親元を離れて一人暮らしする学生、念願の就職が決まった社会人1年生、転勤など突然の事情からやむをえず一人暮らしをする人などなど様々な理由があると思います。

今の時代、物件を探すにはネットやフリーペーパーが主流となっていますが、物件の詳細情報をよく見ると「礼金」「敷金」「仲介手数料」という言葉をよくみかけます。
礼金、敷金はなんとなく想像がつくと思いますが、「仲介手数料」がよく分からないという人が多いのではないでしょうか。

そこで今回は仲介手数料の仕組みについて詳しく説明していきます。

そもそも仲介とは?

そもそも仲介って何?

仲介」という言葉が意味を分りづらくしているように思います。「仲介」とはいわゆる「紹介」と同じようなものです。つまり、物件を紹介してもらったかわりの代、紹介料なのです。

ちなみに仲介手数料は、契約が成立したとき物件を紹介してくれた不動産会社に支払います。この仲介手数料は、宅地建物取引業法では家賃の1カ月分を借り主に請求することが認められています。

家賃6万のアパートなら6万円、家賃30万円のマンションなら30万円となります。仲介手数料の上限は1カ月と覚えておいてください。

しかし最近は、「仲介手数料半額」「集会手数料無料」を全面に打ち出している不動産会社もたくさん登場しています。10年前には仲介手数料はちゃんと払うという暗黙のルールがあったのですが・・・。

仲介手数料が無料・半額になる仕組みとは?

実はwin-winな関係

なぜ、仲介手数料が「半額」や「無料」になるの?そんな疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。

実は無料の場合まるまる1カ月を、半額の場合は半分を大家さんが不動産会社に支払っているのです。 少子高齢化、人口減少が叫ばれる昨今、都心でも長い間契約が決まらない空き物件は少なくありません。

賃貸物件を所有しているオーナー様は、空き物件のままだと固定資産税だけを払い、出費がかさむばかりです。それよりも仲介手数料を自分で払ってでも誰かに入居してもらった方が、オーナー様にとってはメリットがあるため半額にも無料にもなるというわけです。

2・3年と長く住んでもらうのなら、1カ月分・半額の出費はすぐに回収できます。この仲介手数料「無料」「半額」作戦は、貸す方も、借りる方もメリットが多く、まさにマーケティング用語でいうwin-winの関係(提供する側と利用する側が、相互にメリットを得て、円満な関係で良い結果になること)の構築です。

仲介する不動産会社も1カ月分の仲介手数料を受け取ることができますので、「オーナー」、「仲介する不動産会社」、「借り主」の三者間で笑顔いっぱいのwin-winの関係が築けます。そのために、最近ではこのシステムを利用している不動産屋が多いのです。

仲介手数料を払う場合は、良質物件を紹介してもらおう!

仲介手数料を払って賃貸物件を借りる場合、気をつけてもらいたいことがあります。不動産会社を間に入れず「オーナー様」が直接貸す場合、仲介手数料はかかりません。

しかし、ごくたまに不動産会社が所有している物件なのに関連会社を間にいれて、仲介手数料を請求する不誠実な会社もありますので、契約時はぜひチェックしてください。

しっかりと対応してくれる不動産会社を利用しましょう

その一方、仲介手数料「無料」「半額」をうたっていない不動産会社もたくさんあります。その場合は、不動産会社にたくさんの注文をお願いしましょう。不動産会社はパソコンなどを使って、どの会社も物件情報を同じように見られる仕組みになっています。
希望物件をこと細かく伝え、それに見合う物件を探してもらいましょう。

また、一緒に物件を内見した際には「プロフェッショナルの目で見たときにこの部屋はどうか」を厳しくチェックしてもらい、的確なアドバイスをもらうことも大切です。

仲介手数料を払うならその分働いてもらいましょう

さらに新学期、新入社を迎える4月前は賃貸探しのピークを迎えます。不動産会社によっては接客時間の削減を狙い「お客さまだけで物件を見にいってもらう」など、常識ではありえないことを平気でおこなう会社もあります。

不動産会社が同行しない、そして契約、当たり前のように仲介手数料も請求。この行動は言語道断で、これではただの口利き屋です。 仲介手数料を払うのですから、物件の善し悪し、住むエリア情報、時にはオーナー様との家賃交渉などもお願いしてもいいと思います。仲介手数料分はしっかり働いてもらいましょう。

まとめ

最後に、引越しの初期費用は、電化製品、家具、食器を揃える費用、「敷金」「礼金」で数十万円かかります。物件探しは、初期投資をなるべく抑え仲介手数料がかからない、もしくは手頃な物件を選ぶことをオススメします。