この記事でわかること ・マンション売却の手順を把握することでスムーズな売却に繋がる ・マンション売却を成功させるには適正価格の設定が重要 ・マンション売却に最適な不動産会社を見極めよう |
マンション売却の進め方がわからず、適正価格や信頼できる不動産会社の選び方に不安を感じていませんか?
売却を成功させるには、準備から引き渡しまでの手順を把握し、物件価値に見合った価格設定と優良な不動産会社を見極めることが大切です。
この記事では、マンション売却の全工程を3つのステップで解説します。
最適な価格設定の方法から、信頼できる不動産会社を見分けるポイントまで、具体的なノウハウをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
マンション売却の基本手順と3つの重要ステップ
マンション売却には、準備から引き渡しまで、大きく分けて3つのステップがあります。
売却前の書類準備と物件価値の確認、不動産会社選びと媒介契約の締結、売買契約から物件引き渡しまでの各段階で押さえるべきポイントを解説します。
これらの手順を正しく理解することで、スムーズな売却活動につながります。
1. 売却前の必要書類の準備と物件価値の確認方法
マンション売却の第一歩は、必要書類の準備と物件価値の把握です。
まずは以下の重要書類を整理することから始めましょう。
書類名 | 入手方法 |
---|---|
身分証明証(運転免許証やマイナンバーカード) | - |
実印 | - |
印鑑証明書 | 市区町村役場もしくはコンビニで発行 |
登記識別情報・登記済証(権利証) | マンション取得時に入手済み |
固定資産税納税通知書・固定資産評価証明書 | マンションがある自治体役所もしくは税務署より毎年6月に郵送される |
ローン残高証明書 | 金融機関へ依頼する |
建物図面や間取り図 | マンションの購入時に入手済み |
マンション管理規約・使用細則など | マンションの購入時に入手済み |
長期修繕計画書 | マンションの購入時に入手済み |
購入時の契約書・重要事項説明書など | マンションの購入時に入手済み |
物件状況報告書 | マンションの購入時に入手済み |
耐震診断報告書・アスベスト使用調査報告書 | 管理会社や組合が配布 |
物件パンフレット | マンションの購入時に入手済み |
物件の状況によっては、上記以外の書類が必要となる場合もあります。
また、もしこれらの書類を無くしてしまった場合は、手元に無いことを不動産仲介会社に伝えておきましょう。
物件価値の確認には、机上査定と訪問査定の2段階があります。
机上査定では、築年数や立地条件からおおよその価格を算出します。
訪問査定では、室内の設備状態や共用部分の管理状況もチェックされ、より正確な査定額が算出されます。
実際の売却価格は、周辺相場や需給バランス、建物の維持管理状態によって変動する可能性があります。
そのため、複数の不動産会社に査定を依頼することがおすすめです。
株式会社じげんの運営する「イエイ」の一括査定であれば、物件情報を入力するだけで信頼のおける複数の不動産会社に査定を依頼することができます。
ぜひご活用ください。
2. 不動産会社選定から媒介契約までのポイント
マンション売却を成功させるためには不動産会社選びがとても大切です。
各社の特徴を理解し、物件に合った業者を選びましょう。
不動産会社の種類と特徴
不動産会社には、大手、地域密着型、ネット系など、様々なタイプがあります。
それぞれの特徴をまとめたものが以下の表です。
会社タイプ | 主な特徴 |
---|---|
大手不動産 | 豊富な顧客網と情報力、安定した営業力が強み |
地域密着型 | 地域特性に精通し、きめ細やかな対応が可能 |
ネット系 | webマーケティングに強く、若年層へのアプローチに優れる |
媒介契約には、専任媒介、一般媒介、専属専任媒介の3種類があります。
専任媒介契約は他社への重複依頼はできませんが、より積極的な営業活動が期待できます。
一般媒介契約は複数社への依頼が可能なため、売却のチャンスを広げることができます。
売買契約が成立した際に不動産会社への報酬として支払う仲介手数料の金額は、宅地建物取引業法で上限が定められています。
売買金額(税別) | 仲介手数料の計算式 |
