この記事でわかること

  • 空き家の査定が無料でできる理由
  • 空き家の無料査定で用いられる方法や有料査定との違い
  • 空き家の無料査定を依頼する際の流れや査定後の流れ

空き家の価値を知るためには、まず最初に査定を受けるのが一般的です。

これから査定を依頼しようと思い、インターネットで空き家の査定のことを調べていると、「無料査定」という言葉を何度も目にしたことはありませんか?

無料と聞くと、手軽でお得な印象があり「すぐに依頼したい!」と思う方も多いでしょう。

しかし一方で、「本当に無料なのか?」「後々お金を請求されるのではないか。」と不安に感じる方も少なくありません。

本記事では、空き家の査定が無料でできる理由依頼する際の流れ有料査定との違いについて解説していきます。

これから解説する内容をしっかり理解し、安心して空き家の無料査定を依頼しましょう。

空き家の査定は本当に無料なのか?

空き家の査定は本当に無料なのかのイメージ

空き家の査定は、どの不動産会社に依頼しても基本的には無料でおこなうことができます。

無料と聞くと、お得である反面、何かデメリットもあるのではないかと心配になるかもしれません。

しかし、これには明確な理由があります。

その理由として、売買契約が成立した後に支払う「仲介手数料」が関係しているのです。

通常、空き家の売却を依頼する不動産会社を決めたら、不動産会社が空き家の買主を探すために売却活動をおこないます。

そして、買主が見つかり無事に売買が成立した際に、売主は不動産会社宛てに成功報酬という形で仲介手数料を支払うのです。

この仲介手数料は、不動産会社に売却を依頼して契約しない限り、発生することはありません。

そのため、不動産会社に売却を依頼してもらうために、まず売主にその会社のことを知ってもらう必要があります。

そこで、気軽に知ってもらうための手段として、無料査定が用いられているのです。

つまり、査定は不動産会社が自社に売却依頼してもらうためにおこなっている営業活動の一貫なのです。

そのため、査定を依頼した時点では費用がかかるということはありません。

空き家の無料査定で用いられる査定の方法

空き家の無料査定で用いられる査定の方法のイメージ

空き家の無料査定では、主に次の方法を用いて査定がおこなわれます。

  • 机上査定(簡易査定)
  • 訪問査定
  • AI査定

以下は、これらの査定方法の違いについてまとめた表です。

  特徴 精度 所要時間 こんな方におすすめ
机上査定(簡易査定) 直接物件を見ず、過去のデータなどを参考にして査定する方法 低い 即日~数日 大まかな空き家の売却価格が知りたい方
訪問査定 直接物件を見て、細かい箇所まで確認して査定する方法 高い 1~2週間 空き家の正確な売却価格が知りたい方
AI査定 物件情報をもとにAIが自動的に査定する方法 低い 数分 短時間で売却価格が知りたい方や匿名で依頼したい方

ここでは、各査定方法の詳しい内容について説明をします。

机上査定(簡易査定)

机上査定は、過去の物件のデータや近隣の取引事例、市場動向などを参考にして査定をおこなう方法です。

簡易査定と呼ばれることもあります。

売却を検討している物件の情報を電話やメール、またはインターネットで不動産会社に伝えるだけで、担当者が物件を訪れずに査定をおこなってくれます。

このため、査定結果は早くて即日、長くて数日以内に知ることができるのが特徴です。

ただし、細かい箇所まで直接確認するわけではないため、訪問査定と比較すると精度は低くなります。

このような特徴があることから、売却前に大まかな物件の価値を把握したい方におすすめの査定方法と言えるでしょう。

また、机上査定のより詳しい流れやメリット・デメリットについては、以下の記事で紹介しているので、こちらもぜひ確認してみてくださいね。

不動産の簡易査定の方法と流れ、かかる費用を徹底解説!

訪問査定

訪問査定とは、不動産会社の担当者が物件を直接訪れ、外観や内観、立地条件、周辺の環境などを確認して査定する方法のことです。

実際の広さや間取り、不具合の細かい点まで確認するため、机上査定に比べて、より精度の高い結果を得られるのが特徴です。

そのため、査定結果が出るまでに約12週間かかるため、すぐには結果を知ることはできません。

しかし、担当者と直接コミュニケーションがとれるため、相談できるのはもちろん、信頼できる会社かどうかも見極めることができます。

このような特徴から、訪問査定は本格的に売却を検討している方や、物件の価値を詳しく知りたい方におすすめの査定方法です。

AI査定

AI査定は、不動産会社に査定を依頼せずに、AIが物件情報を参考にして自動で査定をおこなう方法です。

インターネット上で物件の面積、構造、築年数、場所などの情報を入力すると、AIが自動で査定をおこないます。

これにより、数分で査定が完了します。

ただし、机上査定と同様に過去の成約データをもとにしているため、精度が低くなる傾向があります。

このような特徴から、AI査定は大まかな価格でもすぐに知りたい方におすすめの方法です。

不動産鑑定士による有料査定とは?

