この記事でわかること

・不動産買取のメリット・デメリット
・不動産仲介との違いや、買取と仲介の選び方
・不動産買取で失敗しないためのコツ

不動産の売却を考えているけれど、「できるだけ早く売りしたい」と思っていませんか?

また、中には離婚などの個人的な事情で「人に知られずに家を売却したい」と考えている方もいるかもしれません。

このような場合にぜひ検討してほしいのが、「不動産買取」です。

不動産買取には、短期間で確実に売却できるという大きなメリットがあります。

しかし、良い面ばかりではなく、デメリットも存在するため、利用を検討する際はこれらをしっかり理解しておくことが大切です。

本記事では、不動産買取のメリットやデメリット、一般的な「仲介」との違い、そして買取で失敗しないための具体的なコツまで、幅広くご紹介します。

「買取を検討しているけど、自分には向いているかな?」とお悩みの方は、ぜひ最後までチェックして、あなたの状況に合った売却方法を見つけてみてくださいね。

この記事の目次

不動産買取とは?

不動産買取とはのイメージ

不動産買取とは、あなたの不動産を不動産会社に直接を買い取ってもらう売却方法のことです。

買い取られた不動産は、不動産会社によってリフォームやリノベーションなどが施された後、再び市場で販売されます。

この不動産買取の一番の特徴は、スピーディーに売却を完了できるという点です。

不動産会社と価格などの条件が合意できれば、すぐに買い取ってもらえます。

後述しますが、一般的な不動産仲介で家を売る場合、買主が見つかるまでに3~6ヶ月程度かかることが多いです。

しかし、不動産買取なら最短で数日、長くても1ヶ月程度で売却が完了することもあります。

そのため、「とにかく早く不動産を現金化したい」「売却を急いでいる」という方は、最適な手段と言えるでしょう。

不動産買取の一般的な流れ

あなたの不動産を買い取ってもらう際、売却手続きは以下の4つのステップで進められるのが一般的です。

不動産買取の流れ

​​​​​​STEP1.査定依頼

不動産会社に、あなたの不動産がいくらで買い取ってもらえるか査定を依頼します。

不動産一括査定サービスなどを活用して、複数の会社に依頼して比較するのがおすすめです。

STEP2.買取条件の提示・交渉

査定額が提示されたら、不動産会社と買取価格や引き渡し時期といった詳細な条件を話し合います。

提示された内容をよく確認し、あなたが納得できるまで積極的に交渉を進めましょう。

STEP3.売買契約の締結

買取条件について最終的な合意に至ったら、いよいよ不動産会社と正式な売買契約を交わします。

契約書には重要な事項が記載されているため、内容を隅々までしっかりと確認することが非常に大切です。

STEP4.残代金決済・引き渡し

残りの代金を受け取り、不動産の鍵や書類などを不動産会社に引き渡します。これで売却は完了です。

不動産仲介とはどう違う?買取と仲介の比較

不動産仲介とはどう違う?買取と仲介の比較のイメージ

不動産売却には、不動産買取とよく似た「不動産仲介」という売却方法もあります。

不動産仲介とは、売主と買主の間に不動産会社が入って、売買の橋渡しをする方法のことです。

不動産会社は、あなたの代わりに買主を探し、売買契約がスムーズに進むようサポートしてくれます。

不動産買取と不動産仲介の主な違いを、以下の比較表で見てみましょう。

買取と仲介の違いの比較表

項目 不動産買取 不動産仲介
買主 不動産会社 個人の場合が多い
売却価格 相場価格より2~3割安くなる 相場価格に近い
売却期間 数日~1ヶ月程度

3~6ヶ月程度が目安
(売却できない場合もある)

仲介手数料 なし あり
(売買価格の3%+6万円+消費税が上限)
内覧対応 なし
(査定時に不動産会社が確認する程度)
あり
(購入希望者に対応が必要)
売却の確実性 高い
(不動産会社が買い取るため)
低い
(買主が見つからないと売れない)