---|---|
200万円以下 | 売買金額(税別) × 5% |
200万円超~400万円以下 | 売買金額(税別) × 4% + 2万円 |
400万円超 | 売買金額(税別) × 3% + 6万円 |
仲介手数料の仕組みについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
また、契約書の締結時には、特約条項や重要事項説明書の内容を必ず確認するようにしましょう。
3. 売買契約から物件引き渡しまでの流れと注意点
売買契約書の締結後は、契約内容に基づいて手付金の支払いが行われます。
一般的な手付金の相場は売買価格の10%程度で、売買契約の成立日までに支払われるのが通例です。
契約書には物件の引き渡し条件や残金支払い期日などの重要事項が明記されているため、不明な点があれば必ず確認しましょう。
契約締結から引き渡しまでの期間、売主には物件の維持管理義務があります。
また、引き渡し前には、必要に応じて原状回復工事を行わなければなりません。
原状回復の範囲 | 必要な対応 |
---|---|
通常損耗 | 補修不要 |
故意・過失による損傷 | 修繕必須 |
設備の経年劣化 | 状況により判断 |
引き渡し当日は、売主・買主双方が立ち会いのもと、室内の確認と鍵の引き渡しを行います。
電気・ガス・水道などの公共料金は使用最終日で精算し、名義変更の手続きを忘れずに行いましょう。
これらの手続きがすべて完了したことを確認し、残金決済と所有権移転を行います。
失敗しない売却価格の設定方法と相場分析のコツ
マンション売却の成功には、適正な価格を設定することが大切です。
実勢価格と募集価格の違いを理解し、周辺相場や成約事例を分析することで、最適な売却価格を導き出せます。
さらに、戦略的な価格交渉と効果的な物件アピールを組み合わせることで、希望条件での売却を実現できる可能性が高まります。
ここでは、具体的なデータに基づく価格設定の方法から、内覧時の物件価値の伝え方まで、実践的な売却戦略をご紹介します。
実勢価格と募集価格の違いを理解しよう
マンション売却において、実勢価格と募集価格の違いを理解することは、適切な価格設定の第一歩です。
実勢価格とは実際に取引が成立した価格のことで、過去の成約事例から算出される客観的な目安のことをいいます。
一方、募集価格は売り出し時の価格であり、通常は値引き交渉の余地を含めて設定します。
不動産取引では、成約価格が募集価格を下回るケースが一般的です。
価格の種類 | 特徴 |
---|---|
実勢価格 | 実際の成約事例に基づく客観的な市場価格 |
募集価格 | 値引き交渉を見込んだ販売開始時の価格 |
成約価格 | 最終的な売買契約時の価格 |
適切な募集価格の設定には、実勢価格に加えて、物件の特徴や市場動向、売却希望時期などを総合的に判断する必要があります。
一般的に、募集価格は実勢価格の5〜10%増しが目安とされていますが、市場環境によって変動することもあります。
周辺相場と成約事例から導く最適な売却価格
マンション売却価格の決定には、周辺エリアの成約事例を分析することが不可欠です。
単なる相場価格だけでなく、築年数や階数、方角などの個別条件を考慮した価格設定が重要になります。
具体的な価格査定のポイント
物件の適正価格を導き出すには、以下の要素を総合的に分析することをおすすめします。
- 築年数による価格変動(同じ間取りでも築年数で差が生じる)
- 階数・方角による価格差(最上階や南向きは価格が上乗せされる場合がある)
- 駅からの距離(徒歩1分の違いで価格差が発生する)
- 大規模修繕の実施状況(未実施の場合は価格調整が必要となる場合がある)
実際の売り出し価格は、算出した適正価格に対して上乗せをするのが一般的です。
これにより、購入希望者との価格交渉の余地を確保できます。
市場動向や地域の再開発計画なども、重要な価格変動要因となります。
特に、再開発が予定されているエリアでは、将来的な価値上昇を見込んだ価格設定も検討できるでしょう。
価格交渉を有利に進めるための具体的な戦略
価格交渉を成功させるには、戦略的な価格設定と交渉の進め方が重要です。
不動産取引において、最初から希望価格での成約を期待するのは難しいかもしれません。
交渉の基本戦略
