住宅金融支援機構とは、私たちが住宅ローンなどを利用するときにサポートしてくれる、独立行政法人です。元々は、国土交通省及び財務省が所管する特殊法人、政策金融機関だったのですが、2007年(平成19年)4月1日より独立行政法人になりました。

特殊法人だったときの名称は住宅金融公庫です。もしかしたら、住宅金融支援機構はピンと来ないかもしれませんが住宅金融公庫なら聞いたことがあるという方は多いかもしれません。

この記事では、独立法人住宅金融支援機構について説明していくのですが、「そもそも独立行政法人とは?」 という方も多いと思います。住宅金融支援機構の性質を考えるときにも大切なポイントになりますので、まずは、独立行政法人について説明していきます。

独立行政法人とは

1990年代に橋本龍太郎内閣の行政改革の一環として設けられた制度です。現業(現場で行う業務)やサービス部門を分離することによって、効率的かつ柔軟な対応をすることを意図しています。

実際には、現業やサービス部門のうち、競争力のあるものは民営化され、独立行政法人化されているのは 

  • 儲からないサービスなので民営化したら自然消滅の恐れがあるもの
  • 民間に競争させるのではなく、ひとつの機関で独占的に運営させたほうがよいであろうと判断されるもの

です。

もちろん独立行政法人は、民営化へのステップ、試験段階という意味合いもあります。日本国有鉄道がJRに、日本電信電話公社がNTTに民営化されたように、いつか民営化される可能性があるのです。

では、そんな独立行政法人である住宅金融支援機構についてお話していきます。

住宅金融支援機構

住宅金融支援機構は、多くの国民にとって一生で一番高い買い物になるマイホームの、購入サポートを主な業務としています。現在の主力サービスは、住宅ローンを取り扱うモーゲージバンク及び銀行などの民間金融機関と、投資家の仲介です。

住宅金融支援機構

どういうことかと言いますと、民間金融機関と連携して住宅ローン商品「フラット35」「フラット50」などを販売。住宅ローンの窓口になるのが金融機関の役目、住宅ローンを証券化して投資家に販売するのが住宅金融支援機構の役目となっています。

また、フラット35など民間住宅ローン会社との連携商品がある一方で、政策上保護することが重要であったり、収益性の問題で民間とのコラボが難しかったりする業務は、引き続き住宅金融支援機構が単独で取り扱っています。

例えば、東日本大震災で誰もが重要度の高さを再認識している、「災害復興住宅融資」「災害予防関連融資(耐震改修工事、宅地防災工事等)」は住宅金融支援機構の管轄です。
高齢者向けの賃貸住宅重視、市街地の再開発、マンション建替えの支援、密集市街地での立替のためのまちづくり融資もしています。

そして、サラリーマン向けの公共住宅ローン、財形住宅融資は引き続き、 住宅金融支援機構が取り扱っています。

住宅ローン利用中の生命保険

重要な火災・地震保険

さて、せっかく住宅ローンを払い続ける覚悟を決めて購入した住宅。しかし、火災に遭ってしまったら元も子もありません。住宅が燃えてしまったのに、住宅ローンという借金だけが残るという最悪の事態になります。

住宅購入には火災保険は欠かせないものです。そのため、住宅金融支援機構の住宅ローン借入者限定の付随サービス、火災保険(特約火災保険)及び地震保険(特約地震保険)も、民間保険会社と連携であります。

特約火災保険は40〜50%、特約地震保険は5〜10%、同補償レベルの保険より保険料が安くなっているのが特徴です。※特約火災保険及び特約地震保険は、住宅金融支援機構から融資を受けている人のみを対象とした保険なので、住宅ローン完済後は、通常の保険に入りなおす必要があります。

住宅金融支援機構から融資を受ける場合、特約火災保険あるいは、それと同等の価値があると住宅金融支援機構が認める保険(選択対象火災保険)に加入することが義務となりますので、特約火災保険に入る人が多いようです。

地震保険は任意ですが、東日本大震災や今後の地震のことを考えると入っておいたほうがいいかもしれませんね。

ちなみに、特約火災保険に入ると、他の火災保険に同時加入できません。ただし、特約火災保険の補償対象が家屋のみで家財は補償されないため、家財に関しては別で火災保険に加入することができます。

【火災保険ってマンション売却するとどうなるの?】

住宅購入には火災保険は欠かせない

機構団体信用生命保険

大きな買い物であるマイホームを国民が購入しやすくなるように、民間とコラボしつつサービスを提供するのが、住宅金融支援機構の主な仕事となるのです。また、住宅金融支援機構の住宅ローン利用者のみを対象とした、「機構団体信用生命保険」というものもあります。

住宅ローン名義人である債務者が死亡したとき、残りの住宅ローンを弁済してもらえる、つまりは残された家族がその家に住み続けられることもあり、加入率は90%以上です。

3大疾病保障付機構団体信用生命保険

3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)が原因で一定の要件に該当した場合も、住宅ローン弁済の対象になる、「3大疾病保障付機構団体信用生命保険」もあります。

ただし、住宅ローン返済期間の途中で、3大疾病保障付保険と3大疾病保障なし保険の乗り換えはできないようなので、注意してください。

任意売却とは

保険以外の住宅金融支援機構の他のサービスとしては、最近は、住宅ローン返済中の不動産を任意売却する仲介というのが増えてきているようです。

、任意売却は競売よりも有利な条件で話を進めることができる

任意売却とは、住宅ローンを払えなくなった人が、不動産競売になる前に不動産を売却するという選択をすることです。競売のように法的な強制処分ではないため、任意売却では競売よりも有利な条件で話を進めることができます。※住宅金融支援機構に紹介してもらうのではなく、金融機関に相談することも、自ら有利な条件を求めて業者を探すこともできます。

なお、住宅金融支援機構の融資を受けると、登記手続きに必要な登録免許税が非課税になる、不動産取得税が減税になる、と聞いたことがあるかもしれません。残念ながら、登録免許税及び不動産取得税の特例措置は、2011年(平成23年)度より廃止されています。

住宅金融支援機構から融資を受けた場合も、登録免許税及び不動産取得税は通常通り課税されますのでご注意ください。最後に、いざ住宅金融信用機構の住宅ローンの融資を受けようとしたら、気になる審査について触れておきます。

住宅金融支援機構での融資の審査はその物件にどれだけの価値があるかを審査基準とし、民間金融機関は借入人にどれだけ支払い能力があるかを審査基準にするといわれています。

フラット35などの民間との連携商品の場合は、まず窓口となる金融機関で審査があり、その審査で通ると住宅金融支援機構での審査という2段階の審査になります。

一番高く不動産が売れる!
一番高く不動産が売れる!

まとめ

大きな買い物をするとどうしても気になるのが、その間のお金や災害による被害などです。ローンを組み、その間に保険に入ることで様々な障害から購入者や家族を守ってくれます。家は安い買い物ではありませんので、何かあってからでは遅いです。

必ず利用しておきましょう。