この表からもわかるように、不動産買取は「早く、確実に、手間なく売りたい」人におすすめです。

売却価格は相場より安くなる傾向がありますが、仲介手数料がかからず、内覧の手間もありません。

一方、不動産仲介は「時間をかけてでも、できるだけ高く売りたい」人に向いています。

買主が見つかるまでに時間がかかったり、売却できない可能性もありますが、相場に近い価格で売却できるチャンスがあります。

買取と仲介の違いについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください。

不動産買取のメリット・デメリット

不動産買取のメリット・デメリットのイメージ

不動産買取を検討するなら、そのメリットとデメリットをしっかり理解しておくことが重要です。

ここからは、具体的にどのようなメリットとデメリットがあるのかをそれぞれご紹介します。

不動産買取の5つのメリット

不動産買取には、仲介で家を売却する場合とは異なる、売主にとって魅力的なメリットがいくつもあります。

ここでは、特に知っておくべき5つのメリットを厳選してご紹介しますので、不動産買取の利点をしっかり把握しておきましょう。

不動産買取のメリット

メリット① 早く確実に売却できる

不動産買取の最大のメリットは、不動産会社との売買契約が成立すれば、すぐに売却できる点です。

先述の通り、不動産仲介の場合、売却を依頼してから買主が見つかるまでに3ヶ月~6ヶ月程度かかるのが一般的で、確実に売却できる保証もありません。

しかし、不動産買取なら最短数日で確実に売却できるため、「急いで現金が必要な場合」や「確実に売却を完了したい場合」に非常に有効な手段です。

メリット② 周囲の人に知られずに売却できる

不動産買取は、不動産会社とのやり取りだけで売却が完了します。

そのため、「借金があって家を売却したい」「離婚するのでマンションを売りたい」といった個人的な事情がある場合でも、近隣の人に知られることなく不動産を売却できます。

一方、不動産仲介では、買主を探すためにチラシを配ったり、インターネットに物件情報を掲載したり、現地見学会を開いたりすることがあります。

これにより、周囲に売却を知られてしまう可能性が高いです。

もちろん、不動産会社に広告活動を制限してもらうことも可能ですが、そうなると買主が見つかりにくくなるデメリットがあります。

特別な事情があって、できるだけ周囲に知られずに売却したいなら、最初から不動産買取を選ぶのがベストでしょう。

メリット③ 仲介手数料がかからない

仲介手数料とは、売主と買主の間に入って売買をサポートする不動産会社に支払う報酬のことです。

不動産仲介で売却した場合に発生し、売買価格に応じて最大で「(売買価格×3%+6万円)+消費税」がかかります(物件価格が400万円以上の場合)。

一方、不動産買取では、不動産会社が直接買い取るため、売却活動や買主との交渉といった仲介業務は発生しません。

そのため、仲介手数料も一切かからないのが大きなメリットです。

仲介手数料については、以下の記事で詳しく紹介しているので、こちらもご参考ください。

メリット④ 内覧が不要になる

不動産買取では、買主が不動産会社なので、一般の購入希望者のための内覧対応は不要です。

不動産仲介で買主を探す場合、物件購入希望者のために内覧を行う必要があります。

内覧のたびにスケジュールを調整したり、事前に家を片付けたり掃除したりと、手間と時間がかかります。

不動産買取なら、こうした手間がなく、不動産会社が一度室内を確認するだけで済むため、売主の負担が大幅に減ります。

これもスピーディーな売却が実現できる理由の一つです。

メリット⑤ 契約不適合責任が免責される

不動産買取では、売却後に欠陥が見つかった場合でも、契約不適合責任が免責されるケースが多いです。

契約不適合責任とは、契約書に記載されていない欠陥が売却後に見つかった場合、売主が補修や損害賠償の責任を負うというものです。

具体的には、給排水管の故障や雨漏り、シロアリ被害などが欠陥に該当します。

しかし、不動産買取の場合、買主が不動産のプロである不動産会社であるため、売買契約書に「契約不適合責任の免除」といった条項が盛り込まれることが多く、売却後の責任を問われるリスクを避けられる可能性があります。