価格交渉を有利に進めるためには、最初の提示価格に交渉の余地を持たせることが大切です。
具体的な交渉のポイントをまとめました。
- 最初の提示価格は、希望売却価格から5〜10%程度高めに設定する
- 築年数や管理状態など、物件の価値を裏付けるデータを準備する
- 近隣の取引事例や市場動向のデータを収集し、価格根拠を明確化する
- 最低売却価格を事前に設定し、譲歩できる金額の範囲を明確化する
交渉の場では、物件の魅力を具体的な数値で示すことが重要です。
例えば、光熱費の実績や修繕履歴など、客観的なデータを提示することで、買主の納得感が高まります。
また、内覧時には物件が綺麗に管理されているところをアピールしましょう。
しっかり手入れされていると価格に見合う価値を感じてもらいやすくなり、交渉もスムーズに進むでしょう。
内覧時の物件アピールで高評価を獲得する方法
内覧は、購入検討者の物件に対する印象を大きく左右する機会です。
しっかり準備をして物件の魅力をうまく伝えることにより、評価が上がりやすくなります。
内覧前の準備ポイント
室内は徹底的に清掃し、整理整頓を行いましょう。
不要な私物は最小限に抑え、カーテンを開けて自然光を取り入れ、窓を開放して空気を入れ替えることで、明るく清潔感のある空間を演出できます。
物件価値を伝えるコツ
物件の価値を効果的に伝えるには、以下の点を意識しましょう。
- 各居室の採光・通風の良さを実際に体感してもらう
- 収納スペースの使い方や収納量を具体的に説明する
- リフォーム済みの設備の機能性や使い勝手をアピールする
- 最寄り駅までの所要時間や買い物施設への近接性を強調する
- 管理体制や修繕履歴など、建物の維持管理状況を説明する
内覧時は、購入検討者の関心事に応じて説明内容を調整し、一方的な説明は避けましょう。 物件の魅力を伝えつつ、質問にも丁寧に答えることで、信頼関係を築きながら商談を進められます。
マンション売却時の内覧のポイントについては、以下の記事で詳しく解説していますので内覧前にチェックしてくださいね。
プロが教える信頼できる不動産会社5つの選び方
マンション売却を成功に導くには、不動産会社選びが重要です。
ここでは、プロの視点から、信頼できる不動産会社の選び方を具体的にご紹介します。
取引実績や営業力、販売戦略、対応の速さ、保証制度、アフターフォローなど、5つの選定基準をもとに、あなたに最適な会社を見極めましょう。
- 過去3年間の売却実績50件以上
- 48時間以内の迅速な対応
- 充実した保証・アフターフォロー体制
1. 豊富な取引実績と地域密着の営業力
不動産会社選びで重視したいのが、取引実績と地域に根差した営業力です。
過去3年間の売却実績が50件以上あり、成約率80%以上を誇る会社は、市場を熟知していると判断できます。
対象エリアに支店があり、地域特性や相場観に精通したスタッフがいる不動産会社は、より正確な価格査定と効果的な販売戦略を提案してくれるでしょう。
地域密着型の営業活動により、近隣の取引事例や最新の市場動向を把握しているため、売却活動を有利に進められる可能性が高まります。
地域密着型の強み | 具体的なメリット |
---|---|
相場情報 | エリア別の取引価格を把握し、適正価格での売却が可能 |
買主ネットワーク | 地域内の購入希望者リストを活用した効率的な物件紹介 |
物件PR力 | 地域特性を活かした魅力的な物件アピールが可能 |
優良な不動産会社は、独自の買主候補リストを保有し、物件情報をタイムリーに提案できる営業力を備えています。
このような会社を選ぶことで、スムーズな売却活動が期待できます。
2. 明確な販売戦略と効果的な集客力
物件の魅力を最大限に引き出し、適切な購入者へ効果的にアプローチする販売戦略が、売却成功の鍵を握ります。
不動産会社の戦略立案力と実行力を見極めるポイントをご説明します。
ターゲット設定と広告展開
物件の立地や特徴から想定される購入者層を明確にし、そのニーズに合わせた販売戦略を立てることが重要です。
効果的な販売戦略には以下の要素が不可欠です。
戦略要素 | 具体的な施策 |
---|---|
デジタル施策 | プロカメラマンによる撮影、VR内覧、SNS広告 |
従来型施策 | チラシ配布、新聞折込、現地看板 |
接客戦略 | 内覧会の実施、購入者との商談力 |
