初めての内覧会には、様々な疑問や不安が生じるものです。今回は、内覧会によるくある「6つの疑問」と内覧会前に押さえておくべき「8つのコツ」をご紹介します。
この記事の目次
内覧会でよくある6つの疑問
疑問①床やドアに傷がある場合、隠すべき?
大きな傷がある箇所は、隠しても後にトラブルに発展したり、契約直前に気づいてキャンセルされかねません。
大きな傷は隠したりせず、場所と引き渡すまでに修繕することをはっきり伝えましょう。不動産業者もフォローしてくれます。
ただ、キズが原因で購入希望者が現れないようだと感じた場合は、早急修繕してしまいましょう。10万円ほどで直せます。
フローリング張り替えの費用相場
施工場所 | 部屋の広さ | 価格 |
---|---|---|
リビング・寝室 | 6帖(10㎡) | 10万円 |
トイレ | 1帖(2㎡) | 5万円 |
キッチン | 4帖(7㎡) | 7万円 |
洗面所 | 3帖(5㎡) | 5万円 |
玄関・廊下 | 4帖(7㎡) | 7万円 |
畳から洋室へ張替え | 6帖(10㎡) | 15万円 |
傷を隠して販売する行為はトラブルのもとです。内覧者に隠してはいけません。
疑問②内覧者にサクラがいるって本当?
本当です。サクラの内覧者を、不動産業者が用意するケースです。
よくあるケースは、さも物件探し中の顧客を抱えていると見せかけたチラシを使い、売主にその不動産業者と「専任媒介契約」させるのです。不動産業者の目的はここにあります。その後、売主の希望額で販売を開始しますが、そこにサクラを仕込み販売活動しているかのように、装うのです。
また、本来探している地域やマンションと全然違う層のお客さんを、不動産業者が強引に内覧させているケースも、ある意味サクラと言えます。これでは、当然売れません。
そこで、不動産業者は値下げを提案してきます。最終的には、売主にとって不本意な価格でマンションを手放すことになります。
万が一、このような不動産業者と契約してしまった場合、専属媒介契約の期限は3ヶ月間ですので、3か月後に解約を申し出ましょう。
疑問③お茶は出した方がいいのですか?
お茶は不要です。見学者もお茶をだされると、逆に落ち着いてみることはできません。内覧会に来る人の目的は、物件の確認です。納得するまで物件の隅々をチェックしたいのです。
そのため、お茶など出されると売主に気を使って物件を納得するまで確認できす、お茶を出すという善意が、見学者にとっては余計なお世話になってしまいます。
ここは、不動産業者にまかせてしまいましょう。
ただ、見学者が物件に興味があり、1時間以上も不動産業者やあなたと会話をするようであれば、さりげなくお茶を出すのはいいかもしれません。
疑問④内覧中、見学者に常に同行した方がいいのか?
不動産業者に任せ、内覧者の好きなように部屋を見てもらいましょう。
ただ、勝手に見られることが不安な人もいると思いますので、案内というよりは内覧者から二歩下がり、ついていくという形にとどめ、内覧者が質問してきたときに回答できるようにしましょう。
もし、不動産業者を全面的に信頼でき不安がないのであれば、完全に不動産業者にまかせてしまいましょう。その方が、自由に物件をチェックすることができるため、見学者にとってもメリットです。
疑問⑤内覧中、娘や息子は普通に家で生活させてもいいか?
内覧中は、案内をする自身と不動産業者を除き、家族全員外に出てもらいましょう。できれば不動産業者だけにまかせるのが一番ベストです。
気兼ねすることなく家の中を見て回りたいところに、家族が普通に生活していたのでは、内覧者は購入する気をなくしてしまいます。
疑問⑥内覧会の時間はどれくらいかかるのですか?
内覧会にかかる時間は、人によってかわりますが、30分~2時間程です。
興味のない人ほど早く終わり、興味があり入念にチェックする人や、業者を同行してくる人は2時間以上かかるケースもあります。
それでは、内覧会のコツについてです。
内覧会の8つのコツ(見学者がよくみるポイント)
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どれも基本的なことばかりです。
整理整頓が嫌いな人にとっては大変かもしれませんが、内覧会はマンションが売れるかのキーポイントになります。いずれマンションを売却するのであれば、これを機に不要なものなどを廃棄して内覧会までにすっきりさせておきましょう。
また、マンションの共用部の気づかいも忘れてはいけません。いくら部屋が綺麗であっても、見学者が一番最初に接するのは、マンションのエントランスです。事前に確認して、ごみなどが落ちていないか確認しましょう。
ポスト付近にはチラシが散乱している日があり、見学者がそれを見た際、管理が行き届いていないマンションなのかと疑問を持つかもしれません。管理会社にまかせず、せめて内覧の日だけでも、ゴミを拾いましょう。
内覧会で質問されたらアピールのチャンス!
