家の査定とは?事前準備、依頼時の注意点や伝えるべきことを解説

家を売りたいと思ったら、まずは査定を依頼してみましょう。家は高額な資産であるため、思い立ったからといって即座に売れるものではありません。家の査定を受ける際の準備や、依頼時に伝えておくべきこと、不動産会社の選び方などを解説します。

家の査定とは、物件や土地の売却金額の目安を算出してもらうこと

家の査定とは、不動産会社に依頼して、物件や土地の売却見込み額を算出してもらうことです。
不動産の評価額は、固定資産税の通知書などにも記載されています。しかし、固定資産税の計算に利用される評価額と、実際に家を売却した際の価格には大きな違いがあり、不動産会社の査定を受けることで、売却金額の目安がわかります。

ただし、査定額はあくまでも目安であり、最終的な物件の売り出し価格は売主自身が決めることです。とはいえ、査定額が2,000万円だった物件を3,000万円で売りに出したとしても、買主が見つかる可能性は低いでしょう。逆に、1,000万円で売りに出せばすぐに売れるかもしれませんが、もっと高い価格で売れる可能性もあります。
家を売却する前に査定を受けることで、こうした乖離をなくし、できるだけ高額かつ現実的な価格で売却しやすくなるのです。

特に家を売却して買い替える場合は、売却金額が新居の予算に直結することもあるはずです。また、住宅ローンの残債をすべて返済できるかどうかを事前に確認しておく必要もあります。このため、できるだけ正確な査定を受け、希望に合った価格やタイミングでの売却を目指すべきなのです。

家の査定を受ける前に準備しておくべきこと

査定は、家の価値を見積もってもらうために依頼するものです。すべてを不動産会社任せにするのではなく、できるだけ正確な金額が算出できるようにあらかじめ準備をしておくことが大切です。
ここでは、家の査定を受ける前に準備しておくべきことについて説明します。

家を売りたい時期と希望金額を決める

家の査定を受ける前に、家を売りたい時期と希望の金額を決めておく必要があります。
売りたい時期や金額を決められない方もいるかもしれません。しかし、多少安くても急いで売りたい場合と、時間がかかっても希望の金額で買主を探したい場合では、不動産会社の営業手法も変わります。
「新しい家の購入費用に今の持ち家の売却金額をあてたいので、それまでに売却したい」「住宅ローンの残債以上の金額で売れないと困る」など、それぞれの売却に関する条件があるはずです。査定を受ける前に、あらかじめ条件を決めておくことが大切です。

なお、不動産相場どおりの価格の家の標準的な販売期間は、3ヵ月を目安と考えると良いでしょう。また、販売だけではなく売買契約が締結されてから引き渡しまでには、1ヵ月前後かかるのが一般的です。
例えば、4月上旬に引越しをしたいのであれば、11月から12月頃には販売を開始することになります。その前に査定を受け、契約する不動産会社を選定するとなると、9月下旬から10月上旬には動き出したほうが良いということになります。

リフォームの履歴をまとめる

リフォームをしたことがある場合は、リフォームした時期や場所などの履歴をまとめておく必要があります。水回りや耐震工事、外壁、屋根、内装などのリフォームの履歴は、家を売る際の重要なポイントです。買主としては、手入れされていない家よりも定期的にメンテナンスされている家のほうが、好印象を持ちやすいものです。特に戸建ての場合、外壁や屋根のリフォームの履歴の有無は、買主が重視するポイントだといえます。今後家を売却する予定がある方は、あらかじめ家のリフォームの記録簿を作っておくと売却時に便利です。

住宅ローン残高がわかる書類などを用意する

住宅ローンが残っている家を売却したい方は、住宅ローン残高がわかる書類を用意しておきましょう。家を売却する際は、売却前に必ず住宅ローンを完済して、ローンの担保となっていた抵当権を外す必要があるからです。通常は、残高以上の金額で売却して、その売却金額をあてて完済することを目指します。
住宅ローンの残高は、金融機関から送られてくる返済予定表や、住宅ローンを組んでいる銀行のネットバンキング画面などで確認できます。メモではなく、金融機関が発行した書類や、ネットバンキングの画面を印刷したものを用意しておくと安心です。

家を購入したときの書類を用意する

査定を受ける前には、家を購入した際に不動産会社や建築会社から渡された書類をあらかじめ用意しておきましょう。家の購入時に渡された資料の内容も、査定結果に影響してくるからです。
場合によっては、不動産会社側から、用意しておいてほしい書類を事前に知らされることもあります。しかし、書類がないと査定が受けられないというわけではありません。基本的には不動産会社の案内に従い、見つからない書類があるときは、正直に見つからないと伝えれば問題ありません。
査定時に用意しておきたい書類は、次のとおりです。

■査定時に用意しておきたい書類

戸建て   マンション
・本人確認書類
・固定資産税納税通知書(直近のもの)
・土地の実測図(契約当時)
・土地の境界が確認できる資料
・越境の覚書(作成していない場合は不要)
・建物の図面
・その他間取りのわかるもの
・建築確認申請書および建築確認済証
・検査済証
・契約当時の売買契約書・重要事項説明書
・本人確認書類
・固定資産税納税通知書(直近のもの)
・購入した際のパンフレット
・マンションの管理規約
・マンションの使用細則
・契約当時の売買契約書・重要事項説明書

