不動産鑑定士の役割とは？専門家が分かりやすく説明

不動産鑑定士は、簡単に言ってしまうと不動産や土地の価値を正しく知るため、または正しく運用するためにサポートしてくれる人です。

不動産鑑定士

価格などの要素も当然含まれることになるのですが、不動産や土地が価値に見合った扱い方をされているかなどを判断することもあり、一般の人にとってはそのことで不動産鑑定士と関わりを持つということの方が多いかもしれません。

このことから鑑定士とは、不動産や土地の価値だけを見る人と考えられがちですが実は不動産や土地に関する相談相手としても高い専門性を持っているのです。

不動産鑑定士の仕事

不動産鑑定士の主な仕事とされているのが、「地価公示」や「相続税の鑑定や資産に関する鑑定」というものです。 

「地価公示」は国から任され、標準的で一般的な土地の価格を公表していくのですが、この「地価公示」というものに不動産鑑定士がしっかりと関わっているからこそ、標準的な物の見方ができ一定の価値を持っている土地として、多くの人に情報を開示することができるようになります。

「相続税や固定資産に関する鑑定」というのは、財産の相続をする時や売買にかけるときなどに、不正な手段によってその物件や土地の価格が上がったり下がったりすることを防いでくれることです。

そして鑑定をしてもらうことで、一定の価値を保障してもらうということにもなります。 この一定の価値を証明してもらう時に重要になってくるのが、不動産鑑定評価書です。 これによって、不動産鑑定士がしっかりと鑑定したことを証明することができ、不動産の売買時のやり取りなどの時に、価値を証明しながら交渉を進めることができるのです。

なお、この鑑定書の評価額が大きく変るということは少ないので鑑定された金額は信頼できるものになります。ですので、不動産のやり取りの時の資金計画なども立てやすくなると言えるでしょう。

不動産鑑定士なんて見たことがないという方もおられますが、不動産事務所などの人がその肩書きを持っていることが多く、また鑑定事務所という名前で調べていくと、不動産鑑定士を見つけることは比較的簡単にできます。自分の保有している不動産の価値を知りたいと思った時は、不動産鑑定士を利用することが確実です。 そして不動産鑑定評価書を作成してもらえれば、公に一定の価値があることを証明できるようになります。

不動産鑑定士になるには

また不動産鑑定士になりたい方がいるかもしれません。不動産鑑定士は、その知名度はまだまだ世に浸透していないのかもしれませんが、立派な国家資格です。

そのため、その信頼度は抜群です。しかしそれ故に資格取得の難易度は高く、独学での資格取得は現実的ではないとも言われています。ですので多くの人の場合は、不動産鑑定士の勉強をするため専門学校や専門の教育を受けられる教材などを活用して勉強をしているのです。 

また不動産鑑定士になるまでには実務経験も必須であり、筆記の試験に受かったからと言ってすぐに不動産鑑定士を名乗れるわけではないのです。ですので、かなり長期的な展望を持って目指していくことが必要になる資格なのです。

それなりの準備と、覚悟を持って資格習得を目指してください。