「マンションを売却したいけれど、築年数が古くいくらで売れるか心配・・・」
「築年数の古いマンションでも、高値で売却できるの・・・?」
そんな風に悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
築年数が古いマンションだと、いくらで売れるのか、また少しでも高値で売却したいと思う方も多いと思います。
そこで、今回は築年数が古いマンションの、おすすめの売却時期や少しでも高く売却する方法をご紹介していきます。
この記事の目次
マンションの築年数と売却価格の関係について
マンションの築年数がどのくらい経過すると、売却価格にも影響が出てくるのでしょうか?
ここでは、築年数と売却価格の関係について解説していきます。
中古マンションの築年数ごとの売却平均価格 単位:価格(万円)
|
~築5年 |
~築10年 |
~築15年 |
~築20年 |
~築25年 |
~築30年 |
築30年~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|
東京都 |
7.107 |
6.505 |
6.053 |
5.664 |
5.110 |
3.459 |
2.791 |
埼玉県 |
4.302 |
3.902 |
3.338 |
3.315 |
2.756 |
1.873 |
1.207 |
千葉県 |
4.319 |
3.781 |
3.531 |
3.260 |
2.630 |
1.752 |
1.145 |
神奈川県 |
5.546 |
4.694 |
4.624 |
4.069 |
3.351 |
2.127 |
1.685 |
参照:REINS TOPIC(首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯成約状況)
中古マンションの築年数ごとの売却平均価格をみると、築年数が経過するごとに、マンションの売却価格も減少しています。
これは、建物の経年劣化が影響しています。
年数が経過すればする程、建物の劣化も増えてくるので、売却価格も減少してしまうのです。
また、築25年が経過すると、大体資産価値が半分になる事が分かります。
それぞれ、平均してどのくらい売却価格が減少したのかというと、
- 5~10年:1,196万
- 10~15年:334万
- 15~20年:3,095万
- 20~25年:615万
- 25~30年:1,159万
- 30~30年以降:595万
特に、5〜10年目の時期と、15〜20年目の時期は急激に資産価値が下がっている事が分かります。
築年数が古いマンションでさらに価格が下落しやすいマンション
築年数が古いマンションは、売却価格も下落してしまいますが、さらに
価格が下落しやすいマンションとは、どのようなマンションでしょうか?
特に価格が下落しやすいマンションは
- 駅やバス停から遠い、利便性の低いマンション
- 世帯数が多い大規模マンション
- 管理費や修繕費が高い
- 個性的なマンションの間取り
まず、マンションは第一に立地です。立地が悪ければ、高く売るのは困難です。
そして世帯数の多い大規模マンションは要注意です。
なぜなら、単純に世帯数が多いということは、それだけマンションを売ろうと考えている人が多いため、買い手より売り手が多い状態になり、売れにくくなります。
さらに大規模マンションの場合は、上層階の方が人気が高くなるので、下層階は売れにくいです。
また、戸建てと違い、マンションには管理費と修繕費がかかりますから、築年数が古くて、管理費・修繕費の高いマンションはかなり売れにくくなります。
さらに、マンション購入時に「変わった間取りで気に入った!」
あるいは「壁を取り除くリフォームを行った!」
という、個性的な間取りのマンションは売れにくくなります。
高く売れるマンションとは、平均的な間取りのマンションです。
個性的なデザインの間取りは買い手がつきにくいのです。
マンションの売却時期はいつがおすすめ?
中古マンションの場合、築年数によって売却価格が異なってくるという事は、ご紹介しましたが、では、マンションの売り時はいつがおすすめなのでしょうか?
ここでは、おすすめのマンションの売却時期についてご紹介します。
築15〜25年がおすすめ
マンション売却には、築15〜25年がおすすめと言えます。
その理由としては、主に2つほどあります。
- ローン残高よりも売却価格の方が高くなるから
- 住宅ローン控除を受けられる期間だから
一番の大きな理由として、「ローン残高よりも、売却価格の方が高くなるから」という事があげられます。
マンションを売却する際は、住宅ローンの残債についても考えなくてはなりません。
もし、住宅ローンの残高より、マンションの売却価格の方が安くなった場合は、残りの不足分を支払う必要があります。
しかし、大体築15年が経過すると、ローン残高よりも売却価格の方が高くなる事が多いのです。
また、もう一つの理由としては、「住宅ローンの控除を受けられる期間だから」というのがあげられます。
住宅ローンがある場合に、所得税が控除される「住宅ローン控除」というのがありますが、この「住宅ローン控除」を受けられるのは、築25年までの物件という決まりがあります。
その為、買主も築25年以内の物件を探す人が多くなるのです。
築10~15年もおすすめ
築10〜15年目もマンション売却にはおすすめの時期と言えます。
その理由としては、
- ほどほどに綺麗で新しさがあるので売れやすい
- 設備が最新と大差がない
- リフォームを行う必要がない
- 品確法の保証がある
一番の大きな理由としては、築10〜15年目は、まだそんなに経年劣化も進んでいなく、設備に関しても最新のマンションとさほど大差はなく、綺麗で新しいという印象があるため、売りやすいという事があげられます。
それに伴い、売却時のリフォームなども考える必要もありません。
さらに、築10年目までは品確法の保証があるため、10年以内に売ってしまうのは、少しもったないないという理由もあります。
品確法とは
品確法とは、住宅の品質確保の促進等に関する法律の事。
新築マンションを購入した人は、10年間はマンションの性能に著しく問題がある場合や、成果に支障をきたす欠陥があった場合は、売主に対して、修繕を請求する事が出来る。
築0~5年目は売れやすいとは限らない
反対に、築0〜5年目というのは、経年劣化もまだ、ほとんど無いため、売れやすいと感じる人が多いかも知れません。
ですが、5年目以内となると、売却価格も高くなる事から、必ずしも、築年数が浅いからといって売れやすいとは限らないのです。
築年数が経っているマンションを少しでも高く売る方法
マンションには地域の相場というものが存在するため、値下げを行い、相場の価格より売却価格を下げれば必ず売れます。
早く売る事を目的においた場合、値下げをすればよいのです。
ただし、ほとんどの方は「多少時間がかかっても、相場以上でマンションを売却したい」と思うのではないでしょうか?