 

土地の境界を確認する

戸建てを売る場合には、事前に土地の境界を確認することも必要です。
売却の際に土地の境界が明確になっている物件であれば問題ありませんが、中には、境界が未確定な場合もあります。隣との境界が未確定な土地は売却が困難なため、隣の地主と相談して境界を確定させておくのが良いでしょう。
査定時に境界が未確定な場合は、その旨を不動産会社に伝えてください。なお、土地の利用履歴もわかるのであれば、伝えておくのがおすすめです。土壌汚染などがあった場合、査定に影響することがあります。

査定を受ける不動産会社の選び方

家の査定を行っている不動産会社はたくさんあります。しかし、不動産会社ならどこでも同じように査定をしてくれるとは限りません。実際に査定を受ける不動産会社を選ぶためのポイントを2つ紹介します。

不動産会社は安易に決めない

査定を依頼する不動産会社は、安易に決めないことが大切です。闇雲に選んでしまうと、悪質な不動産会社を選んでしまう可能性もあります。
そのため、実際に査定を依頼する際には、信用できる大手の不動産会社や、地元の相場に詳しい地域の不動産会社などの中から選びましょう。どう選んだらいいかわからないときは、あらかじめ不動産会社を厳選している一括査定サイトに依頼するのもおすすめです。

複数の不動産会社に依頼する

1社にしか査定を依頼しないと、それが安いのか高いのか判断することができないため、複数の不動産会社に依頼をするようにしましょう。複数の不動産会社の査定を比較することで、それぞれの査定額や対応の特徴などが見えてきます。また、数社の見積もりを合わせて確認することで、売却できそうな金額の目安がわかります。
複数の不動産会社に依頼すると断るのが面倒と感じるかもしれませんが、後悔しない不動産会社選びのためにも、比較検討が大切です。一括査定サービスを利用すれば、手軽に複数の不動産会社に査定依頼ができるため、積極的に活用することをおすすめします。セカイエ株式会社が運営する「イエイ」内の不動産一括サービスなら、中立の相談窓口やフォロー、不動産会社へのお断り代行サービスなどがあるので安心です。

家の査定を受ける際に伝えるべきこと

家の査定を受ける際は、できるだけ多くの情報を不動産会社に渡すことが大切です。不動産会社へ伝えるべき情報について具体的に説明します。

売却時期などの希望

物件の売却時期や売却価格といった希望は、伝えなければならない情報のうちのひとつです。査定を受ける方の中には「とりあえず物件の今の価値が知りたい」という方もいれば「住み替えを考えているのでできるだけ早く売りたい」という方もいます。
例えば「住宅ローンの残債が完済できるなら売却を検討する」というような場合でも、それを事前に伝えておかないと、希望に合わない案内をされてしまう可能性があります。そのため、希望は正直に伝えるようにしましょう。

家のセールスポイント

家のセールスポイントを事前に不動産会社に伝えておくことで、不動産会社は不動産の価値を判断しやすくなります。ただし、セールスポイントといっても「使いやすい」「間取りが便利」といった個人的な感想や、現地調査でわかる情報のことではありません。あくまで、売却時に買主に対してアピールできる点を伝えなければなりません。
例えば、古い住宅でも、耐震工事を行っており、かつ基準を満たすことの証明書がある場合には、そのことを伝えましょう。また、大手ハウスメーカーでは定期的に家の点検を行うシステムになっている場合があります。そのような点検の有無やメンテナンスについても、あらかじめ伝えておくのがおすすめです。

故障などの不具合

セールスポイントとは反対に、設備の故障や不具合がある場合も、正直に伝える必要があります。査定は、あくまでも物件の価値を算出するための行為です。不具合を隠して高い査定を出してもらったとしても、実際に売却する際まで隠し通すことはできません。そうなれば、結局売却価格が安くなってしまう可能性があるでしょう。
最初から包み隠さず情報を伝えて、正確な査定額を出してもらうことが大切です。

家の査定は不動産会社の選定が大切

家の査定を受けた後は、査定を依頼した不動産会社の中から実際に契約する不動産会社を選ぶのが一般的です。家の査定を受けることで、査定額がわかるだけでなく、大切な家を安心して任せられるパートナーを見つけることもできるでしょう。納得のいく価格での売却や、トラブルのないスムーズな売却を目指すのであれば、複数の不動産会社に一括で査定依頼をするのがおすすめです。

セカイエ株式会社が運営する「イエイ」では、不動産一括査定サービスを行っています。所有している物件のタイプや場所などの必要ないくつかの情報を入力するだけで、全国1,700社以上の優良不動産会社が算出する売却金額を比較でき、わずか60秒で最大6社に依頼することが可能です。

家の売却をお考えの方は、まずは「イエイ」の不動産一括査定サービスを利用することで、売却を成功に導いてくれる最良のパートナーを見つけましょう。

イエイの不動産一括査定サービス