二低専と呼ばれる第二種低層住居専用地域は、さまざまな用途地域のなかでも比較的建築制限の厳しい地域です。第二種低層住居専用地域がほかの用途地域とどう異なるのかを知っておくことは、効率的な資産運用における重要なポイントとなるでしょう。そこで今回は、さまざまな用途地域の詳細と、第二種低層住居専用地域の具体的な絵威厳内容について詳しく解説します。

市街化区域と市街化調整区域

都市計画制限

無秩序な開発を制限することが都市計画制限

所有している土地にはどんな建物でも自由に建築できるわけではありません。というのは、土地にどういう建物を建てることができるのかということは、あらかじめ都市計画法によって定められているからです。このように、国や地方自治体の定めた法律によって個人の好き勝手な開発を制限することを都市計画制限と呼びます。

都市計画法においては、まず都市計画区域が市街化区域市街化調整区域に分けられます。

市街化区域とは

市街化区域とは、道路整備や宅地の造成などによって開発を推進していく地域です。

市街化調整区域とは

その一方、市街化調整区域とは、道路整備や宅地の造成などをなるべく行わず、開発を抑制する地域です。所有している土地が市街化区域に含まれるのか、あるいは市街化調整区域に含まれるのかといったことは、都道府県や国土交通大臣といった行政庁が決定します。

不動産を売却する側は、購入者に対して契約前に必ずその土地の都市計画法と建築基準法による制限についての説明をしなければなりません。このことは宅建業法第35条第1項第2号で定められています。というのは、物件が市街化調整区域であった場合には土地利用が制限されるため、資産価値が低くなることがあるからです。

用途地域とは

都市には、生活していくうえで工業や商業、レジャー施設、住宅などさまざまな機能が必要となります。しかし、特定の地域に住宅と工場のように異なった目的の建築物が混在すると、生活環境の悪化や生産性の低下といった非効率な事態を生んでしまいます。そこで、都市計画法では、都市空間の土地をより効率的に活用するために用途地域を定めているのです。

所有している土地にどんなものでも建築してよいとするのではなく、用途ごとに建築できる建物を分類することによって、より快適な暮らしや効率的な事業を営めるようにしているわけです。

この用途地域は都市計画法に基づき、住居、商業、工業など合計13種類に分かれています。用途地域はおおむね5年に一度、全国で一斉に見直されます。そのため、購入した土地の用途地域が数年後には変わっているという可能性もあるので気をつけましょう。

住宅系の用途地域

8種類ある住宅系の用途地域

住居系の用途地域は8種類

13種類の用途地域のなかでも、住宅専用の用途地域は第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域・第一種中高層住居専用地域・第二種中高層住居専用地域・第一種住居地域・第二種住居地域・準住居地域・田園住居地域の8種類です。それぞれの用途地域は建築制限によって異なります。

準住居地域

最も制限が少ないのは準住居地域です。準住居地域は道路の沿道などで生活環境を保護する目的で指定されます。この地域では住宅はもちろんのこと、1万平方メートル以内のさまざまな店舗を建設することができます。

第二種住居地域

第二種住居地域も、準住居地域と同じく住居の場合には特に制限はありません。店舗などの商業施設も準住居地域と同じく床面積が1万平方メートル以内の店舗や飲食店を建設することができます。ただし、劇場や映画館などは建設することができません。

第一種住居地域

第一種住居地域は第二種住居地域よりも少し制限が厳しくなり、3,000平方メートルを超える店舗や事務所、ホテルなどを建設することができなくなります。これらの地域ではマンションや戸建だけでなく、店舗や飲食店、事務所といった商業施設が混在することになります。また、日当たりや日影に関する制限があまり厳しくないので、建物が密集したエリアとなります。

中高層住居専用地域

次に制限が緩いのが中高層住居専用地域です。第二種中高層住居専用地域では病院や大学を除き、床面積が1,500平方メートル以上の店舗や事務所などを建てることができません。

第一種中高層住居専用地域

第一種中高層住居専用地域になると、病院と大学以外には500平方メートル以上の店舗や事務所が建設不可となります。中高層住居専用地域の場合、主としてマンションが立ち並ぶエリアになります。比較的住居と商業用の建築物が混在するものの、第一種住居地域や第二種住居地域と比べて日当たりや日影に関する制限が厳しいのが特徴です。

第一種低層住居専用地域

住宅専用の用途地域の中でも最も制限の厳しいのが、低層住居専用地域です。そのなかでも、第一種低層住居専用地域は、低層住宅専用の地域として高さ制限や建ぺい率、容積率、外壁後退にかなりの制限がかかります。第一種低層住居専用地域の街並みは、戸広めの敷地に二階建ての戸建住宅が並んでいる住宅街を想像するとよいでしょう。

また、この地域では高さ制限のほかにも、建物北側の日照を確保するための日影制限斜線制限といった制限も受けることになります。小中学校のほかには、小規模な店舗や事務所だけしか建設することができません。

関連記事:第一種低層住居専用地域に住むメリットとデメリット

第二種低層住居専用地域

第二種低層住居専用地域では、第一種低層住居専用地域で建てられるもののほかに150平方メートルまでの店舗や事務所を建設することができるようになります。建ぺい率、容積率などの制限は第一種低層住居専用地域と同等に厳しい制限がかかりますが、床面積において第一種低層住居専用地域よりも広い店舗を建てることができるのが特徴です。