そこでここでは、築年数が経っているマンションでも相場より少し高く売却するための方法を紹介いたします。
築年数の古いマンションを売るための基本戦略は下記の3つになります。
- 納得する価格で買いたい方が出るまで売らない
- 売れるまで1年以上でも待つ
- 不動産業者と信頼関係を築く
待ちが基本となるのは、築年数20年を超えたマンションになると、あまり値が下がりません。
ですから売れるのが1年後か2年後であっても相場に変わりがないのです。
そのため、築年数の経っているマンションの売却の基本は待ちなのです。
では、この3つの基本戦略に従って、具体的に説明していきます。
納得する売手が見つかるまで待つ!
築浅のマンションを売る場合は、早く売ることが高く売ることにつながります。
なぜなら、上記でも紹介した通り、築年数が経過する程 、マンションの価値も下がってしまうからです。
しかし、築年数の古いマンションを売り手が見つかるまで待たなくてはいけません。
この戦略を強く意識しないと、半年後には 不動産業者から値下げをした方がいいと言われ、値下げをしてしまう方も多くいるかも知れません。
ですから最初から「早くても1年はかかるだろう」と思ってください
不動産業者は、仲介手数料が取れればいいので「やはり値下げしないと買い手が見つかりませんよ!」と必ず言ってきますが「いえ、私は2000万円でないと売る気はないです」と強い意志を持ちましょう。
ただし、相場というものがありますので、例えば周辺地域の相場よりも100万も高いと、売れるのは難しくなるでしょうから、値段設定は、相場より50万円~80万円くらいの高い値段を上限にしましょう。
また、どんな良い買い手でも、値段交渉が絶対にはいりますから、それも念頭に入れた価格を設定します。
マンションに弱い不動産業者を選ばないこと
マンション売買に強い不動産業者の特徴は一つあります。それは古い不動産業者ではないことです。不動産業者には大きくわけて4つの分野があります。
◆不動産業者の4つの強み
- 賃貸管理メインの業者 (マンション高くは売れない。)
- 賃貸客付メインの業者 (マンション高くは売れない。)
- 仲介の売りがメインの業者(売れそう!)
※仲介の買いがメインの業者はあまりいません。 - 仲介と売買い両方がメイン(売れそう!)
マンションが高く売れる強みの会社は③と④です。
マンション売却において、間違って①と②に媒介契約を結んでしまうと、マンションを高く売ることは難しいでしょう。
では具体的に①と②はどのような業者なのでしょうか?
例えば駅前に昔から、あるいかにも「古い不動産屋さん」があると思いますが、こういった業者はマンション売買に弱いのです。
なぜならそういった古いまちの不動産業者は管理がメインだったり、年に数回の地元の大地主の不動産売買の仲介手数料だけで、経営が成り立っているのです。
ですから、こういった不動産屋さんは、地元に古くからあるような業者が多いため、そういった業者は避けましょう。ただし代替わりして、若い経営者の場合は、例外もあります。
不動産業者選びは、絶対にインターネットの一括査定サービスを使いましょう。
なぜならマンション売却の実績のある業者しか登録されていないので、そもそも解説した、マンション売却が苦手な業者はおとずれないからです。
大手よりも地域の不動産会社と専任媒介契約を結ぶ
一括査定サービスに申し込むと、システムが何社か紹介してくれます。その時選ぶ業者ですが、大手の業者と地域の不動産業者のどちらがいいのでしょうか?
大手の良いところは、集客力が強いところです。
では、悪いところはどんなところでしょうか?
