないこともあります。内覧対応をはじめとする売却活動に時間と手間がかかりますが、相場価格で売却できることが多いため、時間がかかってもできる限り高く売却したい人におすすめの方法です。

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不動産買取の2つの方法

不動産買取には「即時買取」と「買取保証」の2つの方法があります。ここではそれぞれの方法の概要を紹介します。

①即時買取    

即時買取とは、不動産会社にすぐに買い取ってもらう方法です。依頼から査定、契約、引き渡しまでスピーディーに進むため、早ければ1週間、遅くても1ヶ月程度で売却が完了します。

即時買取に対応した不動産会社であれば依頼してすぐに買い取ってもらえるため、とにかく早く売りたい人におすすめです。

②買取保証    

買取保証とは、一定期間「不動産仲介」の方法で売却活動を行い、期間内に購入希望が現れなければ「不動産買取」として買い取ってもらう方法です。

売却の期限が決まっている場合や早く売りたい場合でも、まずは高く売却できるか試してみたいのであれば買取保証がおすすめです。

不動産買取の5つのメリット

不動産を売却したい際に不動産買取を選択すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは不動産買取の主なメリットを5つ紹介します。

1. 早く確実に売却できる
2. 周囲の人に知られずに売却できる
3. 仲介手数料がかからない
4. 内覧が不要になる
5. 契約不適合責任が免責される

①早く確実に売却できる

不動産買取は買主を探す手間と時間がかからないため、不動産業者との売買契約が成立すれば、すぐに売却が完了します。

不対して動産仲介の場合は売却が完了するまでに数ヶ月〜半年程度かかることが多く、購入希望者が現れなければ売却できないこともあります。

不動産買取は早く確実に売れるため、早く現金化したい場合や確実に売却したい場合におすすめです。

②周囲の人に知られずに売却できる

不動産買取は売主と不動産会社でのやりとりになるため、売却しようとしている事実が近隣の人に知られることはほとんどありません。不動産仲介は購入希望者を見つけるためにサイトに物件情報を掲載したり見学会を開催したりすることもあり、周囲の人にも売却中であることが知られてしまいます。

もちろん不動産仲介の場合でも、不動産会社に要望を伝えることでチラシの配布エリアを限定したり、見学会を開催せずに売却活動をしたりすることは可能です。しかし限定的な売却活動は、購入希望者を見つけるチャンスも限定してしまうでしょう。

周囲の人に知られずに売却したい場合は、不動産会社とのやり取りで済む不動産買取を選択するのがおすすめです。

③仲介手数料がかからない

不動産買取は、仲介手数料を不動産会社に支払う必要がありません。仲介手数料とは、売主と買主の間に入って不動産売買を進める不動産会社への手数料として支払うものです。不動産仲介で不動産を売却する場合は、物件価格が400万円以上の場合は最大で「(取引額×3%)＋6万円＋消費税」の仲介手数料がかかります。

対して不動産買取は、売却活動や相手との交渉、契約締結などの仲介業務を行わないため、仲介手数料は発生しません。

④内覧が不要になる

不動産買取は、不動産会社を相手に売却するため、内覧の手間がかかりません。対して不動産仲介で買い手を探す際は、物件購入希望者のために内覧を行う必要があります。内覧対応のためにスケジュールを調整したり、少しでもいい印象をもってもらえるよう事前に片付けや掃除をしたりと、内覧をするには手間と時間がかかります。

不動産買取では不動産会社が室内を確認するだけなので、特別な準備は必要なく、手間も時間もかかりません。

⑤契約不適合責任が免責される

不動産買取では、売却後に欠陥が見つかった場合でも、契約不適合責任が免責されます。契約不適合責任とは、契約書に記載されていない欠陥が見つかった場合に売主が債務不履行の責任を負うものです。

たとえば、配管の漏れや雨漏り、シロアリ被害などの欠陥が契約書に記載されていない場合、売却後に買主から補修や損害賠償を求められることがあります。しかし、不動産買取の場合は不動産会社が買主であるため、契約不適合責任は免責されます。