第二種低層住居専用地域の街並みは第一種低層住居専用地域よりも少し道路の道幅が広くなります。また、第二種低層住居専用地域ではコンビニなどの小規模店舗を建築することができます。その点で第一種低層住居専用地域よりも利便性の高い地域になると言えるでしょう。

そのほか、農地や農業関連施設などと調和した住宅環境を保つための田園住居地域があります。

第二種低層住居専用地域の制限内容

第二種低層住居専用地域ではマンションの建設も可。ただし3階建て程度のものに限る

第二種低層住居専用地域の制限内容は、まず絶対高さ制限が10メートルかもしくは12メートルとなっています。どちらの制限になるかは都市計画で定められています。このことから、第二種低層住居専用地域ではマンションの建設も可能ですが、3階建て程度のものだけしか建てることはできません。

建ぺい率は30%から60%まで、容積率は50%から200%までとなります。とりわけ3階建ての建築物を建てたい場合には注意が必要となるでしょう。加えて、第二種低層住居専用地域では斜線制限のひとつである日影規制が適用されます。これは冬至日の日影データで、敷地境界の5メートルから10メートルの範囲における日影時間が4時間であること、敷地境界から10メートル以上の範囲においては日影時間が2.5時間であることです。

こうしたことから、第二種低層住居専用地域では事実上ほとんどの建築物が2階建ての住宅を中心としたものになります。

第二種低層住居専用地域のメリットとデメリット

所有している物件が第二種低層住居専用地域に含まれていた場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

メリット

メリットとしてまず挙げられるのは、利便性の高さです。

第二種低層住居専用地域にはコンビニ・塾・クリーニング店など、床面積が150平方メートル以下の店舗であれば建築することができます。そのため、住宅地域でありながらも近場で生活必需品を購入できることができます。生活における利便性を重視する人におすすめの地域だと言えるでしょう。

デメリット

ただし、小さな店舗であれば建築できる地域であるということは、場合によっては多少の人の出入が激しくなる可能性があるということでもあります。商業地域のように大規模な店舗ができることはありませんが、第一種低層住居専用地域ほど静かな環境とは言えません。

また、第一種低層住居専用地域と第二種低層住居専用地域のどちらでも同じことですが、住宅に特化した地域のため、駅や大きな道路からは離れた場所になってしまいます。通勤や通学などでアクセス環境を重視する人は、不便に感じることが多いでしょう。

商業地域と工業地域

商業地域

近隣の住宅地の利便性が上がる近隣商業地域と商業に特化した商業地域

商業地域は近隣商業地域商業地域の2種類です。駅の近くの土地などでは、商業地域に含まれているケースも多いでしょう。

近隣商業地域

近隣商業地域の特徴は、建ぺい率が80%と高いものの、容積率は200%~400%と住居地域並みであることが挙げられます。目的としては近隣の住宅地に日用品などを供給することがメインとなりますので、あまり大きな店舗は建てることができません。

商業地域

一方、商業地域は主目的が住宅ではなく商業となります。一定の工場を除くほとんどの用途の建築物を建てることができるのが特徴です。商業地域の建ぺい率は80%、容積率は200%~1000%です。

【いつも賑やか近隣商業地域!その特徴と利便性】

3種類ある工業地域もいろいろ

工業地域

工業地域には準工業地域と工業地域、工業専用地域の3種類があります。

準工業地域

準工業地域は、生活環境に大きな影響を与えない範囲での工場立地が主目的となっています。昔ながらの町工場などが集まっているエリアをイメージするとよいでしょう。この地域では、風俗営業店や一部の大規模工場を除き、さまざまな用途の建物を建築することが可能です。建ぺい率は60%で容積率は200%~400%と、商業地域よりも厳しい制限を設けられているのが特徴です。

工業地域

工業立地自体を目的としているのは工業地域です。このエリアではどんな工場でも建てることができる一方、学校や病院、ホテル、映画館などを建設することはできません。建ぺい率や容積率は準工業地域と同じです。このエリアでも住宅を建てること自体は認められますが、生活環境はあまりよくないと言えるでしょう。

工業専用地域

また、住宅が建設できない地域として工業専用地域があります。建蔽率や容積率などは工業地域と同じです。

【用途地域の工業地域とは?工業系地域別に見る特徴】

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立地は売却価格に大きな影響を与える!

売却したい不動産の立地や環境は、査定額や売却額に大きな影響を与えることになります。とはいうものの、所有している物件の用途地域や周辺環境を売主の都合によって変更することはできません。そう考えると、第二種低層住居専用地域のように制限の多い物件を売却する場合には、物件そのものの価値を高めるリフォームを行ったり、適切な売り時に売却したりすることが重要なポイントとなります。

そのためにも、まずは不動産鑑定士や不動産会社に一度相談してみるのがよいでしょう。もし、時間がない場合でもイエイの簡易査定なら家にいながら無料で簡単に売却価格を知ることができるので、一度査定してみてはいかがでしょうか?