これにより、売却後の心配が少なくなります。

契約不適合責任については、以下の記事で詳しく紹介しているのでこちらもぜひ参考にしてみてください。

不動産買取の2つのデメリット

不動産買取にはメリットがある一方、事前に理解しておかなければ損をしてしまう可能性のあるデメリットも存在します。

ここでは、買取を検討する際に特に注意すべき2つのデメリットを詳しく解説します。

不動産買取のデメリット

デメリット① 仲介と比べて売却価格が安い

先述の通り、不動産買取は不動産仲介と比べて売却価格が安くなる傾向があります。

これは、不動産会社が買い取った不動産にリフォームやリノベーションを施し、付加価値をつけて再販売することを前提としているためです。

そのため、リフォーム費用やリノベーション費用、そして不動産会社の利益分を差し引いた価格で買い取られるのが一般的です。

このような理由から、買取時の売却価格は市場価格の7割~8割程度になってしまうケースが多いです。

以下は、不動産流通機構が公開した資料をもとに、買取価格と仲介で成約した際の売却価格(市場価格)を比較した表です。

どのくらい売却価格に差があるか、参考にしてください。

●中古マンションの買取相場と市場価格 比較表

地域 買取価格目安
(市場価格×70%)
市場価格
北海道 1,585万円 2,265万円
東京都 4,359万円 6,228万円
神奈川県 2,724万円 3,892万円
愛知県 1,618万円 2,312万円
京都府 2,345万円 3,351万円
大阪府 2,485万円 3,551万円
広島県 1,733万円 2,477万円
福岡県 1,822万円 2,604万円
沖縄県 2,718万円 3,884万円

●中古戸建住宅の買取相場と市場価格 比較表

地域 買取価格目安
(市場価格×70%)
市場価格
北海道 1,171万円 1,674万円
東京都 3,976万円 5,680万円
神奈川県 2,973万円 4,248万円
愛知県 2,048万円 2,926万円
京都府 1,633万円 2,334万円
大阪府 1,541万円 2,202万円
広島県 1,436万円 2,052万円
福岡県 1,577万円 2,253万円
沖縄県 2,464万円 3,520万円

出典:「月例速報Market Watch全国版 2024年12月度」-公益財団法人 東日本不動産流通機構「中古マンションレポート」「中古戸建て住宅レポート」のデータをもとに作成

デメリット② 買取を拒否されるケースもある

不動産仲介で買主が見つからないような物件でも、不動産買取では売却できるケースが多いです。

しかし、状況によっては買取を拒否されるケースもあります。

具体的には、次のような条件に当てはまる不動産は、買取が難しい場合があります。

・築年数が古すぎる
・極端に需要が少ないエリアにある
・修繕ができないほど老朽化している

買取業者は、再販売によって利益を見込んでいるため、場合によっては取り扱ってくれないケースもあることを理解しておきましょう。

もし、上記の条件に当てはまる不動産を手放したい場合の対処法については、後述の「買取を拒否されたらどうすればいいの?」の項目で詳しく紹介しているので参考にしてくださいね。