それは顧客の囲い込みです。
囲い込みとは、買い手も売り手も、自分の会社で見つけることにより、双方から仲介手数料をもらう、いわゆる両手です。
法律では、囲い込みは禁止されていますが、残念ながら大手で囲い込みが横行しているのは事実です。
大手は集客力が高いため、自社で買い手と売り手の両方を見つけられるのです。
ですから、他の不動産業者から物件の照会が来ても「その物件、もう話が進んでいます」とウソをつかれるのです。
築年数が古いマンションで囲い込みが行われると、不動産業者から「古いマンションは値段を下げないと売れないです!」という説得が強くなる傾向があります。
築年数の古いマンションを高く売る基本戦略は「絶対値下げに応じない」ことと「こちらの設定した価格で買いたい客が出るまで待つ」という戦略をとることになります。
こういった観点からも大手は避けておいた方が無難です。
地域の不動産業者の良いところとは?
地域の不動産業者は、集客力は大手にかなわないものの、その地域の顧客リストを持っています。
また大手に比べれば囲い込みは少なく、不動産業者どうしが情報の交換を頻繁に行っています。
そこには地域の不動産業者同士の支えあいがありますから、それなりに買い手候補の情報も入ってきます。
ですから、築年数の古いマンションを相場より高く売るためには、理想の買い手が見つかるまで待つことが基本になります。
それまで信頼関係を築いて長く付き合える不動産業者と専任媒介契約を結ぶことです。
不動産業者と信頼関係を築くには?
ただでさえ売れにくい築年数の古いマンションです。
ですからすぐには買い手が見つかりません。そうなると不動産業者と長期的に付き合うことを念頭に入れます。
まずは一括査定サービスで、地域の不動産業者を数社選んで、その中で相性の良さそうな業者と専任媒介契約を結びましょう。
しかし、不動産業者も暇ではありません。媒介契約を結んでも、お客さんはたくさんいます。
でもカンタンな方法で、不動産業者があなたの物件に力を入れてくれる方法はあります。それはとにかく「レスポンスを早くすることです」
私がこの記事を書くために、代々木の知り合いの不動産業者に取材して聞いた事なのですが、
不動産業者「私たちにとって良いお客さんとは、レスポンスが早いお客さんです。良い物件であっても、連絡がかえってこなかったり、遅かったりすると、私たちも動きにくいのです。ですからレスポンスが早いお客さんに、力を入れていく傾向があるのです。」
ですから、不動産業者と信頼関係を作るには「レスポンスを早く」するだけで、対応がまったく変わってきます。
築年数が古いマンション売却のよくある質問
ここからは、築年数が古いマンションの売却についてよくある質問をまとめてみました。
ぜひ参考にしてみて下さいね。
築年数が経ちすぎている古いマンションの場合も価値は付く?
マンションは築年数が経っているほど、経年劣化により、その売却価格も減少するとお伝えしました。
では、築年数が経ちすぎている場合は、売却価格はどの様になるのでしょうか?
マンションは、築40年程経過すると、最終的には、ほとんどの場合、その土地の値段で取引される事になります。
マンションの場合、土地と建物それぞれに資産価値がありますが、土地に限っては、経年劣化の影響は無いので、築年数が古くなっても、土地の価格には影響がありません。
その為、マンションの建物部分に関してほとんど価値が無くなっても、最終的には土地の価格で取り引きされるため、築年数がどんなに経っても価値が全く付かないという事はないのです。
築年数が古いマンションはリフォームしたら売れやすくなる?
築年数が古いマンションの場合、少しでも売れやすくするために、リフォームをしてから、売却しようと考えている人もいるのではないでしょうか?
しかし、残念ながら、リフォームしたからといって必ずしも、売れるという訳ではないのです。
なぜなら、築年数が古いマンションは、他のマンションと比べても、比較的安い価格で購入する事が出来るからです。
その為、安い価格で購入し、自分好みの部屋にフルリノベーションしようと考える人も一定数います。
そういった買主からしたら、せっかく安い価格で購入できるマンションがリフォームされていれば、決め手に欠けてしまうかも知れません。
また、リフォームにお金をかけたからといって、築年数が古ければ、対して価格も上がる訳ではありません。
せっかく、リフォーム費用にお金をかけたのに、そんなに高値で売れなかったという事になってしまうかもしれません。
その為、築年数が古いからといって、やみくもにリフォームするのは、あまりおすすめではありません。
築年数が古いマンションを売却するまとめ
値段を下げない限り、築年数のたったマンションの売却はすぐに買い手がつきませんから、長期的に辛抱強く買い手を見つけることになります。
ですから不動産業者選びが一番重要なのです。
そして地域の優良な不動産業者を探す方法は、一括査定サービスがもっともカンタンです。
入力してカンタンな質問にこたえるだけで、入力後すぐに不動産業者が紹介されるシステムです。
そして一括査定サービスは、複数ありますが、加盟店が一番多いイエイが、有力な不動産業者を見つけられる可能性がもっとも高いです。
まずは不動産業者探しからはじめましょう。