不動産鑑定士による有料査定のイメージ

査定は基本的に無料ですが、有料の査定も存在します。

無料査定は不動産会社に依頼することが一般的です。

一方で有料査定とは、「不動産鑑定士」という国家資格を持つ専門家に依頼します。

「有料の方が詳しい結果を得られるのでは?」と考えて、不動産鑑定士に空き家の査定を依頼しようと思うかもしれませんが、売却の際は無料査定で十分です。

なぜなら、有料査定は不動産の価値を客観的に評価する際に使われることが多いためです。

例えば、離婚や相続などによる財産分与や裁判の際に、不動産の価値を参考資料として提出するケースがあります。

そのような場合に、不動産鑑定士が有料査定をおこないます。

もちろん、売却目的での査定も可能ですが、費用が高額で、査定結果が出るまでに時間がかかる可能性があります。

空き家の価値が知りたいだけであれば、特別な事情がない限りは無料査定で良いでしょう。

また、無料査定と有料査定の特徴を表にまとめましたので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

  査定の依頼先 主な利用場面
無料査定 不動産会社

不動産売買をする際

有料査定 不動産鑑定士

相続や離婚における財産分与や裁判を起こす際

法人不動産取引をおこなう際

関連記事:不動産鑑定士の役割とは?専門家が分かりやすく説明

空き家の無料査定を依頼する流れ

空き家の無料査定を依頼する流れのイメージ

空き家の無料査定は、次の3つの手段で依頼をすることができます。

  • 不動産会社に直接依頼する
  • 不動産会社のホームページから依頼する
  • 不動産一括査定サービスを用いる

ここでは、これらの手段から査定を依頼する際の流れについて説明をしていきます。

あなたの進めやすい方法で無料査定を依頼しましょう。

不動産会社に直接依頼する

空き家の売却が初めての方や、売却に関する知識があまりない方は、不動産会社に直接訪問して査定を依頼するのがおすすめです。

不動産会社の担当者と直接話せるため、売却に関する不安が解消され、安心して査定やその後の流れを把握できます。

さらに、直接依頼することで、机上査定を飛ばして訪問査定を申し込むことも可能です。

ただし、不動産会社に直接訪問すると、状況によっては交通費がかかったり、必要以上に時間がかかったりなどデメリットもあります。

また、1社だけでなく複数の不動産会社に査定を依頼して比較したい場合、1社ごとに直接訪問するとなると、相当の時間と労力がかかってしまいます。

このように複数の業者と比較したい方や、手軽に査定を進めたい方には向きませんが、不安点を解消したうえで査定を進めたい方には向いていると言えるでしょう。

不動産会社のホームページから依頼する

最近では、不動産会社のホームページからも簡単に査定を申し込むことができます。

不動産会社のホームページにアクセスして、物件情報や申込者の連絡先などを入力するだけで、簡単に査定が申し込めます。

不動産会社によって入力項目は異なりますが、一般的に以下の情報を入力します。

  • 申込者の名前、住所、電話番号など
  • 物件の種別(一戸建、マンションなど)
  • 物件の所在地
  • 最寄り駅や徒歩分
  • 建物の名前や階数(マンションやアパートの場合)
  • 間取り
  • 築年数
  • 土地面積・建物面積・専有面積
  • 希望価格
  • 売却予定時期  など

これらの情報を入力して申し込むと、机上査定の場合は結果を待つだけです。

訪問査定を依頼する場合は、不動産会社の担当者と日程を調整し、後日直接査定を受けることになります。

ホームページから依頼すれば、いつでも気軽に申し込めるのが最大の特徴です。

ただし、依頼したい不動産会社が決まっていない場合は、まずは不動産会社を探す必要があります。

さらに、複数の業者に依頼する場合は、1社ずつ同じ情報を入力しなければならず、手間がかかってしまいます。

もし「この不動産会社に依頼したい。」と決めている場合は、非常に便利な方法ですので、ぜひ活用してみましょう。

不動産一括査定サービスを用いる

空き家売却を検討している方の中には、「査定を依頼したい不動産会社が決まっていない。」「複数の業者に査定を依頼したい。」と考える方もいるでしょう。

そのような方におすすめなのが「不動産一括査定サービス」です。

不動産一括査定サービスとは、物件情報や申込者の連絡先を一度入力するだけで、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できるサービスです。