不動産買取でかかる費用と税金

不動産買取でかかる費用と税金のイメージ

前述の通り、不動産買取では、仲介手数料はかかりません。

しかし、売却代金以外にいくつかの費用や税金が発生します。

ここでは、不動産買取時に発生する主な費用と税金について、簡単にご説明します。

不動産買取でかかる主な費用

・印紙税
売買契約書に貼る印紙代のことです。

・登記費用
抵当権抹消など、名義変更にかかる費用のことです。
また、登記手続きを司法書士に依頼する場合は、司法書士報酬も発生します。

・住宅ローン返済手数料
売却する不動産に住宅ローンが残っている場合は、金融機関の事務手数料が発生します。

これらの費用は数十万円程度かかることが一般的です。

事前に不動産会社に確認しておきましょう。

売却で利益が出た場合は税金がかかる

不動産を売却して利益が出た場合、その利益に対して譲渡所得税という税金がかかります。

この利益は、簡単に言うと「売却価格」から「取得費(買ったときの費用)」や「売却にかかった費用」を差し引いた金額のことです。

特に、相続した不動産の場合、取得費がいくらか分からないことが多く、利益が大きく計算されてしまうため、税金も高額になる可能性があります。そのため注意が必要です。

ただし、特例を利用することで税金が安くなる可能性もあります。

詳しい税額や特例については、専門的な知識が必要になりますので、必ず税理士や不動産会社に相談しましょう。

特例については、以下の記事で紹介しているので、こちらもご覧ください。

【あなたはどっち?】買取と仲介の選び方

買取と仲介の選び方のイメージ

不動産を売却する際は、あなたが何を一番重視するかによって、最適な売却方法が異なります。

ここでは、買取と仲介のどちらを選んだらよいのか、それぞれの方法におすすめなケースをご紹介します。

不動産買取がおすすめなケース

不動産買取が向いているのは、次のようなケースです。

・とにかく早く売却したい
・まとまった現金がすぐに欲しい
・手間や費用をかけずに売却したい
・周囲に売却を知られたくない
・事故物件などの訳あり物件を売却したい

不動産買取は、不動産仲介のように売却活動をする必要がないため、数日〜1ヶ月程度で売却できます。

売却価格が相場より低くても売却を急ぎたい人や、まとまった現金がすぐ必要な人、手間や費用をかけられない人にとっては大きなメリットがあるでしょう。

また、不動産会社とのやり取りだけで売却が完結するため、借金や離婚などの特別な事情で売却することを周囲に知られたくない場合にもおすすめです。

さらに、不動産買取では、仲介ではなかなか売れないような事故物件などの訳あり物件でも買い取ってもらえる可能性があります。

特に、訳あり物件専門の買取業者であれば、こうした物件も引き受けてくれることが多いです。

買い取りしてくれるかどうかは、業者によっても異なります。

まずは、どんな不動産を売却したいのか、不動産会社に相談してみるのが良いでしょう。

「訳あり物件」の具体例

前述の通り、不動産買取では、仲介では買い手が見つかりにくい「訳あり物件」も売却できる可能性があります。

訳あり物件とは、主に以下のような欠陥や問題を抱えた物件のことです。

・心理的瑕疵
過去にその物件内で自殺や事件、事故があった物件のことです。

・物理的瑕疵
雨漏り、シロアリ被害、給排水管の故障など、物理的な欠陥がある物件のことです。

・法律的瑕疵
再建築不可物件や、法令に違反している物件のことです。

不動産会社はこれらの「訳あり物件」であっても、専門的なノウハウや経験を活かして買い取ってくれる場合があります。

不動産仲介がおすすめなケース

不動産仲介が向いているのは、次のようなケースです。

・なるべく高く売却したい
・売却を急いでいない(時間に余裕がある)
・築浅物件を売却したい
・立地条件の良い不動産を売却したい

不動産仲介は、買主を見つけるための売却活動に時間と手間がかかりますが、不動産買取よりも高額で売却できる可能性があります。

そのため、売却完了までに時間に余裕がある場合におすすめです。

また、築浅物件や駅に近い、人気エリアにあるといった立地条件の良い不動産であれば、買主が見つかりやすく、さらに高値で売却できる可能性が高まります。

以下の記事では、不動産仲介のメリット・デメリットをより詳しく解説しています。

こちらもぜひ参考にしてみてくださいね。

知らないと損する!不動産買取で失敗しないためのコツ6選

知らないと損する!不動産買取で失敗しないためのコツ6選のイメージ

不動産を売却する際、後になって「失敗した!」と思ったり、予期せぬトラブルが発生したりするのは避けたいですよね。

ここでは、不動産買取で失敗しないための具体的なコツを6つご紹介します。

相場を把握する

不動産買取を依頼する際は、相場を把握しておくことが大切です。

相場を調べることで、あなたの希望する売却価格を検討できるだけでなく、売却価格を不当に低く見積もられてしまった際に損するリスクを減らせます。

相場を調べるには、以下のサイトなどを利用してみると良いでしょう。

サイト名 概要
不動産情報ライブラリ 国土交通省が運営している不動産取引に関する情報サイト。不動産価格などの情報を提供しています。
REINS Market Information
REINS TOWER内)
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営しているサイト。過去の成約事例を閲覧できます。

