ハウスメーカーは土地を高く買取してくれる？不動産会社との比較やメリット・デメリット

土地の売却を検討する際に「ハウスメーカーの方が高く買い取ってくれるのではないか？」と思われる方もいるかと思います。

実際に、ハウスメーカーに買取を依頼したほうが、直接的な取引ができるため、仲介手数料がかからないなどという点で有益な取引になる可能性があります。

こちらの記事では、ハウスメーカーに土地を買い取ってもらうメリットやデメリット、不動産会社との比較、土地を高く売却する方法についてもご紹介していきます。

ハウスメーカーに土地の買取を依頼すると高く売れる？

結論から言うと、ハウスメーカーに土地を売っても高く売ることはできません。

なぜなら、ハウスメーカーは土地を売る専門の会社ではなく、家を建てることがメインの業務だからです。

そのため、「事業に役立ちそうな土地であれば買取に対応している」という状況です。
仮に買取をするとしても、ハウスメーカーにとってはいかに土地を安い価格で手に入れるかが重要になってくるため高い価格での買取は見込めません。

少しでも高く、確実に土地の売却を行いたいのであれば、不動産会社に依頼をするのが最善策と言えるでしょう。

ハウスメーカーに土地の買取を依頼するメリット

上述したように、ハウスメーカーに土地の買取を依頼しても高く売却することはできません。

「では、ハウスメーカーに土地を売るメリットはないのか？」と不安になってしまう方も多いかと思います。

しかし、ハウスメーカーに土地を売るメリットも存在し、以下のようなものがあります。

• 仲介手数料がかからない
• 短期間で現金化できる
• 古家付きの土地でも売却できる
• 土地の権利関係が複雑でもハウスメーカーなら解決できる可能性がある

仲介手数料がかからない

仲介手数料とは、不動産会社に依頼をして買主を探し、売買が成功した際に報酬として支払う費用のことを指します。

しかし、ハウスメーカーに土地を買い取ってもらう場合は、直接的なやり取りになるため仲介手数料が発生しません。

仲介手数料がどれくらいの金額になるかは、以下の式で求められます。
（売買価格×3%+ 6万円）+消費税

また、仲介手数料は宅建業法で上限額が定められています。

一般的に仲介手数料を支払っても手元に残る金額の方が多くなりますが、高額な手数料はやはり負担になります。
そのため、仲介手数料がかからないのは、大きなメリットと言えるでしょう。

短期間で現金化できる

不動産会社に仲介を依頼して売却を行う場合、購入希望者を探す手間がかかったり、住宅ローンの審査があるなどの理由で現金化までに時間がかかります。

また、買主とのスケジュールが合わず、先延ばしになるといったケースも珍しくありません。

対して、ハウスメーカーに土地の買取を依頼する場合は、現金で一括決済する事が多いため短期間で現金化することができます。

手続きなどもハウスメーカーの担当者とのやり取りだけで済むので、早ければ1週間〜1ヶ月ほどで売却が完了します。

買い替えや相続税の支払いなどで、現金化を急いでいる方にはハウスメーカーへの売却も有効な手段となります。

古家付きの土地でも売却できる

売却したい土地に古家が建っている場合は、一般的に売主側で解体工事を行い更地の状態で引渡します。

しかし、解体費用が払えず更地渡しができない場合は、購入希望者の負担となってしまうためなかなか売却しにくい傾向にあります。

ハウスメーカーへの売却であれば、解体工事を自社で行えるため、高い価格で更地として再販する事ができます。

売却したい土地が好立地であれば、ハウスメーカー側もすぐ再販できると判断し、更地渡しの場合と金額の差が出ない可能性もあります。

古家付きの土地の売却で困っている方は、一度ハウスメーカーに相談してみるのも良いでしょう。

土地の権利関係が複雑でもハウスメーカーなら解決できる可能性がある

「権利者が複数いる」「隣地をまたがって接道している」「抵当権が設定されている」など権利関係が複雑な土地の場合、不動産会社に敬遠されることも多く、購入希望者を見つけるのも困難になりがちです。