査定価格だけではなく、不動産会社の特徴や担当者の対応も比較できるため、信頼できる不動産会社を見つけやすいのが特徴です。

ここでは当サイトが提供する不動産一括査定サービスの「イエイ」の使い方について簡単に説明します。

【イエイでの一括査定の大まかな流れ】

イエイの一括査定かんたん3ステップ ステップ1 不動産情報・連絡先を入力 ステップ2 不動産会社を選んで一括査定依頼 ステップ3 査定結果を比較

「イエイ」では、まず査定を依頼したい物件情報と申込者情報をホームページ上に入力します。

主な入力項目は次の通りです。

  • 物件の住所
  • 物件の種別(一戸建、マンションなど)
  • 物件の状況(居住中、空室など)
  • 名義人
  • 築年数
  • 部屋数(2LDK、4DKなど)
  • 依頼の理由(住み替え、相続など)
  • 売却時期
  • 土地面積
  • 階数
  • 居住人数
  • 物件のゆとり
  • 建物の敷地占有率
  • 申込者の個人情報

これらの情報を入力して送信するだけで、複数の不動産会社に査定を依頼することができます。

入力した情報をもとに不動産会社が査定を進め、後日申込者様宛てに査定結果が送られてきます。

送られてきた結果をもとに、査定価格や不動産会社の特徴、担当者の対応などを比較して、あなたが信頼できると思える不動産会社を選びましょう。

不動産一括査定サービスを利用すれば、複数の不動産会社に直接訪問したり、個別に依頼したりする手間を省けるため、効率良く査定を進められます。

誰でも簡単に利用できるので、空き家の査定を依頼する際は、ぜひ活用してみてくださいね。

空き家査定後の売却までの流れ

空き家査定後の売却までの流れのイメージ

空き家の査定をおこない、依頼する不動産会社を決めたら、次の流れに沿って売却を進めていきます。

  1. 売却を依頼する不動産会社と媒介契約を締結する
  2. 不動産会社が売却活動をおこなう
  3. 買主と不動産会社が売買契約を締結する
  4. 不動産の引き渡し・決済をおこなう
  5. 確定申告をおこなう(利益が発生した場合や特例を利用する場合)

売却をスムーズに進めるためにも、これらの基本的な流れを理解しておきましょう。

さらに詳しい売却手順については、以下の記事で解説しているのでこちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

空き家を売却する方法とは?流れや注意点をわかりやすく解説!

空き家の無料査定を依頼する際の5つの注意点

空き家の無料査定を依頼する際の5つの注意点のイメージ

空き家の無料査定を依頼する際は、次の5つの点に注意しながら進めることが大切です。

  • 査定前に自分でも相場を調べておく
  • あまりにも高額を提示してくる業者には注意する
  • 空き家の状態によっては査定価格がかなり低くなる
  • 複数の不動産会社に査定を依頼するのがおすすめ
  • 業者によってはしつこく営業してくることもある

安心して無料査定を依頼するためにも、必ず把握するようにしましょう。

査定前に自分でも相場を調べておく

空き家の無料査定を依頼する前に、自分でも相場を調べておくことが大切です。

事前に調べておくことで、実際に査定をしてもらった際に査定額が妥当かどうか判断しやすくなります。

そうすることで、あまりにも高い査定額を提示している業者などを判別しやすくなり、どの不動産会社と契約すべきか決めやすくなるでしょう。

空き家の相場は、以下の方法を使うことで自分でも簡単に調べることができます。

これらの媒体を利用して、売却したい空き家と立地や築年数、広さが似ている物件の情報を参考にすれば、大まかな相場を把握することが可能です。

どの媒体もいつでも無料で利用することができるので、査定前に一度確認しておきましょう。

また、空き家の売却相場の詳しい調べ方については、以下の記事でも紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

空き家買取の相場はいくら?調べ方や賢く売却するポイントを徹底紹介!