近年は、物件情報サイトやSNSを活用したデジタルマーケティングが重要性を増しています。
プロカメラマンによる写真撮影やVR動画の制作など、オンラインでの訴求力を高める取り組みが売却スピードを左右します。
また、内覧会の実施時期や準備、当日の対応など、具体的な接客マニュアルの有無も重要な判断材料となります。
3. スピーディーな対応と丁寧な説明
マンション売却では、取引の進捗状況や市場動向の変化に応じた素早い対応が求められます。
優良な不動産会社は、48時間以内の査定実施や、売主からの問い合わせへの迅速な回答を徹底しています。
特に、以下の3つの対応スピードと説明品質をチェックすることで、信頼できる不動産会社を見極めることができます。
確認項目 | 具体的な基準 |
---|---|
初期対応 | 査定依頼から48時間以内に実地調査を実施 |
説明品質 | 査定根拠を図表やデータで分かりやすく提示 |
コミュニケーション | メール・電話での迅速な回答体制 |
売却活動中は、内見希望者への迅速な対応や、購入検討者からの質問への丁寧な回答も欠かせません。
担当者の異動や休暇時のバックアップ体制も含め、一貫した対応力を持つ会社を選びましょう。
また、契約手続きや引き渡し時期の調整など、売却における重要な判断を求められる場面では、明確な説明と具体的な提案ができる会社であることが重要です。
4. 充実した保証制度とトラブル対応体制
売却後のトラブルを未然に防ぎ、万が一の際も安心して取引を進められるよう、充実した保証制度とサポート体制を持つ不動産会社を選びましょう。
特に以下の3つの体制が整っているかどうかを確認することが大切です。
保証制度 | 瑕疵担保責任保険への加入状況、保証期間・補償内容の明確な提示 |
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トラブル対応 | 24時間対応可能な専門窓口の設置、担当者の一本化 |
専門家連携 | 弁護士・税理士との顧問契約、法務・税務相談の無料対応 |
瑕疵担保責任とは、土地や建物の売却後に欠陥や不具合が見つかった場合に、売主がその責任を負うことをいいます。
こういった事態に備えるため、売却後に発生する可能性のある建物の不具合や契約関連のトラブルに対して、明確な対応方針と手順を示せる会社を選びましょう。
専門家との連携体制が整っていることで、複雑な法的問題や税務相談にも迅速に対応できます。
安心できる取引のためにも、これらの体制が整った不動産会社を優先的に検討することをおすすめします。
5. 売却後のアフターフォローの質
マンション売却後のトラブル対応や相談サービスは、取引の安心感を大きく左右する要素です。
信頼できる不動産会社は、売却完了後も継続的なサポート体制を整えています。
以下の3つの観点から、アフターフォローの質を評価することをおすすめします。
- 売却後1年間の定期連絡と無料相談窓口の設置
- 引き渡し後の不具合に対する補償制度の具体的な適用範囲
- 確定申告や住宅ローン返済計画の専門家相談サービス
特に重要なのは、トラブル発生時の対応体制です。
瑕疵担保責任保険への加入状況や補償内容を事前に確認し、具体的な対応がされているかどうかをチェックしましょう。
また、次の住まい探しのサポートや税務相談など、売主側の新生活に関わる総合的なアドバイスができる体制も重要な判断基準となります。
顧客満足度の高い不動産会社は、売却後も継続的な関係構築を重視し、きめ細かなフォローアップを行っています。
長期的な視点での支援体制が整っているかどうかも、業者選定の際の重要なポイントとなるでしょう。
ポイントを理解してマンション売却を成功させよう
マンション売却を成功させるには、適正価格の設定と信頼できる不動産会社の選定が重要です。
不動産会社を探す際は、ぜひ株式会社じげんの運営する「イエイ」の一括査定をご利用ください。
物件情報等を入力するだけで、複数の不動産会社に簡単に査定依頼することができます。
早期売却を実現するには、市場動向を把握し、売主の希望と買主のニーズのバランスを取ることがポイントとなります。
この記事では、売却までの流れと具体的なポイントを解説しました。
ぜひご自身の物件価値を見極め、ベストなタイミングで売却をご検討ください。