不動産買取の2つのデメリット

不動産買取を検討する際は、メリットだけではなく、デメリットもしっかり理解しておきましょう。ここでは不動産買取のデメリットを2つ紹介します。

1. 仲介と比べて売却価格が安い
2. 買取を断られるケースもある

①仲介と比べて売却価格が安い

不動産買取は、不動産仲介と比べると売却価格が安くなってしまいます。不動産買取では、不動産会社が買い取った不動産を、リフォームやリノベーションをして再販売することを前提としています。そのため、リフォームやリノベーションの費用を差し引いた価格設定で買い取られるのが一般的です。

不動産会社は再販売の際に利益を出す必要があるため、買取の時点では通常の売却相場の7割程度の価格になってしまうケースが多いです。

②買取を断られるケースもある

不動産買取は、不動産仲介で買い手が見つからないような不動産でも売却できるケースが多いですが、場合によっては買取を断られるケースもあります。買取を断られるケースとしては、次の例が挙げられます。

• 極端に需要が少ないエリアにある
• 修繕ができないほど老朽化している
• 再建築不可物件である
• 再販売が難しい事情を抱えている

不動産会社も再販売によって利益を出さなければならないため、買い手が見つからないような不動産の場合は取り扱ってくれないケースもあることを理解しておきましょう。

「買取」と「仲介」の選び方

不動産を売却する際は、何を重視するかによって適する売却方法も異なってきます。ここでは買取と仲介のどちらを選んだらよいのか、それぞれに向いているケースを紹介します。

不動産買取が向いているケース

不動産買取が向いているケースの例は次の通りです。

• とにかく早く売却したい
• すぐにまとまった現金が必要
• 手間や費用をかけずに売却したい
• 周囲に売却を知られたくない
• 事故物件などのワケあり物件を売却したい

不動産買取は、不動産仲介のように売却活動をする必要がないため、1週間〜1ヶ月程度で売却が完了します。売却価格が相場より低くても、売却を急ぐ人や現金が必要な人、手間や費用をかけられない人にとってはメリットが大きいでしょう。

不動産会社とのやりとりのみで売却が完了するため、さまざまな事情から売却することを周囲に知られたくない場合もおすすめです。

また、不動産仲介ではなかなか売れないような不動産でも、不動産買取では買い取ってもらえる可能性が高まります。人気のないエリアにある不動産や築年数が古い物件、事故物件なども、不動産買取に向いている不動産であるといえます。

不動産仲介が向いているケース

不動産仲介が向いているケースの例は次の通りです。

• なるべく高く売却したい
• 売却を急いでいない
• 築浅物件を売却したい
• 立地条件のよい不動産を売却したい

不動産仲介は買い手を見つけるための売却活動に時間と手間がかかるものの、不動産買取よりも高い価格で売却できる可能性が高いため、時間に余裕がある場合におすすめです。

また、築浅物件や立地条件のよい不動産など、人気が集まる条件を備えた不動産であれば買い手が見つかりやすく、高値で売却できる可能性が高まります。

不動産を高く売るための2つのコツ

大切な不動産を手放すのであれば、できるだけ高く売却したいと思いますよね。ここでは不動産をなるべく高く売るためのコツを2つ紹介します。

1. 不動産会社の査定額を開示して競わせる
2. 買取保証を利用してまずは仲介で売ってみる

①不動産会社の査定額を開示して競わせる

複数の不動産会社に査定をしてもらうことは大切ですが、ただ査定をしてもらうだけでは買取価格は高くなりません。いくつかの不動産会社に査定をしてもらったら、「他社ではこの価格でした」と各社に開示することで、オークションのように買取価格を上げられる可能性があります。

また、不動産会社の方から他社の買取価格を尋ねてくることもあります。不動産会社はなるべく安く買い取って利益を出したいものの、他社に取られないように価格設定を見直すこともあるため、聞かれた場合はぜひ伝えてみてください。