あまりにも高額を提示してくる業者には注意する

不動産会社に査定を依頼すると、相場価格よりも高い査定額を提示してくる業者も中には存在します。

高い査定額を提示してくれると、一見魅力的に感じるかもしれませんが、査定額だけで選んでしまうのは危険です。

理由として、媒介契約を結んだ後に、売却が始まると値下げを要求してくる業者もいるからです。

こうした業者との契約を避けるには、前述した通り事前に相場を調べることに加えて、その査定額になった根拠を確認することも重要です。

具体的には、以下の点を不動産会社に確認しましょう。

  • 過去に同様の物件の売却実績があるか
  • どんな層の顧客がターゲットとしているか
  • どのような方法で宣伝をおこなう予定か

これらの点を確認することで、不動産会社が提示した査定額が本当に妥当なのか判断する材料になります。

あまりにも高い査定額を提示された場合、そのまま受け入れずに、一度慎重に確認するようにしましょう。

空き家の状態によっては査定価格がかなり低くなる

もともと高い金額で購入した物件であっても、売却時には必ずしも高い金額で売れるとは限りません。

例えば、老朽化が進んで状態が悪くなっている空き家や、室内がごみ屋敷のように荒れている空き家を購入したいと思う人は少ないですよね。

そのため、こうした状態の空き家は、査定額がかなり低くなってしまう可能性があります。

場合によっては、空き家の状態次第で査定額が10万20万円程度の安価になることもありますので、事前にそのリスクを理解しておくことが大切です。

複数の不動産会社に査定を依頼するのがおすすめ

空き家の査定額は、不動産会社によって大きく異なることがあります。

損失を避け、効率良く不動産会社を探すためには、複数の業者に査定を依頼することが重要です。

ただし、あまり多くの業者に依頼すると、比較に時間がかかってしまうため、目安として23社に依頼するのが良いでしょう。

また、さらに効率良く査定を依頼したいと考えているのであれば、不動産一括査定サービスの利用がおすすめです。

当サイトが提供する不動産一括査定サービス「イエイ」では、物件情報や申込者様の情報を一度入力するだけで、複数の不動産会社から査定を受けることが可能です。

依頼したい不動産会社が決まってない方や、信頼できる担当者を見つけたい方は、ぜひ一度「イエイ」を利用してみてくださいね。

業者によってはしつこく営業してくることもある

空き家の査定を依頼した不動産会社の中には、媒介契約を結ばせるためにしつこく営業してくる業者も存在します。

これはどのような業界にも一定数存在するため、「そういうものだ。」と割り切って対応するのが賢明です。

しかし、あまりにもしつこい場合には、対応するのが面倒だと感じることもあるでしょう。

そのような場合、無視するのではなく、メールなどでしっかりと断りの意思を伝えることが重要です。

また、不動産一括査定サービスを利用して査定を依頼した場合は、サービスの運営元に相談し、該当業者に対処してもらうことも効果的です。

当社が提供する不動産一括査定サービス「イエイ」では、サポートデスクの相談員が不動産会社へ代行連絡する「お断り代行」を実施しています。

しつこい営業で困っている場合は、こういったサービスを活用し、ストレスなく対応できるようにしましょう。

【まとめ】無料査定をして信頼できる不動産会社を見つけよう

無料査定を依頼して信頼できる不動産会社を見つけようのイメージ

空き家の無料査定は、決して怪しいものではありません。

不動産会社が自社のことを知ってもらい、売却依頼をしてもらうための営業活動の一貫です。

そして、査定を依頼した不動産会社と必ず契約する必要はありません。

複数の不動産会社に査定を依頼することも可能で、どの不動産会社に依頼しても無料で対応してもらえます。

大切なのは、あなたが「この不動産会社なら安心して任せられる。」と思える不動産会社を見つけることです。

また、「どの不動産会社に査定を依頼すればいいかわからない。」「もっと簡単に複数の業者を比較したい。」と感じているのなら、不動産一括査定サービスを利用するのもおすすめです。

不動産一括査定サービスでは、物件情報を一度入力するだけで、複数の業者に一斉に査定を依頼することができます。

また、査定額だけでなく、不動産会社の特徴や担当者の対応や人柄まで比較することができるため、信頼できるパートナーを見つけやすいのも大きなメリットです。

当サイトが提供している「イエイ」では、1700社以上の優良業者と提携しているため、あなたに最適な不動産会社と巡り合うチャンスが広がります。

ぜひ利用してみてくださいね。