また、上記サイトだけでなく、一般的な不動産情報サイトから相場を調べることも可能です。

不動産会社の査定額を開示して競わせる

不動産会社に買取を依頼する際は、まず査定を依頼します。

査定は無料で依頼できるので、可能であれば複数の不動産会社に依頼することをおすすめします。

この際、ただ複数の不動産会社に査定をしてもらうだけでは、納得できる買取価格を提示してくれないかもしれません。

いくつかの不動産会社に査定を依頼して、「他社ではこの価格だった」と積極的に伝えてみましょう。

他社の査定額を開示することで、不動産会社同士が競い合い、オークションのように買取価格を上げられる可能性があります。

不動産会社側から他社の買取価格を尋ねてくる場合もあるので、聞かれた場合はぜひ伝えてみてください。

また、効率良く不動産会社に査定依頼したいなら、不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。

当サイトが提供している「イエイ」では、全国1,700社以上の優良業者を簡単に比較できます。

これから買取を依頼しようと考えている方は、ぜひ活用してみてくださいね。

買取保証を利用してまずは仲介で売ってみる

売却完了の期限があるものの、できるだけ高く売りたいと考えている場合は、買取保証」の利用を検討してみましょう。

買取保証とは、一定期間「不動産仲介」の方法で売却活動を行い、もしその期間内に買主が見つからなければ、その不動産仲介会社が直接不動産を買い取ってくれるというシステムです。

買取保証とは?

売却活動中に買主が見つかれば、買取保証よりも高値で売却できる可能性があります。

そして、もし売却期限までに売却できなかったとしても、不動産会社が確実に買い取ってくれるため、売れ残るリスクがありません。

買取保証は、不動産買取と不動産仲介のメリットを組み合わせたような方法です。

売却完了までの期限までに少しでも余裕があるのであれば、ぜひ買取保証を利用することをおすすめします。

買取保証において損をしないポイントを知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

住宅ローンの残債を確認しておく

もし住宅ローンが残っている場合は、不動産を売却する前にどのくらい残債があるのかを必ず確認しておきましょう。

不動産を売却するためには、原則として住宅ローンを完済する必要があります。

そのため、売却時に住宅ローンを完済できない場合は、そもそも売却が難しいケースが多いです。

・買取価格が住宅ローンの残債を上回る場合
売却代金でローンを完済できるため、問題ありません。

・買取価格が住宅ローンの残債を下回る場合
売却代金と自己資金を合わせて完済できれば、売却は可能です。

もし売却代金と自己資金を合わせても住宅ローンが完済できない場合は、借り入れをしている金融機関に早めに相談しましょう。

以下の記事では、住宅ローンが払えない場合の対処法を詳しく解説しているので、こちらも参考にしてみてください。

不動産買取で起こり得るトラブルと回避策を理解しておく

不動産買取で失敗しないためには、どんなトラブルが起こりやすいのか事前に知っておくことが重要です。

不動産買取では、具体的に次のようなトラブルが起こりやすい傾向があります。

・市場相場より大幅に低い買取価格で契約させられた
・売買契約書に記載された売買価格が査定価格より低かった
・想定外の費用や高額な手数料を請求された

このようなトラブルを回避するためには、不動産会社を慎重に選ぶことが重要です。

次項で信頼できる不動産会社を選ぶコツを紹介しているので、そちらを参考にしながら買取を依頼しましょう。

信頼できる会社を選ぶ

信頼できる不動産会社を選ぶことで、トラブルを避け、不動産買取をよりスムーズに進めることができます。

買取を依頼する不動産会社を選ぶ際は、以下のようなポイントを意識して見極めましょう。

・売却実績が豊富か
特に、あなたの物件の種類やエリアでの買取実績が多いかを確認しましょう。
会社のホームページで「買取事例」や「実績紹介」などをチェックするほか、直接担当者に尋ねてみるのも有効です。