再販売で必ず売れると思わせる不動産であるほど、多少無理してでも高く買い取ってくれることが期待できます。

②買取保証を利用してまずは仲介で売ってみる

売却完了の期限があるもののできるだけ高く売りたい場合は、買取保証を利用して、まずは不動産仲介の方法で売却してみるのがおすすめです。売却活動中に買主を見つけられれば高値で売却でき、期限までに売却できなければ不動産会社が買い取ってくれるため、挑戦してみる価値はあるでしょう。

買取保証は不動産買取と不動産仲介のメリットをかけ合わせた方法でもあるため、売却完了の期限まで数ヶ月でも余裕があれば、買取保証を扱う不動産会社に相談してみてください。

不動産買取の流れ

不動産買取で不動産を売却することを決めたら、次のような流れで進めていきます。

まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、査定結果を比較しながら依頼する不動産会社を決めましょう。

依頼する不動産会社が決まったら、後からトラブルにならないよう、スケジュールや必要書類の確認を丁寧に行うことが大切です。買取の条件を確認できたら、いよいよ売買契約を締結します。

不動産会社が決済を行い、売主が不動産を引き渡すことで、不動産買取にかかる手続きは完了です。

売却で利益が出た場合は、翌年の2〜3月に忘れずに確定申告をしましょう。損失が出た場合でも軽減措置を受けられるケースがあるため、事前に税務署などで確認してみてください。

不動産買取で失敗しないためのポイント

大切な不動産を売却する際、後になって失敗したと思ったり、トラブルが発生したりしては困りますよね。ここでは不動産買取で失敗しないためのポイントを3つ紹介します。

1. 住宅ローンの残債を確認しておく
2. 不動産買取で起こり得るトラブルを知っておく
3. 実績豊富で信頼できる会社を選ぶ

住宅ローンの残債を確認しておく

住宅ローンの残債がある場合は、売却を検討する前にどのくらい残っているのかを必ず確認しておきましょう。不動産を売却するためには住宅ローンを完済しなければならないため、売却時に住宅ローンを完済できない場合はそもそも売却ができません。

買取金額が住宅ローンの残債を上回る金額であれば、売却代金で完済できるため問題なく売却が可能です。また、住宅ローンの残債を下回る買取金額の場合でも、自己資金と合わせて完済できれば売却できます。

売却代金と自己資金を合わせても住宅ローンが完済できないケースは注意が必要です。この場合は不動産買取や不動産仲介での売却はできないため、住み替えローンや任意売却などの方法を検討しましょう。

不動産買取で起こり得るトラブルを知っておく

不動産買取で失敗しないためには、よくあるトラブルについて事前に知っておくことが重要です。不動産買取は不動産会社が直接買い取る売却方法のため、売主と不動産会社との間で次のようなトラブルが起こりやすいです。

• 相場より大幅に低い買取価格で買い叩かれた
• 契約後に査定価格を下げられた
• 想定外の費用や高額な手数料を請求される

上記のようなトラブルを回避するためにも、不動産会社は慎重に選ぶ必要があります。複数社に査定を依頼して比較をしたり、査定の根拠を聞いたりして、信頼できる不動産会社を見極めましょう。

実績豊富で信頼できる会社を選ぶ

不動産買取でスムーズな売却を目指すには、実績が豊富で信頼できる不動産会社を選ぶことが大切です。不動産買取の実績が豊富にあるか、得意とする不動産の種類は何かなど、事前にしっかりと情報収集をしておきましょう。

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不動産買取の正しい知識を身につけて、スムーズな売却を目指そう

不動産買取は、正しい知識をもってトラブルを回避しつつ、高く売却できるように行動することが大切です。不動産買取の実績が豊富で信頼できる不動産会社を選び、大切な不動産を納得のいく形で売却できるようにしましょう。

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