ハウスメーカーであれば、家を建てるためにこういった問題を解決してきた実績があるので、問題を解決してくれる可能性があります。

土地の権利関係が複雑で売却に難航している方は、ハウスメーカーに相談してみると良いかもしれません。

ハウスメーカーに土地の買取を依頼するデメリット

ハウスメーカーに土地を売る場合、市場価格の3〜4割程度安くなってしまうというデメリットがあります。

市場価格とは、不動産会社に仲介を依頼して売却を行った場合の金額を指します。

ハウスメーカーは、買い取った土地を再販するために登記手続きや販売活動が必要となるため、できるだけ安く土地を買い取ろうとします。

そのため、買取価格がやすくなりやすい傾向があります。

不動産会社とハウスメーカーへの売却の違い

不動産会社へ土地を売却する場合は、「買取」と「仲介」という2種類の売却方法があります。

「買取」とは、不動産会社が直接土地を買い取ってくれる方法のことをいい、「仲介」は不動産会社を通して購入希望者を探して売却を行う方法になります。

ハウスメーカーへの売却は直接のやり取りになるため「買取」のみの売却方法となります。

それぞれに特徴がや売却までに要する期間が違うので、以下の表で比較をまとめてみました。

仲介での売却方法が最も市場価格に近い金額になりますが、購入希望者が見つからない場合売れ残ってしまい、売却にかなりの時間を要してしまうというデメリットもあります。

対して、買取の場合は不動産会社もハウスメーカーも市場価格よりも安くなってしまいますが、売却にかかる期間が短くスピーディーに現金化できるというメリットがあります。

土地の売却を検討している方のなかには、様々な理由があると思います。
そのため、自分の希望に合った売却方法を選択することが大切です。

ハウスメーカーが土地の買取を敬遠する場合

ハウスメーカーに買取を敬遠されてしまう土地もあります。

それは、敷地に高低差のある土地です。

高低差がある土地は、建物を建てる時のコストがアップしてしまいます。

例えば、1メートル以上の高低差がある場合、100万円〜200円の建築コストが追加でかかることになります。

また、造成工事が必要になるなど建築にも時間がかかってしまうため、ハウスメーカーから買取を敬遠されやすい傾向にあります。

土地を高く売却するコツ

上記で紹介してきたように、ハウスメーカーへ土地の買取を依頼をする売却方法は市場価格よりも安くなってしまう傾向があります。

特に急を要する場合でなければ、なるべく高く土地を売却したいですよね。

こちらでは、土地を高く売却するコツについてご紹介していきます。

土地の相場を事前に調べる

事前に土地の相場を調べておくことで、自身の売却したい土地がどれくらいの価格で売却できるか見通しを立てることができます。

不動産会社に仲介を依頼する場合でも、ハウスメーカーに買取を依頼する場合でも、相場を把握しておき、価格を比較することは重要です。

土地の相場は、インターネットを使い不動産情報サイトなどで調べることができます。

売却したい土地と類似する土地や、売却したいエリアの近隣の土地がいくらで取引されているか確認すると良いでしょう。

以下の記事では、土地の相場の調べ方ややり方についても分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
土地の売却相場を調べる方法をやさしく解説！注意点や費用・税金も

土地の魅力をまとめておく

売却活動を行う前に、土地の魅力についてまとめておくと良いでしょう。

周辺の商業施設や学校などの教育施設、役所や公園などの公共施設、近隣住民との関係性など、売主にしか分からないその土地ならではの魅力もあります。

不動産会社やハウスメーカーに任せっきりにしてしまうと「もっと高く売れたのに」と後悔してしまう可能性もあります。

その土地のアピールポイントについて、紙やパソコン、スマートフォンのデータなどにまとめ、不動産会社やハウスメーカーに説明できるよう準備しておきましょう。

土地を整備しておく

土地の売却活動を始める前に、土地を整備しておきましょう。

雑草が伸びていたり、ゴミが放置してあるなどの土地は、買い手に悪い印象を与え、せっかくの売却のチャンスを逃してしまう原因になります。

いつ見学者が現れてもいいように、日頃から整備しておくことが重要です。

好印象を持ってもらえるように、土地の整備を心がけましょう。

売却を決めたら早めに行動する

不動産会社とハウスメーカーどちらに依頼して土地を売却する場合も、早めの行動が高く売ることへと繋がります。

土地の売却にはある程度の準備が必要となります。

早めに行動をしておけば、売却完了を希望する日程までに余裕ができます。

買取の場合は不動産会社、ハウスメーカー共に企業によって提示する買取金額が異なるため、複数の企業が提示する価格を比較して選択することができます。

仲介であれば、ゆっくりと買い手を探すことができるので、買い手が見つからず販売価格を下げなければならないといった事態を避けることができます。

余裕がなく、焦って売却してしまうと「希望よりも安い金額で売却してしまった」などの後悔に繋がってしまう可能性もあるので、売却を決意したら早めの行動を心がけましょう。

土地を高く売却するなら一括査定がおすすめ

土地の買取をハウスメーカーへ依頼するメリットやデメリットなどについてご紹介してきました。

上記したように、ハウスメーカーへの売却は市場価格よりも安くなってしまう傾向にあります。

土地の売却までに余裕のある方や特別な事情を抱えていない場合は、不動産会社へ仲介を依頼したほうが高く売却することができるでしょう。

不動産会社を探す場合は、一括査定を利用し複数社の金額や対応などを比較して選択することが得策です。

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