内覧会でマンション購入を検討していると、マンションの事や周辺近所の事を聞かれることがあります。あらかじめ下記の質問には答えられるようにしておきましょう。
※内覧に同行した場合や居住中の場合です。
内覧者の質問1:「なんでこのマンションを売るのですか?」
この質問は、内覧者にとって大切な質問です。この質問の答えを、前もって準備しておかなければ内覧者が不安を覚えることになります。
この質問が意図するところは、「このマンションに悪い要素があるから、マンションを売るのか」ということです。
たとえば、マンション売却理由の一つが、壁の薄さだとします。このような、自分が不利になる理由を言う必要はありませんので、答えられる違う理由を、しっかり準備しておきましょう。マンション売却の理由は、一つではないはずです。
内覧者の質問2:「この辺は静かですか?」「夜は静かですか?」
静かならば問題ありませんが、もし少しでも騒がしいのであれば、どこでも同じだという話を交えながら共感を促す感じで答えてみるのがいいかもしれません。
ポイントはモジモジせず、サラッと答え、相手に不信感を与えるような話し方をしないことです。
内覧者の質問3:「いくら値引きしてくれますか?」
相手がダイレクトな人の場合、いきなりこんなことを聞いてきます。そんな時は、検討してくれるなら不動産屋と相談するとだけ答えておきましょう。
内覧会で好印象を持たれるためのポイントとは?
マンションや周辺のアピールポイントを10個は言える準備をする
マンション近辺のことを聞かれたら、良いところを10個はアピールできるようにしましょう。例えば
「夏は毎年近所の公園でお祭りがあって、夏が楽しみです」 「ショッピングセンターが近くにできたので、不便することはありません」 「マンションの人は会えば挨拶しますが、不要に話しかけてこないので居心地がいいです」 「近くの公園は、大きくて子供が喜びます」 「管理会社がしっかりしていて、何かあるとすぐに対応してくれます」 「ゴミ捨てが楽です。ある程度適当にゴミをだしても管理会社が対応してくれます」 「最上階の中部屋だから、冬は暖房代がかからないくらい暖かいです」 「壁が結構厚いので、たまに友人を呼んで騒いでも苦情を言われたことはありません」 「図書館が近いので、静かに本をよんだりするのにいいです」 |
このように、住んでいる姿を想像できるような、アピールをすぐできるようにしておきます。これも準備しておかないと、すぐに言えることではありませんので、ここに住んで楽しかったことを思い出してみましょう。
内覧会希望から「今日見に行きたい」と言われれば対応する!
欲しいものはすぐに手に入れたいというのが人の心理です。
もし内覧希望者から、今日内覧したいという申し出があれば、極力対応しましょう。急なことで大変かもしれませんが、日程を延したことが原因で、その間に別の物件に決めてしまうかもしれないですし、購入意欲がなくなってしまうかもしれません。
ですので、内覧希望者の日程は極力、希望通りにするほうが賢明です。
内覧件数が少ない!誰も来てくれない
成約するまでの平均内覧者数はデータがあるわけではありませんが、大体5件~10件くらいだそうです。
もし内覧会を開いて、三ヶ月経過しても誰からも連絡がない場合は、何かに問題があります。
内覧件数の目安
1ヶ月で0人 | 問題あり |
1ヶ月で5人 | 問題なし |
1ヶ月で10人 | 確実に売れます |
ただし、地域によりこの数字はまったく異なるので、あくまで目安程度です。
内覧者数が少ない場合は対策を練る必要があります。以下によくある原因をあげました。内覧者数が少ない原因を探りましょう。
問題1:相場よりもマンション売り出し金額が高すぎる
誰もこない場合は、相場よりもマンションの金額が高すぎる可能性があります。もう一度不動産屋と相談して、値段を決めましょう。
問題2:広告活動に問題がある
不動産屋に確認するとともに、自身がマンション買主の気持ちになり、下記のポイントを確認してみましょう。
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これらが行われていない場合、不動産業者が物件の情報を独占し、自分の買主が見つかるまで引っ張っている可能性があります。このような時は、媒介契約は三ヶ月で契約が切れるので、その機会に契約延長するのをやめましょう。
内覧会で人が来ない原因は不動産業者の可能性も!
内覧会に必要なチェックリストから、ポイントまでを紹介しました。内覧会はタイミングもありますし、買主との相性もありますので、コントロールできないことも多いです。しかし、自分の努力で改善できる事は全部やっておきましょう。
もし、これらの努力をしたにも関わらず、内覧に来る人が少なければ囲い込みの可能性や、業者の努力不足の可能性があります。不動産業者との契約は三ヵ月毎と法律で決められているので、解約した上で、不動産業者を探しましょう。
一括査定サービスを使えば、無料で居住地域の不動産業者を紹介してもらえますので、活用してみてはいかがでしょうか。