宅建業法とは、不動産の売買など宅建業を適正に行わせ土地や建物の取引を活発にするために宅建業法として作られた法律です。
この記事の目次
宅建業法
宅建業は大きなお金が動きます。買主が何も知らずに土地を買っても法律上、家を建てることが出来ない土地であれば買主はお金をドブに捨てることになります。 また脅迫などにより、家利益を上げようとする人がいないとも限りません。そのことから、 お客様が安心して不動産の取引が出来るように作られた法律でもあります。
では、この宅建業法はどのような目的で決められたのでしょうか? 簡単に言うと「高価な不動産が安心して取引される」ことを目的として定められた法律と言え、そのポイントは次の大きく分けて5つに分類されます。
宅建業法の5つの目的
1.宅地建物取引業務を適正に運営する
「宅地建物取引業務」とは、不動産の販売・仲介といった取引を 行う業務のことを指します。 宅建業法では、この業務を行う人に対して免許制度を採用することで、免許のない人は不動産の取引を禁止することを定めているのです。
自動車の免許と同じように宅建業の免許がない人が取引業務を行った場合、法律によって罰せられることになります。
2.宅地及び建物における取引を公正に行う
宅建業法では、不動産の取引を行う者は取引の関係者に対して公正でなければならないと定められています。 例えば、誇大広告を行うことが禁止されていたり、広告の開始時期などが制限されていたりします。
3.宅地建物取引業の健全な発達を促進する
不動産取引は様々な人が係わり様々な利益が係わってくる取引です。しかし、その取引における船頭役である宅建業者だけに利益が集中することは、大きな問題です。
そこで、宅建業法では取引を行う業者が受け取る報酬を制限したり情報の秘密保持、不動産に関する説明義務などを定めたりすることで、業界が健全に発展することを促しているのです。
4.購入者等の利益を保護する
前述の通り、不動産の売買をして利益を得るということは売る側だけでなく買う側にも大きなリスクがあります。 もし、少しでも思い違いのあるまま取引を行ってしまうと、売る側・買う側のどちらか、もしくは双方が取引で得るはずだった利益を失ってしまうことにもなりかねないのです。
こうした背景を受け宅建業法では、不動産の購入者やそれに関係する人達の「利益保護」を大きな目的のひとつとして制定しているのです。
5.宅地及び建物の流通を円滑化する
不動産取引は大きな額のお金が動く取引です。ですので、その手続きや契約などはどうしても複雑な形になります。宅建業法では、そういった取引における橋渡しを適切に行うことで市場にある不動産の流れを止めることなく、取引を活発化させるという狙いがあるのです。
まとめ
宅建業法を5つのポイントに分けて説明しましたが、いずれにしても宅建業法の目指す所とは“大きな買い物である不動産が適切に取引され、購入者が損害を受けないようにする”という点だと考えられます。
これら宅建業法の目的を理解し、今後の不動産購入・不動産売却に臨んでください。