・連絡をした際に返信が早いか
迅速な対応は、信頼できる会社の証拠です。

・売主の要望に真摯に向き合ってくれるか
あなたの状況や希望をしっかり聞いてくれる会社を選びましょう。

・価格の根拠が合理的か
提示された査定額について、なぜその価格になるのか明確な説明があるか確認しましょう。

・約束や期限を守っているか
査定や連絡の期日など、基本的な約束事を守る会社を選びましょう。

不動産会社の選び方についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

また、たくさんの不動産会社から安心して買取を任せられる不動産会社を選ぶには、当サイトの不動産一括査定サービスイエイを利用するのもおすすめです。

査定価格はもちろん、価格設定の根拠や販売計画なども比較しながら、不動産買取を依頼する会社を選びましょう。

不動産買取に関するよくある質問

不動産買取に関するよくある質問

ここからは、不動産買取に関して多くの方が抱く疑問や不安を解消できるよう、よくある質問にQ&A形式でお答えしていきます。

共有持分の売却や買取を断られてしまった場合の対処法など、具体的な疑問を解決していきましょう。

共有持分の買取は可能なの?

共有持分とは、1つの不動産を複数人で所有している状態(共有名義)における、それぞれの所有権の割合のことを言います。

例えば、相続で実家を兄弟で共有名義にした場合などがこれに当たります。

一般的に共有持分は、他の共有者の同意なしに第三者へ売却するのが難しいとされています。

しかし、共有持分の買取を専門としている不動産会社であれば売却が可能です。

ただし、共有持分の買取は次のトラブルが起きやすいため、依頼する際は注意が必要です。

・他の共有者に対して買取業者がしつこく営業してくる可能性がある
・共有物分割請求訴訟(共有状態を解消するための裁判)をされる可能性がある
・共有者同士の人間関係が悪化する可能性がある

また、不動産会社側の視点でもリスクが高いビジネスとされているため、買取価格も市場価格の5割程度と安くなる傾向があります。

共有持分の売却を検討する際は、これらのリスクと買取価格が安くなる点を理解した上で慎重に進めましょう。

共有持分の売却に関する詳しい内容については、以下の記事でも紹介しているのでこちらも参考にしてみてください。

買取を拒否されたらどうすればいいの?

先述した通り、不動産の状況によっては買取を断られるケースもあります。

そのような場合は、以下のように対処することをおすすめします。

・建物を解体し、更地にして売却する
古い建物や老朽化が進んだ建物の場合、解体して更地にすることで、土地を探している買い手を見つけやすくなり、早期に売却できる可能性が高まります。

・再建築不可物件など訳あり物件の場合は専門の買取業者に相談する
通常の不動産会社では買い取ってもらえないような物件(再建築不可物件、事故物件など)でも、専門の買取業者であれば引き受けてくれる可能性があります。

・自治体や企業などに寄付する
もしどの手段を利用しても買取が難しい場合、最終手段として寄付を検討するのも有効です。
利益は出ませんが、不動産の維持費や固定資産税などの税金を支払う義務がなくなるというメリットがあります。

相続した不動産を買取してもらう際にはどんなことをすればいい?

相続した不動産を買取してもらう際には、通常の売却とは異なるいくつかの準備が必要です。

主な流れは次の通りです。

相続した不動産を買取してもらう際の流れ

これらの手続きは専門的な知識が必要になる場合もあるため、必要に応じて司法書士や税理士、不動産会社などの専門家に相談しながら進めることをおすすめします。

また、より詳しい流れについては、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

正しい知識で大切な家を納得のいく形で手放しましょう

正しい知識で大切な家を納得のいく形で手放しましょうのイメージ画像

この記事で解説したように、不動産買取は「早く、確実に、手間をかけずに売りたい」方にとって非常に有効な手段です。

しかし、大切な家を後悔なく手放すためには、正しい知識をもってトラブルを回避し、納得のいく売却価格を目指すことが何よりも大切です。

ぜひこの記事で得た知識を活かして、あなたにぴったりの売却方法を見つけてください。

そして、そのパートナーとなる「ここなら信頼できる」と思える不動産会社を見つけるために、当サイトが提供する不動産一括査定サービスイエイをぜひご活用ください。

イエイの主な特徴